2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」  7月31日 命宝28

堅固な創価学会の建設のためには、各方面や各地域を、一カ所、また一カ所と、盤石にしていく以外にない。 その意味から、山本伸一は、東京で行われてきた本部総会を、各方面で行うことを提案した。 そして、二年前は関西の大阪、前年は中部の名古屋で開催さ…

小説「新・人間革命」  7月30日 命宝27

広島の青年たちは、山本伸一の広島到着以来の奮闘を、直接、目にし、あるいは、その話を耳にしてきた。 だからこそ、「一瞬一瞬が真剣勝負だ」との伸一の言葉が、強く胸に迫ったのである。 八日、平和記念公園での献花を終えた伸一は、広島文化会館に戻り、…

小説「新・人間革命」  7月29日 命宝26

山本伸一は、広島文化会館を回りながら、中国方面の中心者に、会館の施設について詳細に尋ね、会館建設の在り方を語った。 「会館には、大勢の人が来るんだから、トイレなどは、なるべくゆったりと、数も多くした方がいいね。 集会用の広間が、どんなに立派…

小説「新・人間革命」  7月28日 命宝25

山本伸一は、十一月五日に東京を発って、京都に行き、フル回転で諸行事をすますと、七日の夕刻、新幹線で広島入りした。広島市は、六年八カ月ぶりの訪問である。 市内の東区に立つ、広島文化会館に到着したのは、午後五時過ぎである。 この文化会館は、十一…

小説「新・人間革命」  7月27日 命宝24

山本伸一は、この広島での本部総会に向かって、果敢な平和行動を展開してきた。 前年の一九七四年(昭和四十九年)の五月以来、わずか一年半のうちに、中国を三度、ソ連を二度にわたって訪問。ソ連のコスイギン首相、中国の周恩来総理をはじめ、両国の要人と…

小説「新・人間革命」  7月27日 命宝24

山本伸一は、この広島での本部総会に向かって、果敢な平和行動を展開してきた。 前年の一九七四年(昭和四十九年)の五月以来、わずか一年半のうちに、中国を三度、ソ連を二度にわたって訪問。ソ連のコスイギン首相、中国の周恩来総理をはじめ、両国の要人と…

小説「新・人間革命」  7月25日命宝23

山本伸一は、戸田城聖の広島行きは、命にかかわりかねないと感じていた。 しかし、世界最初の原爆投下の地・広島に赴き、「原水爆禁止宣言」の精神と使命を、一人ひとりの魂に、深く打ち込まねばならないという、戸田の思いも、痛いほどわかっていた。 師の…

きょうの聖教新聞  2009・7・26

★名字の言 ▼水を求めて移動するゾウの群れ。温暖化ですみかを失うホッキョクグマ。山すそを鮮やかに染めるサクラー大自然の営みを圧倒的な美しさで伝える映画「アース」。昨年、ドキュメンタリーとして、異例のヒットを記録した ▼極地、高地、砂漠ー過酷な条…

大白蓮華  2009年 8月号 巻頭言

「団結」は常勝の秘術なり 創価学会名誉会長 池田 大作 われら みな 久遠元初の 家族なば 三世の絆の 同志なるかな 「団結こそは、人生の新しい哲学である」-これは、イタリアの思想家マッツィニーの至言である。「団結」は言い古されたように見えて、じつ…

小説「新・人間革命」  7月24日 命宝22

慰霊碑に祈りを捧げた山本伸一は、案内してくれた広島市長の荒木武に語りかけた。 「大変にお世話になりました」 市長は、感慨をかみしめるように言った。 「実は、私も被爆者なんです……」 伸一は、市長を見つめ、静かに頷いた。 「そうですか。世界には、数…

きょうの聖教新聞  2009・7・25

★名字の言 ▼「甘酒」は夏の季語か?冬の季語か?答えは「夏」だ。意外に思ったが、江戸時代は真夏の飲み物だったというのである ▼当時の甘酒は、現在の酒粕を溶かしたものとは違って、炊いたお米に米麹を加え、一日、発酵させたもの。そうすると、ブドウ糖や…

きょうの聖教新聞  2009・7・24

★名字の言 ▼勝負に挑む時の彼女の心境を一言で表すと「嬉しくてならない」だった。800メートル走で銀メダルを取り、日本人初の五輪メダリストとなった人見絹枝である ▼1928年(昭和3年)のアムステルダム五輪。世界の壁は高かった。しかし彼女「あれ…

きょうの聖教新聞  2009・7・23

★名字の言 ▼作家の向田邦子さんは、右胸の乳がん手術を受けた際の輸血が原因で血清肝炎となり、寝たきりになった時期がある。利き手の右手が動かせない彼女に、連載執筆の依頼が来る。「考えた末に」-引き受けた。彼女は、不慣れな左手で書いた ▼「こういう…

きょうの聖教新聞  2009・7・21

今日は、新聞休刊日です。

小説「新・人間革命」  7月23日 命宝21

パール博士は、原爆死没者慰霊碑に刻まれた文章の主語は、日本人であると考えた。 しかし、原爆を落としたのはアメリカであり、日本人は被害者である。その日本人が“過ちは繰返しませぬから”と言うことが、博士は、納得できなかったのだ。 このパール博士の…

【第6回】 民主主義の父 リンカーン 2009-7-10 (下)

人民のために! 1861年の3月、リンカーンは、大統領就任式に臨んで語っている。 「人民が選挙によって私を選び、演説の中で述べられた希望を実現するための道具としてくれたわけです」(『リンカン民主主義論集』) 自分を選んでくれた人民に、いかに応…

【第5回】 民主主義の父 リンカーン 2009-7-10 (上)

さあ、今日という一日を、思う存分に戦い切ることだ。 一切は、そこから開ける。 「今日の苦闘は、今日だけのものではない。 それは、壮大な未来のためのものでもある」 こう語りかけ、青年を励ましてくれる先哲がいる。誰にも増して、悪戦苦闘の人生を生き…

小説「新・人間革命」  7月22日 命宝20

秋空に、白い雲が浮かんでいた。 一九七五年(昭和五十年)十一月八日午後一時、山本伸一は、広島市にある平和記念公園の原爆死没者慰霊碑(広島平和都市記念碑)の前に立った。 彼は、広島市での創価学会の第三十八回本部総会(九日)に出席するため、広島…

小説「新・人間革命」  7月20日 命宝19

山本伸一は、情熱を込めて訴えた。 「『心の財』は、精神的な健康です。『心の財』から、生きようとする意欲が、希望と勇気が、張り合いが生まれます」 その「心の財」は、人びとの幸福のために、さらに言えば、広宣流布のために生きることによって、築かれ…

小説「新・人間革命」  7月18日  命宝18

「蔵の財」「身の財」を、ひたすら追い求めてきた結果、先進国には、多くのモノがあふれ、医療も発達し、一面、確かに暮らしは豊かで便利になった。 しかし、発展途上国との間に、大きな経済格差をもたらしていった。また、豊かさ、便利さを手に入れた人びと…

きょうの聖教新聞  2009・7・20

★名字の言 ▼あさって22日、日食が見られる。本年最大の天体ショーだ。各地とも部分日食だが、屋久島などの島々では100%欠ける皆既日食が見られる。日本で観測されるのは46年ぶり ▼今回、皆既日食が観測できるトカラ列島。鹿児島県・奄美大島の北側に…

きょうの聖教新聞  2009・7・19

★名字の言 ▼民俗学者の柳田国男が、「これこそ口承文学の最高傑作」と絶賛した『アイヌ神謡集』。著者の知里幸恵は19歳の時、失われつつあったアイヌ語の物語を日本語に翻訳し、不朽の名作を完成させた ▼現在、英語やロシア語などでも出版され、「アイヌ」…

きょうの聖教新聞  2009・7・18

★名字の言 ▼水中を華やかに舞うシンクロナイズドスイミング。井村雅代氏は、2004年のアテネまで27年間、6回の五輪すべてで日本にメダルをもたらした名コーチだ ▼選手が「もう私、これが限界です」と弱音を吐くと、彼女はいつも「限界ってどこにあるの…

きょうの聖教新聞  2009・7・17

★名字の言 ▼「メロスは激怒した」-。本年、生誕100年となる太宰治の『走れメロス』は、この一節から始まる(岩波文庫) ▼メロスは、何に対して怒ったのか?それは、「邪悪暴虐の王」に対してであった。彼は、罪のない人々を平然と殺す傲慢な権力者が許せ…

きょうの聖教新聞  2009・7・16

★名字の言 ▼俳人・正岡子規の直筆の選句集がこのほど発見され、話題になっている。俳句の世界をもっと自由で雄壮なものに広げようと「俳句革新」を志した時期の作品とみられる ▼子規の生涯は、病を抜きに語れない。雅号「子規」とはホトトギスの異称。学生時…

きょうの聖教新聞  2009・7・15

★名字の言 ▼この一年間に流されたテレビコマーシャル1万7765作品を調査したところ、約6割が視聴者の印象に、ほとんど残っていないという。不評だった作品の中には数億円かけたもの、有名タレントを使ったもの、何百回も放映したものもあった(「CM総合…

きょうの聖教新聞  2009・7・14

★名字の言 ▼「閑さや岩にしみ入蝉の声」。芭蕉の名句が似合う季節だ。かつて、ここに詠まれたセミは何かとの論争があった。句の生まれた山形県が故郷の詩人・斉藤茂吉は、アブラゼミを主張。一方、夏目漱石研究の第一人者・小宮豊隆は、ニイニイゼミだと反駁…

きょうの聖教新聞  2009・7・13

★名字の言 ▼米・公民権運動の指導者キング博士。その闘争の原点の一つは、高校時代にあった。弁論大会で優秀な成績を収めた帰りのバス。黒人というだけで、無理やり席を立たされた。人生で最も屈辱を受けた瞬間だった。不当な差別をなくしたいーそのために学…

人間世紀の光 N0.193 「青年創価学会」の息吹 ㊦

◇ 人間世紀の光 N0.194 「青年創価学会」の息吹 ㊦ 2009-7-9 久遠より 同志か家族か 離れざる 三世の仲間の 正義の力よ 「異体同心」の中心軸は、信心である。妙法の信仰の絆で結ばれた同志であり、師弟なのである。 「十界の依正即ち妙法蓮華の当体なり」(…

人間世紀の光 N0.193 「青年創価学会」の息吹 ㊤

人間世紀の光 N0.193 「青年創価学会」の息吹 ㊤ ◇ 人間世紀の光 N0.193 「青年創価学会」の息吹 ㊤ 2009-7-8 若き君よ!広布の決戦場で断固勝て 新しき 広布の風を 起こしゆく 馬上豊かに 君たち走らむ 新たな夜明けは、青年の台頭が告げる。 青年が立てば…