【第69回】根本は幸福を願う真心   (2015.11.6)

過去の不軽菩薩(ふきょうぼさつ)は一切衆生(いっさいしゅじょう)に仏性(ぶっしょう)あリ法華経(ほけきょう)を持(たも)たば必ず成仏すべし、彼れを軽(かろ)んじては仏を軽んずるになるべしとて礼拝(らいはい)の行(ぎょう)をば立てさせ給(たま)いしなり(松野殿御返事、1382ページ) 
              
〈通解〉過去の不軽菩薩は″一切衆生に仏性がある。法華経を持ったならば、必ず成仏する。その一切衆生を軽蔑(けいべつ)することは、仏を軽んずることになる″といって、一切衆生に向かって礼拝の行を立てたのである。
 
(同志への指針)
不軽菩薩(ふきょうぼさつ)は、″いかなる衆生にも仏性がある″と信じて、出会う人を礼拝し続けた。
この無上(むじょう)の菩薩行(ぼさつぎょう)を現代に展開しているのが、私たちの対話だ。究極(きゅうきょく)の人間尊敬(にんげんそんけい)の実践である。万人の幸福を願い、一人一人の仏の生命を呼び覚(さ)ましていくのだ。             
ゆえに、不軽(ふきょう)の如く、勇敢(ゆうかん)であれ! 聡明(そうめい)であれ! 不屈(ふくつ)であれ!