2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【第4回】 誠実な振る舞いで信頼の輪を (2016.1019)

きらりと光る人格の人に 各地で新任の青年リーダーが誕生している。清新(せいしん)な決意と率先(そっせん)の行動光る君たち、貴女(あなた)たちこそ、広宣流布の一番星だ。 日蓮大聖人は、「ともかくも法華経(ほけきょう)に名をたて身をまかせ給うべ…

【第3回】 平和と幸福の開拓を我らの題目の音声から (2016.10.15)

青年は挑戦また挑戦なり 60年前の10月、山ロ開拓關争(かいたくとうそう)を開始(かいし)し、私は同志と広宣拡大(こうせんかくだい)の金字塔(きんじとう)を打ち立てた。 悪戦苦闘(あくせんくとう)する友とも語り合った。 「折伏は難事中の難事(なん…

【第38回】 心を軽くすることが「励まし」 (2016.10.27)

我れ等は仏に疑いなしとをぼせば・なにのなげきか有るべき、きさきになりても・なにかせん天に生れても・ようしなし、竜女があとをつぎ摩訶波舎波提比丘尼のれちにつらなるべし、あらうれし・あらうれし(富木尼御前御返事、976ページ) (通解) 我らが仏…

【第37回】 「人生は強気でいけ!」 (2016.10.20)

各にはおづる事なかれ、つよりもてゆかば定めて子細いできぬとおぼふるなり (聖人等御返事、1455ページ) (通解) あなた方は恐れてはならない。いよいよ強く進んでいくならば、必ず事の次第が明らかになる(何らかの現証が現れる)と思われる。 同志へ…

【第36回】 苦労は全て偉大な使命に (2016.10.14)

経に云く「或説己身或説他身」等云云即ち仏界所具の十界なり(観心本尊抄、240ページ) (通解) 法華経寿量品には「或は己身を説き、或は他身を説き、或は己身を示し、或は他身を示し、或は己事を示し、或は他事を示す」と説かれている。 これは仏界に十界…

【第35回】 生涯不退の信心を (2016.10.6)

秋のいねには早と中と晩との三のいね有れども一年が内に収むるが如く、此れも上中下の差別ある人なれども同じく一生の内に諸仏如来と一体不二に思い合せてあるべき事なり(十如是事、411ページ) (通解) 秋の稲には早稲と中稲と晩稲と三種の稲があっても…

小説「新・人間革命」源流 49 2016年10月29日

二月十一日──恩師・戸田城聖の生誕の日である。戸田が存命ならば七十九歳になる。 山本伸一は今、その師に代わって平和旅を続け、師が最も広宣流布を願った仏教発祥の地・インドで、紺青の空を仰いでいることに、深い感慨を覚えた。 伸一は、“戸田先生には、…

小説「新・人間革命」源流 48 2016年10月28日

訪印団一行の歓迎宴が一段落したころ、ゴエンカ会長はいたく恐縮した表情で、山本伸一に伝えた。 「誠に申し訳ありませんが、孫娘の結婚披露宴にまいりますので、一足お先に失礼させていただきます」 明日が愛する孫娘の結婚披露宴であり、夜行列車で式典会…

小説「新・人間革命」源流 47 2016年10月27日

二月九日の午後八時から、インディアン・エクスプレス社のR・N・ゴエンカ会長が主催する訪印団一行の歓迎宴が、ニューデリーのホテルで行われた。 「インディアン・エクスプレス」は、インド屈指の日刊紙である。 歓迎宴には、訪中を前にしたバジパイ外相…

小説「新・人間革命」源流 46 2016年10月26日

山本伸一ら訪印団一行は、ネルー大学に引き続いて、ニューデリーの中心街ティーン・ムルティにあるネルー記念館を訪問した。 記念館の建物は、バルコニーが張り出した重厚な石造りの二階建てであった。 かつてはイギリス軍の最高司令官が使用していたが、イ…

小説「新・人間革命」源流 45 2016年10月25日

山本伸一は、その後もナラヤナン副総長との友誼を大切にしていった。日本で、インドで、出会いを重ねた。 ナラヤナンは一九八四年(昭和五十九年)にケララ州から下院議員選挙に立候補し、当選する。 外務担当国務大臣等を経て、九二年(平成四年)、友人の…

小説「新・人間革命」源流 44 2016年10月24日

ナラヤナン副総長も、山本伸一と同じく、図書贈呈を単に書物の授受の儀式に終わらせたくはなかったようだ。 副総長は伸一に、「ぜひ、語らいの時間をもってください」と言い、教員、学生らに自己紹介するように促した。懇談が始まった。 一人の男子学生が挙…

小説「新・人間革命」源流 43 2016年10月22日

山本伸一は、ナラヤナン副総長と一緒に、図書贈呈式が行われる会議室へと向かった。 副総長は、歩きながら大学の概要を説明し、「学生たちには、学べぬインドの民衆のために尽くしてほしいというのが私の願いです」と語った。 伸一は、全く同感であった。 “…

小説「新・人間革命」源流 42 2016年10月21日

ナラヤナン副総長は、一九二〇年(大正九年)に、インド南部のケララ州に七人きょうだいの四人目として生まれた。 家は貧しかったが、勉強が大好きな少年であった。兄や姉は自分たちが小学校に通うことを断念し、彼を小学校に行かせた。 彼は長い道のりを歩…

小説「新・人間革命」源流 41 2016年10月20日

山本伸一は、ジャッティー副大統領と会談した九日の午後、ニューデリーにあるジャワハルラル・ネルー大学を訪問した。 教育交流の一環として、図書を贈呈するためである。 同大学は、その名が示す通り、故ジャワハルラル・ネルー首相の思想を基調に、新しい…

小説「新・人間革命」源流 40 2016年10月19日

ジャッティー副大統領は、しばらく視線を落とした。憂いに満ちた目であった。 やがて、その目は、次第に輝きを増していくように感じられた。それは、未来を担う子どもたちのために、インドを発展させようとする決意の光であったのかもしれない。 今回の訪印…

小説「新・人間革命」源流 39 2016年10月18日

山本伸一は、日々、インドの指導者たちと会い、意見交換することが楽しみであった。 二月九日──空は澄み渡っていた。 午前十一時には、バサッパ・ダナッパ・ジャッティー副大統領をニューデリーの官邸に訪ねた。 官邸は、緑の多い官庁街の一角に立つ、白亜の…

小説「新・人間革命」源流 38 2016年10月17日

「だからこそ」──こう言ってカラン・シン副会長は、出席者に視線を巡らし、大きく息を吸い、さらに力を込めて語っていった。 「人類が将来も生存し続けるために、個々人が結束して、平和と調和をめざして努力しなければなりません。 人種、カーストなどで人…

広がる地涌の確信 2016年10月13日

「創価の哲学」を全世界が希求 不滅の妙法を学ぶ感激に燃えて前進! 浅間山を仰ぎ、一本の道が真っすぐに延びる。我らは、「行学二道」の幸福と平和の道を堂々と!(池田SGI会長撮影、本年8月、長野で) 冴え光る 宇宙の英知か 名月を 心に抱けや 御書と…

小説「新・人間革命」源流 37 2016年10月15日

二月八日の午後八時から、山本伸一主催の答礼宴が、ニューデリーのアショーカホテルで開かれた。 答礼宴には、ICCR(インド文化関係評議会)のカラン・シン副会長夫妻、デリー市長夫妻をはじめ各界代表約五十人が出席した。 伸一は、峯子と共に感謝の言…

小説「新・人間革命」源流 36 2016年10月14日

ラージ・ガートを視察した山本伸一は、ガンジーの精神が、この場所とともに永遠であり続けることを願い、案内してくれた管理者に次の一文を認めて贈った。 「国父ここに眠る 民衆ここに詣でる 父子共に永遠に 幸多かれと祈る ラージ・ガートにて 二月八日」 …

小説「新・人間革命」源流 35 2016年10月13日

人類の歴史が明白に示しているように、不当な侵略や支配、略奪、虐殺、戦争等々の暴力、武力がまかり通る弱肉強食の世界が、現実の世の中であった。 そのなかで、マハトマ・ガンジーが非暴力、不服従を貫くことができたのは、人間への絶対の信頼があったから…

小説「新・人間革命」源流 34 2016年10月12日

バジパイ外相との対談を終えた山本伸一の一行は、ニューデリー郊外の、ヤムナー川近くにあるラージ・ガートへ向かった。 ここは、一九四八年(昭和二十三年)に凶弾に倒れたガンジーの遺体を荼毘に付した場所であり、美しい聖地公園になっている。 伸一は、…

小説「新・人間革命」源流 33 2016年10月10日

バジパイ外相は雄弁家として知られる。ジェスチャーも大きく、部屋中に響き渡る声で、アショーカの政治を、さらに、民衆と共に戦ったマハトマ・ガンジーの精神を語っていった。 山本伸一は、ガンジーが民衆のなかに分け入り、対話を重ねたように、外相も、し…

小説「新・人間革命」源流 32 2016年10月8日

バジパイ外相は、ひときわ確信と情熱のこもった大きな声で言った。 「インドと中国は、平和五原則を守れば、問題はなんでも解決できるはずです」 平和五原則は一九五四年(昭和二十九年)に、中国の周恩来総理とインドのネルー首相との共同声明に示された、…

小説「新・人間革命」源流 31 2016年10月7日

ニューデリーは青空に包まれ、街路の菩提樹の緑が陽光に照り映えていた。 二月八日の午前、山本伸一は、インド外務省に、アタル・ビハーリー・バジパイ外相を表敬訪問した。 外相は、今回、訪印団の招聘元となったICCR(インド文化関係評議会)の会長で…

小説「新・人間革命」源流 30 2016年10月6日

ガンジス川は、インドで「ガンガー」と呼ばれる。ヒマラヤ山脈のガンゴトリ山にある氷河などに源を発し、インド北部を流れ、幾つもの支流に分かれて、ベンガル湾に注いでいる。 その全長は二五一〇キロメートルといわれる。 仏典にある、六万恒河沙の「恒河…

小説「新・人間革命」源流 29 2016年10月5日

懇談会で山本伸一は、マイクを取って、あいさつした。 「本日は、インドの多くの同志とお会いできて本当に嬉しい。 なかには、何日もかかって、遠くから来られた方もいらっしゃる。 ようこそおいでくださいました。 十八年前、初めてインドを訪問した折のこ…

小説「新・人間革命」源流 28 2016年10月4日

山本伸一の妻の峯子は、各テーブルを回って女性たちに声をかけていたが、席に戻ると伸一に語った。 「インドには、たくさんの人材が誕生していて、未来が楽しみですね」 「そうだね。私は、仏教発祥の地であるこのインドにこそ、世界模範のSGIを創ってい…

小説「新・人間革命」源流 27 2016年10月3日

山本伸一は、同じテーブルに着いたメンバーや、あいさつに訪れる人たちと語らい、時に相談にものり、激励を重ねた。 自分は地域の仏法のリーダーだが、信仰体験も指導力も乏しく、指導に際して自信がもてずに困っているという質問もあった。 「高みから人を…