2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」 革心1 2015年 4月29日

歴史は動く。時代は変わる。 それを成し遂げていくのは、人間の一念であり、行動である。 一九七八年(昭和五十三年)八月十二日、日本と中国の間で「日中平和友好条約」が調印され、今、「日中新時代」の幕が開かれようとしていた。 九月十一日午後零時半(…

小説「新・人間革命」大道 66 2015年4月28日

長野県の記念幹部会の最後に、山本伸一は、力を込めて訴えた。 「御仏意のままに進む信心の世界には、いっさい、無駄というものはない。 いかなることも、不屈なる闘魂と歓喜の信心がある限り、すべて、新しい価値創造の源泉となり、大福運となることを確信…

小説「新・人間革命」大道 65 2015年4月27日

峨々としてそびえる信濃の山々に、大勝利の歓喜の歌声が響いた。 八月二十三日午後五時、松本平和会館で、長野広布二十周年を記念する県幹部会が晴れやかに行われた。 席上、長野県歌「信濃の歌」を、「信濃混声合唱団」が高らかに歌い上げたのである。 一、…

小説「新・人間革命」大道 64 2015年4月25日

山本伸一は、一九七八年(昭和五十三年)八月二十二日午後、列車で長野県松本市に向かっていた。 車中、彼は、「長野の歌」の作詞に余念がなかった。 翌二十三日に、松本平和会館で開催される長野広布二十周年の記念幹部会で、長野県創価学会の新しい出発を…

小説「新・人間革命」大道 63 2015年4月24日

北海道の歌「ああ共戦の歌」は、北海道音楽隊のメンバーが作曲を担当し、山本伸一の入会記念日にあたる八月二十四日の「聖教新聞」に、歌詞と楽譜が発表された。 二〇〇六年(平成十八年)四月、二十一世紀の行進にふさわしいものにと、新たな曲が作られた。…

小説「新・人間革命」大道 62 2015年4月23日

県長会議が行われた翌日の八月九日、山本伸一は、九州は宮崎の天地に立っていた。 九日間にわたる九州指導の開始であった。 九州でも、宗門の僧による学会攻撃が激しく、特に大分では、多くの学会員が迫害され、悔し涙を拭いながらも、創価の正義を叫び抜い…

小説「新・人間革命」大道 61 2015年4月22日

団結──その言葉を口にする時、山本伸一の目は厳しい輝きを放った。 戸田城聖は、「学会は、人材をもって城となすのだ!」と語ったが、団結がなければ創価城の人材の石垣も崩れてしまうからだ。 伸一は、さらに訴えた。 「『北陸の歌』の四番の三行目は、『誓…

小説「新・人間革命」大道 60 2015年4月21日

山本伸一は、北陸のメンバーに視線を注ぎながら語っていった。 「三番は『同心の北陸』としました。 団結こそが、信心の要諦であり、広宣流布推進の大原則だからです。 もしも、幹部同士が仲が悪く、心を結び合うことができないとしたならば、既に魔に翻弄さ…

小説「新・人間革命」大道 59 2015年4月20日

神奈川の歌に引き続いて、北陸の歌「ああ誓願の歌」の歌詞が発表された。 一、ああ誇りなり コスモスと レンゲの薫る 故郷に ああ常楽の 北陸は いざや謳わん 幸の広布を 二、平和の陣列 田園に 友と友との 握手あり ああ遊楽の 北陸は 起ちゆく君の 晴れ姿…

小説「新・人間革命」大道 58 2015年4月18日

県長会議では、これまでに山本伸一が作り、贈った各方面歌のテープを聴いた。 このあと、神奈川の歌「ああ陽は昇る」の歌詞が紹介されたのである。 一、世紀の海に こだまする 清き祈りは 舞い舞いて 神奈川天地に 慈雨の羽 生きとし生きる 歓喜あり ああ陽…

小説「新・人間革命」大道 57 2015年4月17日

県長会議で、山本伸一から、「北陸の歌」を作詞したことを聞かされた、石川県と富山県の北陸のメンバーは、歓声をあげた。 昨日の懇談会で、歌を作ってほしいと要望した婦人が、目を潤ませて言った。 「先生! ありがとうございます。昨日、お願いしたばかり…

小説「新・人間革命」大道 56 2015年4月16日

東北の歌「青葉の誓い」を完成させた二日後の八月八日、創価文化会館内の広宣会館で県長会議が行われた。 山本伸一は、会場に姿を現し、席に着くと、前列にいた北陸婦人部の代表に視線を注ぎながら言った。 「『北陸の歌』を作詞しましたよ! 歌詞には、コス…

小説「新・人間革命」大道 55 2015年4月15日

合唱指導を担当していた宮尾一志は、電話機を使って録音した「青葉の誓い」のテープを聴きながら、譜面に起こした。 聴き取りにくいところは、何度も巻き戻して再生した。 やっとの思いで、出来上がった譜面を複写し、男女青年部の合唱団二十人ほどに、米沢…

小説「新・人間革命」大道 54 2015年4月14日

山形県・置賜地域の様子を聞いた山本伸一は、置賜で各部の中心となって奮闘しているメンバーに、次々と歌や句を詠んで贈った。 「吹雪にも 胸はり進む 君ありて 山形大地は 功徳と香らむ」 「生涯の 幸を決めるは 今なりと 笑顔を忘れず いざや戦え」 伸一か…

小説「新・人間革命」大道 53 2015年4月13日

山形県の置賜地域では、宗門の僧による学会への中傷の嵐が吹き荒れていた。 この一九七八年(昭和五十三年)が明けた一月の御講から、住職による学会批判が始まり、月を経るごとに激しさを増していった。 一方的に、「学会は、とんでもない謗法を犯している…