御書とともに Ⅱ

【第74回】 「冥の照覧」は厳然 (2015.12.28)

人の身には同生同名と申す二《ふたり》のつかひを天《てん》生《うま》る時よりつけさせ給いて影の身に・したがふがごとく須臾《しゅゆ》も・はなれず(同生同名御書、1115㌻) 通解 人の身には同生同名《どうしょうどうみょう》という二人の使いを天はその…

【第73回】 「自分」が立ち上がれ  (2015.12.23)

日蓮をば日本国の上一人より下万民に至るまで一人もなくあや《失》またんと・せしかども・今までかう《斯》て候事は一人なれども心のつよき故なるべしと・おぼすべし(乙御前御消息、1220㌻) 通解 日蓮のことを、日本国の上一人より下万民に至るまで、一人…

【第72回】  常に励ましあって前へ (2015.12.17)

常にかた《語》りあわ《合》せて出離生死《しゅつりしょうじ》して同心に霊山浄土にてうな《頷》づきかたり給へ(華果成就御書、900㌻) 通解 常に語り合って生死の苦しみを離れ、同心に霊山浄土においてうなずき合って語らいなさい。 同志への指針 我らは、…

【第71回】学会を守る功徳は無量 (2015.12.11)

釈迦仏(しゃかぶつ)は・我(われ)を無量(むりょう)の珍宝(ちんぼう)を以(もっ)て億劫(おくごう)の間(あだ)・供養せんよりは・末代(まつだい)の法華経(ほけきょう)の行者(ぎょうじゃ)を一日なりとも供養(くどく)せん功徳は百千万億倍(…

【第70回】庶民に尽くすリーダーたれ  (2015.11.12)

孔子(こうし)は九思一言(きゅうしいちげん)・周公旦(しゅうこうたん)は浴(ゆあみ)する時は三度(みたび)にぎり食する時は三度はかせ給う、古(いにしえ)の賢人(けんじん)なり今の人のかがみなり (四条金吾御書、I175ページ) 〈通解〉 孔子…

【第69回】根本は幸福を願う真心   (2015.11.6)

過去の不軽菩薩(ふきょうぼさつ)は一切衆生(いっさいしゅじょう)に仏性(ぶっしょう)あリ法華経(ほけきょう)を持(たも)たば必ず成仏すべし、彼れを軽(かろ)んじては仏を軽んずるになるべしとて礼拝(らいはい)の行(ぎょう)をば立てさせ給(た…

【第68回】勇気こそ仏法の真髄   (2015.10.29)

日蓮が法華経の智解《ちげ》は天台・伝教には千万が一分《いちぶん》も及ぶ事なけれども難を忍び慈悲のすぐれたる事は・をそれをも・いだきぬべし(開目抄、202㌻) 通解 日蓮が法華経の法理を理解する智慧は天台大師や伝教大師には千万分の一にも及ばない…

【第67回】 青年の宝は「信頼」   (2015.10.22)

いかにわろくとも・わろきよし人にも又上《かみ》へも申しさせ給うべからず候、よきところ・よきところと申し給はば又かさねて給はらせ給うべし(四条金吾殿御返事、1183㌻) 通解 たとえどんなに悪い土地であっても、悪いということを、他人やまた主君に言…

【第66回】 確信の体験を語りゆけ  (2015.10.15)

法華経の行者は信心に退転無く身に詐親《さしん》無く・一切法華経に其《そ》の身を任せて金言の如く修行せば、慥《たしか》に後生《ごしょう》は申すに及ばず今生《こんじょう》も息災延命にして勝妙《しょうみょう》の大果報を得《え》・広宣流布大願をも…

【第65回】 尊極の生命を引き出す   (2015.9.11)

末代の凡夫出生(しゅっしょう)して法華経を信ずるは人界に仏界を具足する故なり (観心本尊抄、241㌻) 〈通解〉 末代の凡夫が人間と生まれてきて、法華経を信ずるのは、人界に、もともと仏界を具足しているからである。 ~同志への指針~ 誰人(たれびと…

【第64回】 大歓喜の生老病死の人生を (2015.8.27)

四面とは生老病死なり四相を以て我等が一身の塔を荘厳するなり、我等が生老病死に南無妙法蓮華経と唱え奉るは併(しかしなが)ら四徳の香(か)を吹くなり (御義口伝、740㌻) 〈通解〉 (宝塔の)四つの面とは生老病死のことである。この四つの相をもって…

【第63回】満月が輝きわたるように  (2015.8.19)

三つのつな(綱)は今生に切れぬ五つのさわ(障)りはすで(既)にはれぬらむ、心の月くもりなく身のあか(垢)きへはてぬ、即身の仏なり・たうとし・たうとし (光日尼御返事、934㌻) 〈通解〉 三つの綱は今生において切れた。五つの障りもすでに晴れたで…

【第62回】一遍の題目に無量の福徳が  (2015.7.30)

無一不成仏と申して南無妙法蓮華経を只一度申せる人・一人(いちにん)として仏にならざるはなしと・と(説)かせ給いて候(南条殿御返事、1573㌻) 〈通解〉 (無量劫の間、一度もうそをつかなかった功徳で仏になった釈尊が)「一人として成仏しない者はな…

【第61回】 決然と一人立て! (2015.7.11)

日蓮が法華経を信じ始めしは日本国には一タイ(さんずいに帝)・一微塵(みじん)のごとし、法華経を二人・三人・十人・百千万億人・唱え伝うるほどならば妙覚(みょうかく)の須弥山(しゅみせん)ともなり大涅槃(だいねはん)の大海ともなるべし(撰時抄…

【第60回】 人間革命のドラマを語り抜け (2015.7.9)

法華経の即身成仏の法門は竜女を証拠とすべし、提婆品(だいばほん)に云(いわ)く「須臾(しゅゆ)の頃(あいだ)に於(おい)て便(すなわ)ち正覚(しょうかく)を成(じょう)ず」等云云(うんぬん)(妙一女御返事、1261㌻) 〈通解〉 法華経の即身成…

【第59回】 友の幸福を祈り抜く  (2015.6.6)

人是(これ)を用ひず機に叶はずと云(い)へども強(し)いて法華経の五字の題名(だいみょう)を聞かすべきなり、是ならでは仏になる道はなきが故なり (法華初心成仏抄、552㌻) 〈通解〉 人が用いず、機根に合わないといっても、強いて法華経の五宇の題…

【第58回】 心一つに広布へ! 2015-05-14

修利槃特(すりはんどく)と申すは兄弟二人なり、一人もありしかば・すりはんどくと申すなり、各各(おのおの)三人は又かくのごとし一人も来(きた)らせ給へば三人と存じ候なり (転重軽受法門、1000㌻) 〈通解〉 (釈尊の弟子の)修利槃特というのは、兄…

【第59回】 友の幸福を祈り抜く  (2015.6.6)

人是(これ)を用ひず機に叶はずと云(い)へども強(し)いて法華経の五字の題名(だいみょう)を聞かすべきなり、是ならでは仏になる道はなきが故なり (法華初心成仏抄、552㌻) 〈通解〉 人が用いず、機根に合わないといっても、強いて法華経の五宇の題…

【第57回】 広布の信心に偉大な功力が  (2015-4-30)

曼陀羅(まんだら)と云(い)うは天竺(てんじく)の名なり此(ここ)には輪円具足(りんえんぐそく)とも功徳聚(くどくじゅ)とも名(なづ)くるなり、此(こ)の御本尊も只信心の二字にをさまれり以信得入(いしんとくにゅう)とは是(これ)なり (日女…

【第56回】強き一念で不可能を可能に  (2015-4-23)

李広(りこう)将軍と申せし・つはものは虎に母を食(くわ)れて虎に似たる石を射しかば其(そ)の矢羽(は)ぶくらまでせめぬ、後(のち)に石と見ては立つ事なし (四条金吾殿御返事、1186㌻) 〈通解〉 昔、中国の李広将軍という武将は、虎に母を食い殺さ…

【第55回】 満々たる仏の力で凱歌を  (2015-4-21)

釈迦・多宝・十方の仏・来集して我が身に入(い)りかはり我を助け給へと観念せさせ給うべし (弥三郎殿御返事、1451㌻) 〈通解〉 “釈迦仏・多宝仏・十方の仏よ、集い来って、わが身に入りかわり、我を助けたまえ” と祈念しなさい。 ~同志への指針~ 広宣…

【第54回】威風堂々と正義の道を (2015-4-14)

敢(あえ)て日蓮が私曲に非ず只(ただ)偏(ひとえ)に大忠を懐(いだ)く故に身の為に之を申さず神の為・君の為・国の為・一切衆生の為に言上(ごんじょう)せしむる所なり (北条時宗への御状、170㌻) 〈通解〉 これは日蓮の身勝手な邪見ではない。ただ…

【第53回】創価とは勇者の集いなり (2015-3-30)

御いのりの叶い候(そうら)はざらんは弓のつよ(強)くしてつる(弦)よはく・太刀(たち)つるぎ(剣)にて・つかう人の臆病なるやうにて候べし、あへて法華経の御とがにては候べからず (王舎城事、1138㌻) 〈通解〉 祈りが叶わないのは、弓が強いのに…

【第52回】病に負けない妙法の力 2015-3-26

設(たと)い業病(ごうびょう)なりとも法華経の御力(おんちから)たのもし、阿闍世(あじゃせ)王は法華経を持(たも)ちて四十年の命をのべ陳臣(ちんしん)は十五年の命をのべたり (富木尼御前御返事、975㌻) 〈通解〉 たとえ業病であっても、法華経…

【第51回】 喜び勇んで前へ! 前へ! (2015.3.13)

各各(おのおの)なにをかなげ(歎)かせ給うべき、迦葉尊者(かしょうそんじゃ)にあらずとも・まい(舞)をも・まいぬべし、舎利弗(しゃりほつ)にあらねども・立つてをど(踊)りぬべし、上行菩薩の大地よりいで給いしには・をど(踊)りてこそい(出)…

【第50回】 不動の自分を築きゆけ  2015-3-5

法華経の行者として・かかる大難にあひ候(そうろう)は・くやしくおもひ候(そうら)はず、いかほど生(しょう)をうけ死にあひ候とも是(これ)ほどの果報の生死(しょうじ)は候はじ(四条金吾殿御返事、1116㌻) 〈通解〉 法華経の行者として、このよう…

【第49回】理想の寂光土を今ここに 2015-2-24

法華涅槃(ねはん)を信ずる行者は余処(よそ)に求む可(べ)きに非(あら)ず此(こ)の経を信ずる人の所在の処(ところ)は即(すなわ)ち浄土なり(守護国家論、72㌻) 〈通解〉 法華経・涅槃経を信じる行者は、他の所に浄土(清浄な国土)を求めるべき…

【第48回】一切の労苦が功徳と輝く 2015-2-20

功徳とは即身成仏なり又六根清浄なり、法華経の説文(せつもん)の如く修行するを六根清浄と得意可(こころうべ)きなり (御義口伝、762㌻) 〈通解〉 功徳とは即身成仏であり、また六根清浄である。法華経の経文に説かれるように修行することが六根清浄で…

【第47回】同志の絆こそ勝利の源泉 (2014-2-12)

心ざしあらん諸人は一処にあつまりて御聴聞あるべし(寺泊御書、951㌻) 通解 志のある人々は、同じ場所に集まって、この文(=本抄)を聴聞しなさい。 同志への指針 文永8年(1271年)、大難の渦中、越後の寺泊(現・新潟県長岡市)で認《したた》められた…

【第46回】社会で勝利の実証を  (2015.2.4)

強盛の大信力をいだして法華宗の四条金吾・四条金吾と鎌倉中の上下万人乃至日本国の一切衆生の口にうたはれ給へ(四条金吾殿御返事、1118㌻) 通解 強盛な大信力を出して、法華宗の四条金吾、四条金吾と、鎌倉中の上下万人をはじめとして日本国の全ての…