2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【第44回】 妙法流布の人は世界の宝  (2015.1.16)

妙法の五字を弘め給はん智者をばいかに賤(いやし)くとも上行菩薩の化身(けしん)か又釈迦如来(しゃかにょらい)の御使(おんつかい)かと思うべし (法華初心成仏抄、550ページ) 〈通解〉 妙法蓮華経の五字を弘められる智者に対しては、いかに賤しくて…

小説「新・人間革命」広宣譜48 2015年1月17日

岡山駅から米子駅までは、特急列車で三時間足らずである。 山本伸一は、列車が走りだすと、「中国の歌」の歌詞を読み返し、推敲し始めた。 彼は、この歌を、広宣流布の情熱がほとばしる力強いものにしたかった。 一番の「ああくれないの あの友と」の箇所で…

小説「新・人間革命」広宣譜47 2015年1月16日

山本伸一は、作詞した「九州の歌」に、「火の国の歌」という題名をつけた。 すぐに、この歌詞に九州の友が曲をつけて、七月二十四日に熊本市体育館で行われた熊本支部結成二十周年を記念する県総会で披露されることになる。 古来、「火の国」と呼ばれてきた…

小説「新・人間革命」広宣譜47 2015年 1月15日

山本伸一は、「九州の歌」の歌詞を三番まで読み上げると、皆を見て言った。 「九州には、気取りはいらないよ。そんなものは、一切かなぐり捨てて戦うんです。 二番の歌詞の四行目を、私は『先駆の九州 いざ楽し』とした。これが大事なんです。 広宣流布の活…

小説「新・人間革命」 広宣譜45 2015年 1月14日

吉原力は、一九六二年(昭和三十七年)、本部の職員に採用された。 以来、山本伸一は、彼が人材として大成していくことを祈りながら、じっと見守り続けてきた。 伸一はこれまで、多くの人を見てきた。残念なことには、幹部となり、未来を嘱望されながら、広…

小説「新・人間革命」広宣譜44 2015年1月13日

吉原力は、こう自分に言い聞かせた。 「仕事が終わったら、そのまま学会活動に出かけよう。会合のない日は、仏法対話か個人指導に回るんだ」 当時は、タテ線の時代であり、部員は、都内から東京近県にかけて点在していた。就職したとはいえ、給料は決して高…

小説「新・人間革命」広宣譜43 2015年1月12日

山本伸一は、九州総合長を交代することになった鮫島源治に、厳しい口調で言った。 「信心には、ヒロイズムも自己陶酔も必要ありません。 幹部に“自分が、自分が”という自己中心的な考えがあれば、信心の軌道を踏み外して、勝手なことをしたりする。 結局は、…

【第43回】 今を、悔いなく生き切れ!(2015.1.6)

命限り有り惜しむ可(べ)からず遂に願う可きは仏国也 (富木入道殿御返事、955ページ) 通解 命は限りあるものである。これを惜(お)しんではならない。ついに願うべきは仏国土である。 同志への指針 同じ一生ならば、断じて悔(く)いなく、価値ある幸…

【第10回】 物理学者 湯川秀樹博士     (2015.1.1)

みなさんの挑戦が平和の一歩に 私の大好きな少年少女部のみなさん、あけまして、おめでとう! 新しい朝日がのぼりました。 新しい一年のはじまりです。 私たちも、心に朝日をのぼらせ、新しいチャレンジをはじめよう! 私も毎年、年のはじめに、心も新たに決…

【第9回】 音楽の大英雄 ベートーベン  (2014.12.1)

今年も、あと1カ月だね。 一番、いそがしい季節にも、社会のために一生けんめい行動されている、みなさんのお父さんや、お母さんに、私は最大の尊敬の心で、題目を送っています。 世の中が、あわただしい時期なので、みなさんも交通事故などに、くれぐれも…

【第8回】  科学者 キュリー夫人  (2014.11.1)

実りの秋は、おいしく、栄養のある、海の幸や山の幸にめぐまれる季節です。みんなも、モリモリ食べて、じょうぶな体をつくってください。 また「読書の秋」だね。10月末から11月の初めは、「読書週間」となっています。良い本は “心のごちそう” です。思いっ…

小説「新・人間革命」広宣譜42 2015年1月10日

岡山文化会館に到着するや、「中国の歌」の作詞に取り組んだ山本伸一は、引き続き恩師記念室で「九州の歌」の推敲に入った。 熟慮を重ね、何カ所か手直しをして完成となった。 午後五時半から、二階の和室で岡山県の幹部らと懇談会を行い、さらに別室に移り…

小説「新・人間革命」広宣譜41 2015年1月9日

七月十九日午後二時前、関西指導を終えた山本伸一は、中国指導のために、京都駅から新幹線で岡山駅へ向かった。 中国の鳥取県で、二十二日に、七月度本部幹部会が開催されることになっていたのだ。 車中、彼は、「九州の歌」の歌詞の作成に取り組んだ。 実は…

随筆 民衆凱歌の大行進 16 (2014年12月29日)

共に大勝利の万歳を! 創価の賢者は喜び勇んで躍進! 明年も「幸福の大道」を走り抜こう 幾度(いくたび)もの寒波で、日本海側を中心に、北海道、東北、信越、北陸、関西、中国方面など、また関東、中部、四国などでも大雪があり、心配しています。 ご苦労…

小説「新・人間革命」広宣譜40 2015年1月8日

歌うことは、人間の権利である。 歌うことは、魂の叫びである。 いかなる権威権力も、人が歌うことを止めることはできない。 千葉・安房地域の同志たちは、悪侶の理不尽な圧迫をはねのけ、「人間革命の歌」とともに、広宣流布への誓いの前進を続けてきた。 …

小説「新・人間革命」広宣譜39 2015年1月7日

山本伸一は、旭日・千葉の同志が、地域に人間共和の都を築き、二十一世紀の「広布のモデル県」をつくり上げていくことを、強く念願していた。 そのためにも、皆が、新しい使命に目覚め立つ、出発の歌が必要であると思っ たのである。 また、千葉県では、以前…

小説「新・人間革命」広宣譜38 2015年1月6日

転居してくる人たちが多い地域には、それまでになかった問題も生ずる。 その一つが、古くから地元に住む人たちと転入してきた人たちとが馴染めずに溝が生じ、地域的な連帯が失われてしまいがちなことである。 隣近所などの住民の相互協力、共同体としての結…

大白蓮華 2015年(平成27年)1月号(No.782)

「題目の師子吼に恐れなし」 創価学会名誉会長 池田 大作 新たな一年を、生まれ変わったように新鮮な生命でスタートしたい。そして、新たな一日また一日を、元旦のように清新(せいしん)な息吹(いぶき)で前進し続けていきたい。これは、万人の願望であろ…

【第45回】 希望漲(みなぎ)る創価家族の新春を (2014.12.21)

例年にない大雪など各地の悪天候に、あらためて、心からのお見舞いを申し上げます。 聖教新聞を配達してくださる「無冠の友」をはじめ、全同志の絶対無事故を、毎日、真剣に祈っております。 世界広布新時代が開幕した本年、最高峰の仏法哲理を共に学び、共…

【第42回】 多宝の先輩方に感謝 (2014.12.25)

法華経と申すは手に取れば其(そ)の手やがて仏に成り・口に唱(とな)ふれば其の口即仏なり (上野尼御前御返事、1580ページ) 通解 法華経というのは、手に取ればその手が直ちに仏に成り、口に唱えればその口がそのまま仏である。 同志への指針 妙法を…

【第41回】 真心の供養に無量の功徳が (2014.12.19)

ひとつのかたびら・なれども法華経の一切の文字の仏にたてまつるべしるこの功徳は父母・祖父母・乃至(ないし)無辺の衆生にも・をよぼしてん (さじき女房御返事、1231ページ) 通解 1枚の帷子(かたびら)ではあるが、法華経の一切の文字の仏に供養したこ…

小説「新・人間革命」広宣譜37 2015年1月5日

歓喜は、勇気を呼び覚ます力だ! 歓喜は、苦悩を突き抜ける力だ! 歓喜は、生命を蘇生させる力だ! 歓喜は、共感の調べを奏でる力だ! 山本伸一は、全国の同志に?励ましの歌??勇気の歌?を贈ろうと、唱題に唱題を重ねながら、次々と歌の制作に取り組んで…

小説「新・人間革命」広宣譜36 2015年1月1日

人類は、黎明を待ちわびていた。眼を凝らし、固唾をのみ、漆黒の海を見つめる。 暁闇を破って、黄金の光が走った! 金波銀波が煌めく彼方に、雄々しく白光を放って、旭日が躍り出る。 朝だ! 「世界広布新時代」の大空へ、太陽の仏法は昇った。 光は、刻一刻…

小説「新・人間革命」広宣譜35 2014年 12月29日

関西の記念幹部会は、やがて、山本伸一のあいさつとなった。 彼は、懇談的に話を進め、二十一年前に、選挙違反という事実無根の容疑で逮捕・勾留された折、関西の同志が共に悔し涙を流しながら、さまざまな面で真心の応援をしてくれたことに対して、深く感謝…

小説「新・人間革命」広宣譜34 2014年 12月27日

「関西の歌」を発表した大阪長の不破城泰敏は、叫ぶように訴えた。 「私どもは、山本先生の真心こもるこの歌を、声高らかに繰り返し歌いながら、常勝の空を、さらに晴れがましく翔ていこうではありませんか!」 怒濤を思わせる賛同の大拍手が、いつまでも、…

小説「新・人間革命」広宣譜33 2014年 12月26日

高らかにこだまする歓喜の歌声! 軽快に鳴り響く躍動の調べ! 新しき旅立ちの誓いを込めて、全身に情熱をたぎらせ、関西の同志は熱唱した。 「大阪の日」にあたる七月十七日の夜、関西戸田記念講堂で行われた記念幹部会は、晴れやかな「学会歌の集い」となっ…

小説「新・人間革命」広宣譜32 2014年 12月25日

山本伸一は、青年に作曲のアドバイスをしながら、歌詞にも手を加えていった。 一番の四行目「愛する関西 この姿」は、「愛する関西 勇み立て」に、二番の一行目は、「我等の誇り 金の城」としていたが、「我等の誉れ 錦州城」とし、二行目の「常勝の道 晴れ…

小説「新・人間革命」広宣譜31 2014年 12月24日

関西総合長の十和田光一の要請を聞くと、山本伸一は語った。 「『金の城』の方が、斬新的だと思うんだが、『錦州城』とすることで、関西の皆さんが喜んでくださるなら、検討します。 私は、関西の同志が永遠に歌い継いでいける、最高の歌を贈りたいんです。 …

小説「新・人間革命」広宣譜30 2014年 12月23日

山本伸一は、電話に出た関西総合長の十和田光一に、弾んだ声で言った。 「できたよ。『関西の歌』を作ったよ」 そして、歌詞を読み上げていった。 それを書き取った十和田は、「ありがとうございます」と、感極まった声で応えた。 伸一は、率直な意見が聞き…