2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」 4月29日 勇気24

山本伸一は、「飛翔会」の総会や大会と聞けば、必ずといってよいほど、メッセージや記念の句などを贈り、励まし続けてきた。 「飛翔会」メンバーは、最愛の弟子であるからだ。伸一の命であるからだ。広宣流布の重要なカギを握る人たちであるからだ。 結成二…

小説「新・人間革命」 4月28日 勇気23

第二回「飛翔会」総会の会場となった大田区体育館からは、山本伸一にゆかりの深い森ケ崎海岸まで、徒歩三十分ほどであった。 総会終了後、東北、九州、中部などから参加したメンバーの要請に応え、二部学生担当の学生部幹部が、森ケ崎海岸に希望者を案内した…

小説「新・人間革命」 4月27日 勇気22

体験発表に続いて登壇した、この第二回総会の実行委員長を務めた学生部主任部長の吹原俊実は、「飛翔会」結成以来の一年の歩みを述べながら、声を限りに訴えた。 「私たちは、『飛翔会』となり、山本先生のもと、師弟の大道を歩むことによって、挫折を決意に…

小説「新・人間革命」 4月26日 勇気21

「飛翔会」メンバーの活躍は、目覚ましかった。彼らは一途であった。真剣であった。 二部学生は、最も時間がない、多忙を極める青年たちである。その彼らが、どのキャンパスでも、学生部のどの部でも、最も燃え輝き、大活躍していった。 夜学の帰りにメンバ…

小説「新・人間革命」2010年 4月24日 勇気20

山本伸一は、「勤労学生主張大会」の報告を、担当幹部として出席した青年部の幹部から詳細に聞いた。 伸一は、目を細めて、語り始めた。 「そうか、大成功だったね。二部学生が、『飛翔会』の誇りを胸に、自ら言論の戦いを起こしたんだ。頼もしいじゃないか…

きょうの聖教新聞  2010・4・29

★名字の言 ▼「演技がかっている」と言えば、一般には偽りなどを連想させ、あまり良い印象を受けない。だが、劇作家の福田恆存氏は人間は特定の役割を演じて生きていく演劇的な動物と訴える ▼人間は本来、自分は意味のある存在であるとの実感を求まる。この…

きょうの聖教新聞  2010・4・28

★名字の言 ▼今の日本で「こんにちは」という言葉を、見知らぬ人に対して最も使っているのは誰か。千葉大学教授の広井良典氏は、おそらくファストフード店やコンビニエンスストアの店員と、著書で述べている。あいさつなどを通した他人との関係が希薄である…

きょうの聖教新聞  2010・4・27

★名字の言 ▼人間は、人間を離れて人間になれないー名誉会長の随筆の言葉だ。人間関係を深めていく中で自分が磨かれる。ゆえに人と会い、人と話す活動に勇んで取り組もう ▼友人や知人との関係は、さまざまだ。時候のあいさつだけの人から、心を開いて語れる…

きょうの聖教新聞  2010・4・26

★名字の言 ▼ミケランジェロが壁画「最後の審判」を完成させたのは66歳。89歳で他界するまで建築にも挑み続けた ▼哲学者ラッセルは90歳を過ぎて国際法廷を設置し、戦争犯罪を告発。反戦書も刊行する。ピカソは90歳でなお新たな技法を開発した。ガリ…

小説「新・人間革命」 4月23日 勇気19

ここで主張大会の実行委員長が登壇した。 彼は、社会の新潮流を創るべき学生の主張が、時代建設の言論となり得ていない現状を指摘し、その理由を分析していった。 「現代学生の言論が不毛となっている背景には、三つの欠如があると言えます。 第一に、生活者…

小説「新・人間革命」 4月22日 勇気18

「私にとっての反戦運動」とのテーマで登壇した青年は、核軍拡競争に明け暮れる大国の現状に触れ、国家やイデオロギー優先の思想に代わって、人間優先、生命尊厳の哲学を確立することが急務であると語った。 さらに、人間の心に宿る他国や他民族への「不信」…

小説「新・人間革命」 4月21日 勇気17

創作劇のあと、「勤労学生の使命と自覚」「私にとっての反戦運動」などのテーマで、五人が登壇し、力強く主張を語った。 全国に吹き荒れた学生運動の嵐は、社会の矛盾、不合理を暴き出していったが、武力化した闘争は、あえなく鎮圧された。 過激化したセク…

小説「新・人間革命」 4月20日 勇気16

正義の言論は、時代創造の力だ。 一九七六年(昭和五十一年)五月十六日の夜、「勤労学生主張大会」が、教授などの大学教員、学友、職場の上司や同僚らを招いて、東京・江東公会堂で行われた。 最初に、創作劇「明日に駆ける」が上演された。新聞販売店で働…

きょうの聖教新聞  2010・4・25

★ 名字の言 ▼ ある会社の社長が外回りをしていた。立派なビルに目が留まった。小型モーターの製造で世界一を誇る会社だった。どんな方が社長なのか。面談が叶い、ビルに入ると、1階フロアに「畳5枚ほどの小さな創業小屋」が展示されていた ▼ 「私は、この…

きょうの聖教新聞  2010・4・24

★ 名字の言 ▼ 本紙のホームページ「セイキョウネット」が新しくなった。内容を一段と拡充。池田名誉会長のスピーチと随筆の記事を、ナレーターの朗読で聞ける「音声配信サービス」等も新たに提供している ▼ 20日の創刊記念日を期しての刷新以来、ホームペ…

きょうの聖教新聞  2010・4・23

★ 名字の言 ▼ きょう23日は「子ども読書の日」。2000年の「子ども読書年」以来、子どもの読書環境は着実に整いつつあると言えそうだ。「朝の読書」運動の実施校は10年前の7倍超(2万6551校、16日現在)。全国の図書館が小学生に貸し出した冊…

きょうの聖教新聞  2010・4・22

★ 名字の言 ▼ 日の出前の朝、男は浜にヒトデがたくさん打ち上げられているのを見つけた。日が昇ったら干上がって死んでしまう。一つ一つ、海に投げ込み始めた。その姿を見た若者が言った。「ヒトデはごまんといる。おまえさんが助けるのが何になる?このヒ…

きょうの聖教新聞  2010・4・21

★ 名字の言 ▼ 「きれいな花ですね」。会館敷地内の花壇の手入れをしていると、道行く人の声をかけられた ▼ 「創価学会は花を愛するように、一人一人を愛情を込めて育成し、幸福の花を爛漫と咲かせる団体です」と答えると、その人にも笑顔が咲き、語らいは弾…

きょうの聖教新聞  2010・4・20

★ 名字の言 ▼ 先日、本紙愛読者の方から電話を頂戴した。「聖教新聞に親せきが紹介されていたんです」。聞けば、何十年と連絡が途絶えていたという。紙面で元気な様子を知ることができ、思わず連絡したとのこと ▼ その記事とは、離島や山間地を舞台に活躍す…

きょうの聖教新聞  2010・4・19

★ 名字の言 ▼ 囲碁界初の3冠王、史上最速・最高勝率で700勝達成など、最強棋士との呼び声も高い張う氏。幼少時から現在までの20数年間、練習碁でも手を抜かなかったという ▼ 負けず嫌いを自負する氏が、一般の人のレベルを3つに分けている。第1はそ…

小説「新・人間革命」  4月19日 勇気15

最も厳しい状況にある人が、決然と立ち上がり、勇躍、勝利の劇を演じるならば、万人に勇気と希望と確信を与える。苦境のなかで戦っているということは、その重大な使命を担っているということなのだ。 二部学生は、勉強時間も、まとまって取ることは、なかな…

小説「新・人間革命」  4月17日 勇気14

田島尚男は、二部学生大会に出席して、市役所の職員になろうと決めた。学会で身につけた奉仕の精神をもって、市民を守り、社会に貢献することで、仏法者の生き方を示していきたいと思ったのである。 彼は、市役所の採用試験を受けて合格し、翌年、職員となっ…

小説「新・人間革命」  4月16日 勇気13

二部学内の先輩の指導は具体的であった。 「もし、学生部員で、しばらく学校に来ていない人がいたら、すぐに、その理由を考えてみることだ。 仕事が忙しい場合もあれば、体調を崩していることもある。あるいは、精神的に行き詰まっているのかもしれない。そ…

小説「新・人間革命」  4月15日 勇気12

二部学内の先輩の激励は、剛速球のような指導であった。真剣であった。厳しさのなかに、誠実さ、思いやりがにじんでいた。 田島尚男は、その指導を、すべて真正面から受け止めた。 学会活動に取り組むようになると、二部学生の多くが、どれほど苦労している…

小説「新・人間革命」  4月14日 勇気11

“二部学生は、学生部の、さらに、学会の師弟の本流なのだ。すべての苦闘は、自ら願い求めた人生修行の場なのだ!” 藤森敦は、こう思うと、歓喜が胸に込み上げてくるのを覚えた。全身に力があふれた。仕事、学業、活動に、ますます情熱を燃やした。 後年、彼…

小説「新・人間革命」  4月13日 勇気10

二部学生に対する社会の評価は、決して昼間部の学生と同等とは言えなかった。昼間部の受験に失敗し、二部に入る学生も増えつつあったことから、学力を疑問視する声もあった。 就職についても、事実上、二部学生を採用枠から外している企業も少なくなかった。…

きょうの聖教新聞  2010・4・19

★ 名字の言 ▼ 囲碁界初の3冠王、史上最速・最高勝率で700勝達成など、最強棋士との呼び声も高い張う氏。幼少時から現在までの20数年間、練習碁でも手を抜かなかったという ▼ 負けず嫌いを自負する氏が、一般の人のレベルを3つに分けている。第1はそ…

きょうの聖教新聞  2010・4・18

★ 名字の言 ▼ 実社会の荒波の中で、純粋さを守ることに悩む青年に出会った。会社組織の論理に打ちのめされ、自分の存在の小ささを痛感。自らが汚れていくように思えてならないという ▼ 人に会うのがつらくなってきた、とも。潔癖であるために他者との交わり…

きょうの聖教新聞  2010・4・17

★ 名字の言 ▼ 「今の若者たちは『一銭5厘』という言葉の意味するものを知らない」と、劇団四季を主宰する浅利慶太氏は嘆く。戦時下、動員のために、軍隊への出頭を命じた「召集令状(赤紙)」。その郵便料金が一銭5厘だった ▼ 兵士は、心ない上官から「お前…

きょうの聖教新聞  2010・4・16

★ 名字の言 ▼ ある学校の入学式で来賓が語っていた。学生時代は宝探しのようなもの。いろいろな宝物がある。自分の中に眠る可能性という宝。生涯、切磋琢磨し合う友人という宝・・・。これらを一つでも多く見つけることが、人生勝利の土台となる、と ▼ 池田…