2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」 人間教育10 2月26日

各部大ブロック幹部の勤行会は、山本伸一をはじめ、最高幹部が出席して、全国で開催されていった。 伸一は、二月一日には、武蔵野、立川、西多摩、村山などの代表が参加して、広宣会館で行われた、第二東京本部の婦人部大ブロック担当員勤行会に出席した。 …

小説「新・人間革命」 人間教育9 2月25日

〝心を強くし、困難にも前向きに挑戦していく自分をつくる――つまり、人間革命こそ、人びとが、社会が、世界が求める、日蓮仏法、創価学会への期待ではないか! もちろん、経済苦や病苦などを解決していくためにも、人びとは仏法を求めていくであろう。 とと…

小説「新・人間革命」 人間教育8 2月24日

山本伸一は、大ブロック座談会を担当した最高幹部が学会本部に帰ってくると、必ず尋ねることがあった。それは、青年は何人集っていたのか、特に女子部員は元気であったのかということであった。 そして、その大ブロックの女子部員が、はつらつと、研究発表や…

小説「新・人間革命」 人間教育7 2月23日

女子部は、美しき創価の花である。 大ブロックなどの座談会に、彼女たちがいるだけで、その笑顔を見るだけで、皆の心は和み、さわやかな春風に包まれる。 女子部に限らず、男子部、学生部等にも、独自の活動がある。そこに力を注ぐことは当然だが、各部のメ…

小説「新・人間革命」 人間教育6 2月22日

一月三十一日、山本伸一は、創価文化会館の広宣会館で行われた、 新宿、港、千代田、世田谷、目黒、中野、渋谷、杉並の各区からなる、第一東京本部の女子部大ブロック長(現在の地区リーダー)勤行会に出席した。 彼は、まず「立正安国論」の「如かず彼の万…

小説「新・人間革命」 人間教育5 2月21日

山本伸一は、最後に「愚痴」について語っていった。 「大ブロック担当員は、学会活動の要となる方々です。ご苦労も多いことでしょう。しかし、せっかく頑張っても、愚痴ばかり言っていると、その福運を消してしまうし、功徳もありません。 卑近な例で言えば…

小説「新・人間革命」 人間教育4 2月19日

山本伸一は、集った大ブロック担当員の生命の奥深く、仏法への大確信を打ち込んでおきたかった。広宣流布を推進する幹部としての第一の要件は、信心への、御本尊への、絶対の確信であるからだ。 さらに、彼の話は、一転して、家庭での振る舞いに移った。 「…

小説「新・人間革命」 人間教育3 2月18日

婦人は、夫に、「信心してみようと思うの」と話した。すると、夫は言った。 「俺は、三年前、学会の話を聞いた時に、本当は、信心をしたかったんだ。しかし、おまえが、あんなに反対したから……」 彼女は、すぐに、仏法の話をしてくれた和歌山市の学会員に、…

小説「新・人間革命」 人間教育2 2月17日

一九七七年(昭和五十二年)一月上旬、学会本部などの各会場名が正式に決まり、発表された。 本部三階広間の師弟会館をはじめ、創価文化会館の五階大広間は広宣会館、三、四階のホールは金舞会館、地下の集会室は地涌会館、聖教新聞社六階の大広間は言論会館…

小説「新・人間革命」 人間教育1 2月16日

創価学会は、どこにあるのか――。 遠く彼方にあるのではない。自分が暮らし、日々戦い、励ましの歩みを運ぶ、わが地域、わが地区(以前の大ブロック)、わがブロックにこそ、絢爛たる創価の大城があるのだ。 ゆえに、そこに、「わが組織を見よ。これが創価学…

小説「新・人間革命」 厳護 56 2月15日

最後に山本伸一は、法華経神力品の「日月の光明の 能く諸の幽冥を除くが如く 斯の人は世間に行じて 能く衆生の闇を滅し」(法華経五七五ページ)の、「世間に行じて」について述べていった。 「世間とは、社会であり、社会の泥沼のなかで戦うのでなければ、…

小説「新・人間革命」 厳護 55 2月12日

山本伸一は、次いで、寺院の起源から、その意義について論じていった。 ――釈尊の化導方式は、「遊行」であり、全インドを歩きに歩き、民衆のなかで仏法を説いた。 ところが、インドには雨期がある。一年のうち、三カ月間は遊行できない。その間、弟子たちは…

小説「新・人間革命」 厳護 54 2月11日

山本伸一は、さらに「出家」の真意について掘り下げていった。 もともと「出家」とは、「家を出る」と書き、名聞名利の家を出て、煩悩の汚泥を離れる、との意味である。剃髪は、仏道を究めるまで、二度と家に帰るまいとの決意のしるしであった。 大乗経典の…

小説「新・人間革命」 厳護 53 2月10日

山本伸一は、自ら「法師」の尊い姿を示された方こそ、御本仏・日蓮大聖人であることを述べた。そして、「法師」の在り方を示された、大聖人の御指導を拝した。 「受けがたき人身を得て適ま出家せる者も・仏法を学し謗法の者を責めずして徒らに遊戯雑談のみし…

小説「新・人間革命」 厳護 52 2月9日

仏教は、民衆の蘇生をめざして出発したにもかかわらず、やがて、戒律主義に偏して、出家僧侶を中心とする一部のエリートの独占物となっていく。 そんな仏教教団の在り方に対して、改革の烽火が上がり、釈尊滅後百年ごろ、仏教教団は分裂を招くことになる。従…

小説「新・人間革命」 厳護 51 2月8日

一月十五日、大阪府豊中市の関西戸田記念講堂には、全国から四千五百人の教授代表が集い、晴れやかに教学部大会が開催された。 十二日の夜から、日本列島は寒波に見舞われ、積雪、レールのひび割れ、停電騒ぎ等が相次ぎ、列車などのダイヤは大幅に乱れた。 …

小説「新・人間革命」 厳護50 2月7日

戸田城聖は、支部総会などで、大病や経済苦を克服した体験発表を聞くと、同志の功徳を祝福しながらも、よく、こう語った。 「私の受けた功徳を、この講堂いっぱいとすれば、みんなの功徳は、ほんの指一本にすぎません。まだまだ小さなものです」 戸田は、頑…

【第8回2】 桜梅桃李の個性<下> 2011年-1-15

人間は共に学び合って磨かれる 池田SGI会長 アカデミー・フランセーズの会員であった美術史家ルネ・ユイグ氏との語らいのなかで、私たちが得た一つの結論があります。 それは、さまざまな可能性をもった多くの人が、自らの才能を存分に発揮して、喜びや満…

【第8回1】 桜梅桃李の個性<上> 2011-1-14

ハンコック氏 音楽は“独自の音”をもつ戦い 池田SGI会長 「春のはじめ御喜び花のごとくひら(開)け」(御書1575ページ) これは、日蓮大聖人が弘安四年(一二八一年)の正月、青年門下・南条時光のお母さん(上野尼御前)に送られた御手紙の一節です…

小説「新・人間革命」 厳護 49 2月5日

人は、財や地位、健康、名誉など、相対的幸福を願い、求めて、努力するなかで、向上、成長していくことも事実である。 また、所願満足の仏法を持つ私たちは、強盛な信心によって、その願いを成就することができるし、それは、信仰の力の実証ともなろう。 し…

小説「新・人間革命」 厳護 48 2月4日

「諸法実相抄」講義で、山本伸一は、「流人なれども喜悦はかりなし」(御書一三六〇ページ)の御文を通し、絶対的幸福境涯について言及していった。 「日蓮大聖人は、流人という、まことに厳しく、辛い立場にあります。しかも、命を狙われ、いつ殺されるかも…

小説「新・人間革命」 厳護 47 2月3日

山本伸一は、「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり……」(御書一三六〇ページ)の御文では、「一人立つ」勇気の信心を力説した。 「いつの時代にあっても、絶対に変わらない広宣流布の根本原理が、『一人立…

小説「新・人間革命」 厳護 46 2月2日

山本伸一は、地涌の菩薩の本領とは何かについて、掘り下げていった。 「菩薩の本領は、『誓願』ということにあります。そして、地涌の菩薩の誓願とは、『法華弘通』にあります。ゆえに、心から周囲の人びとを幸せにしきっていく、広宣流布への『誓願』の唱題…

小説「新・人間革命」 厳護 45 2月1日

山本伸一の講義は、「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか、地涌の菩薩にさだまりなば釈尊久遠の弟子たる事あに疑はんや」(御書一三六〇ページ)に入った。 「『日蓮と同意』とは、大聖人と同じ心、同じ精神ということであります。 大聖人は、『日蓮生れし…

小説「新・人間革命」 厳護 44 1月31日

一月の五日付には、山本伸一の「諸法実相抄」講義の第三回が掲載された。 この回からは、弟子の信仰の在り方や、広宣流布への実践方法が説かれていく。 「いかにも今度・信心をいたして法華経の行者にてとをり、日蓮が一門となりとをし給うべし……」(御書一…

小説「新・人間革命」 厳護 43 1月29日

「諸法実相抄」講義で山本伸一は、大宇宙、社会の一切の現象は、妙法の姿であること、そして、御本尊は、大宇宙の縮図であり、根源であることを述べていった。 また、仏は、架空の抽象的存在ではなく、釈尊も、多宝仏も、妙法の力用の具体的表現であることを…

小説「新・人間革命」 厳護 42 1月28日

山本伸一は、「教学の年」を迎えるにあたって、新時代建設の教学運動を推進するには、どの御書から研鑽すべきか、熟慮を重ねた。そして、「諸法実相抄」講義をもって、スタートを切ることにしたのである。 日蓮大聖人が、本抄の「追申」で、「ことに此の文に…

小説「新・人間革命」 厳護 41 1月27日

戦後の創価学会再建にあたって、戸田城聖が、全精魂を注いできたのは、教学を一人ひとりの生命に打ち込むことであった。 戸田は、戦時中、軍部政府の弾圧で逮捕された二十一人の幹部のうち、会長の牧口常三郎と自分以外は、皆、退転するという一大痛恨事を体…

小説「新・人間革命」 厳護 40 1月26日

この一九七七年(昭和五十二年)を、創価学会が「教学の年」と定めたのは、山本伸一の提案によるものであった。 広宣流布の新章節を迎えた学会が、さらに大飛躍を期すためには、これまで以上に、全同志が、御書を心肝に染めなければならないと考えたからだ。…

小説「新・人間革命」 厳護 39 1月25日

日蓮仏法の大哲理は、創価学会員という市井の人びとのなかに、確固たる哲学、思想として、生き生きと脈打っている。 「強い思想を代表しているかぎり、人間は強い」(注)とは、精神分析の創始者フロイトの洞察である。 わが同志たちは、広宣流布の行く手を…