07年9月25日 聖教新聞 ナワイー市「名誉市民」称号授与式

07年9月25日 聖教新聞
ナワイー市「名誉市民」称号授与式
広布第2章 広布第2章 第1回 全国青年部幹部会での名誉会長のスピーチ-2

 苦難を支えた師匠の励まし
 一、ウズベキスタンの格言には、二人の人間が水路を掘り、千人の人間がそれを利用する」とあります。
 我々もまた、そうありたい。青年ならば、皆のために「水路を掘る一人」になってほしい。諸君、頑張ろう!〈参加者から「ハイ!」と力強い返事が〉
 一、世界には、多くの有名な詩人がおります。そのなかでも、なぜ、大詩人でもあり、大政治家でもあったナワイーが、格別に光っているのか。
 それは、ナワイーが青年時代から社会に打って出て、難を受けながら、権力の魔性と戦い抜いてきたからであります。また、そうでなければ本物ではない。
 臆病に、ずる賢く、傍観していれば、だれからも悪口されない。世間には、そういう指導者が多いのではないでしょうか。
 しかし、正義に生き抜くナワイーは、傲慢な悪人から、妬まれ、讒言(ざんげん)をされた。命を狙われ、卑劣な迫害の標的となった。偉大な人生の歴史であります。
 どんな苦難にも、彼は絶対に屈しなかった。
 その支えは、何であったか?
 〈参加していた学生部の代表が、「『師匠の存在』だと思います」と答えた〉
 その通りである。ナワイーは、師匠からの励ましによって、何ものにも負けなかった。
 師は、弟子ナワイーが必ず勝利して、偉業を成し遂げていくことを、確信していたのであります。
 一、次元は異なるが、牧口先生と戸田先生が、そうでありました。戸田先生と私が、そうでありました。
 戸田先生が、事業の失敗でどん底の時、私は一人、立ち上がった。先生を会長にと支え抜いた。
 当時の幹部のなかには、それまで戸田先生のことを師匠と言っておきながら、「戸田君、戸田君」などと、蔑んで口にする者がいた。
 一面から見ると、これが人間の世界であり、私は、そういう人間と戦ってきました。ゆえに、人間の弱さ、悪の"奥の奥"まで知っています。
 仏法即人生である。
 人間の世界には、親子、友情をはじめ、たくさんの関係があります。
 そのなかで、人間として生きていくための、重要な、根本の方程式を教え、教わる。人類の発展のためになる法則を、継承していく。そのためには、「師弟」しかないのであります。
 「師匠に応えゆく精神」を持つ人は、強い。私もそうだ。恐れない。惑わない。
 ナワイーは叫びました。
 「私は、どこにいようと、民衆を守り、民衆の頭上に掲げられた剣を打ち砕くべく、戦い続けるということを、かの低俗な人々は知るがいい」
 "断じて勝ってみせる!"──これが彼の信念、信条でありました。
 そして、ナワイーが、どれだけ師匠の恩を重んじていたか。
 「人生の真理に到達するために、たった一文字でも教えてもらったなら、何をもって、師匠への恩返しとするべきか。それには、世界のすべての富をもってしても足りない」
 これほどまでに、師匠の恩は大きく深いのであります。

大詩人ナワイー
信じたまえ!真の友がいる限り、どんな不幸も乗り越えることができる

 一、学会における本当の師弟は、戸田先生と私の関係にある。
 師弟を観念論にしてしまっては、自分自身が永遠に損をする。師弟に生き抜く中にしか、本当の人生の向上、達成、勝利はありません。
 ゆえに、師匠に対する裏切り者を、絶対に許さない。弟子が団結し、師匠を永遠に守る。師に反逆した者、師をいじめた者を、断じて倒す。私は、この学会精神を忘れてはならないと、強く申し上げておきたい。
 ナワイーは、厳然と言っています。
 「たとえ、全民衆をだましおおせたとて、因果応報の理からは逃れられぬ」
 仏法に通ずる洞察であります。
 ナワイーを迫害し続けた者は、のちに失脚し、悪辣な横領の罪も白日の下にさらされました。
 正義は必ず勝つ。このことを厳然と示しきっていかねば、人間社会は、底知れぬ闇を流転せざるを得ない。正義の勝利こそ、後に続く青年に、希望と勇気を贈るのであります。

女性は太陽!女性の発する清浄な光でこの世界を照らし出せ! ナワイー

 小さな火花は天を覆い隠せない 
 一、ナワイーは高らかに宣言しました。
 「いかに小さな火花が光りざわめこうとも、天体を覆い隠すことはできない。高潔なる者の旗が、空高く翻る」
 新世紀を創造しゆく、後継の青年の諸君は、大切な、本当に大切な存在であります。
 戸田先生は私を、抱きかかえるようにして育てられ、残された。
 ひとたび不利な状況になれば、皆、逃げてしまった。
 学会の悪口を、わざとマスコミに書かせて、陥れようとする人間もいた。「敵は内部だよ」と、先生が言われていたとおりである。
 しかし、どんなにごまかそうが、仏法の眼で見れば、全部、わかってしまう。私は、「師匠に、勝ってご報告したい!」との一心であった。そして、戸田先生の弟子として、すべてを勝ち越えました。
 一、日本は、まだまだ女性への差別が根強い。
 女性は一人も残らず幸せになってもらいたい。困ったことがあれば、信頼できる先輩に相談することだ。
 ナワイーは、女性の存在を、次のように讃えている。
 「この世界が、よき女性の発する清浄な光によって照らし出されるとすれば、それは不思議とするにあたらない。なぜならアラビア語で『太陽』とは女性名詞だからである」(加藤九祚著『西域・シベリア』新時代社)
 まさしく、わが女子部、女子学生部の皆さん方こそ、広布第2幕の新時代を照らしゆく「希望の太陽」であり、「平和と幸福の太陽」であります。
 どうか、清浄無比なる栄光と勝利の創価の未来を、頼みます。
 一、オリポフ会長の作詞された素晴らしい貴国の国歌は、こう結ばれております。
 「真実を愛する母国よ!永遠に栄えあれ!」
 この一節のごとく、わが詩心の故郷となった貴ナワイー市、そして、敬愛してやまぬ貴国の栄光輝くご発展を心からお祈り申し上げます。ありがとうございました(大拍手)。

 難事の後には喜びがある! 
 一、結びに、大詩人ナワイーの信念の言葉を、青年部の諸君に贈りたい。
 「幸福の源泉──それは知恵であり、英知の光である。貪欲は、英知なきところに、はびこるものだ」
 「若き日に、堕落した、のんきな生活を送った者は、哀れな晩年を迎える」
 「あらゆる難事の後には、喜びがある。難事なくして喜びはない」
 「完全な心の人間とは、決して動じない山のようなものである」
 すべて、その通りである。
 さらに、大詩人は高らかに謳った。
 「汝よ、信じたまえ! 困難において力となる真の友がいるかぎり、どんな不幸をも乗り越えることができることを」
 人生にとって、大切なのは、友である。親友である。同志である──こう申し上げて、私の御礼のごあいさつとさせていただきます。
 ラフマット!(ウズベク語で「ありがとうございました!」)
 第1回全国青年部幹部会、本当におめでとう。ご苦労さま!(大拍手)
 (2007・9・22)

 ※編集部としてSGI会長の了承のもと、時間の都合で省略された内容を加えて掲載しました。

広布第2章 第1回 全国青年部幹部会での名誉会長のスピーチ-2〔完〕