2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

きょうの聖教新聞  2010・4・15

★ 名字の言 ▼ 日本人の半数が、がんに罹ると言われる時代―。今、患者の闘病体験を映像と音声で伝えるデータベース化が注目されている ▼ 「健康と病の語りデータベース事務局」の佐藤りか氏によれば、「患者側に治療に関する決定権がシフトし始める中で、患者…

きょうの聖教新聞  2010・4・14

★ 名字の言 ▼ 若き日、カントは知識欲に燃えていた。学ぶほどに喜びを覚え、真理の探究に邁進する自分を誇らかに感じていた ▼ その自信を粉々に砕いたのは、ルソーの教育小説『エミール』であったという。「(私は)何も知らない俗衆を軽蔑していた時代があっ…

きょうの聖教新聞  2010・4・13

★ 名字の言 ▼ ほとんどの車で装備されるようになったエアバッグ。実は、宇宙でも活用されているのをご存知だろうか ▼ 先駆けは1997年、NASA(アメリカ宇宙航空局)の火星探査機マーズ・パスファインダー。当時、財政が逼迫し、火星探査の予算は約3…

きょうの聖教新聞 2010・4・11

★名字の言 ▼最初は、農民のようにも見えたが、すぐに分かった。「ああ、あなたは先生」。彼が握った、その大きな手は大きく、温かかった。作家の徳富蘆花がロシアで文豪トルストイと出会った情景だ(『蘆花全集7』 ▼日露戦争後の激動期。執筆活動に行き詰…

小説「新・人間革命」  4月10日 勇気9

明治大学四年の藤森敦は、電流が全身を貫くような思いで、二部学生大会への山本伸一のメッセージを聞いた。 彼は、高校卒業後、アルバイトをして学費を貯め、政治経済学部の二部に入学した。実家は、東京の人情味あふれる下町の江東区であった。 暮らしは、…

小説「新・人間革命」  4月9日 勇気8

田原薫の言葉に、場内は静まり返った。皆が、瞳を輝かせて田原を見つめた。 「この二部学生大会の開催を山本先生にご報告申し上げたところ、先生から“二部学生全員から成る人材育成グループを結成してはどうか”“グループの名称は『飛翔会』としてはどうか”と…

小説「新・人間革命」  4月8日 勇気7

学生部長の田原薫は、山本伸一のメッセージを声高らかに読み上げていった。 「人生の勝利というものは、決して学歴や知識量で決定するものではない、と私は思う。 むしろ、いかなる困難にあっても、自分のいだいた目標を貫徹するという強い意志力と忍耐力こ…

小説「新・人間革命」  4月7日 勇気6

二十一世紀に求められる人材の要件とは何か。それは、磨き抜かれた「英知」とともに、苦境のなかで培われた「勇気」と「人間性」を備えているということである。 実行委員長は、その人材となって新世紀に羽ばたくことこそが、二部学生に託された使命であるこ…

小説「新・人間革命」  4月6日 勇気5

二部学生大会では、二部学生の指導に当たってきた学生部主任部長の稲野健作が、大会の開催に至るまでの経過報告を行った。 彼自身、夜間部の出身であり、二部学生の力を結集し、広宣流布開拓の新たな突破口を開きたいと念願してきただけに、この大会開催の…

小説「新・人間革命」  4月5日 勇気4

さっそく、学生部長の田原薫と二部学生の中心メンバーで、人材育成グループの名称を検討した。そして、幾つかの名称の案を、山本伸一に提出した。 それを目にすると、伸一は言った。 「この『飛翔会』という名前にしてはどうかね。二部学生は、生涯、『飛翔…

小説「新・人間革命」  4月3日 勇気3

二部学生は、昼間部の学生より、社会経験も豊かであるだけに、折伏・弘教に臨んでも説得力があった。また、実社会で鍛えられている彼らは、行動力にも富んでいた。 折しも学生部では、次代のリーダーたる一騎当千の人材育成に力が注がれ、「精鋭五万」の結集…

小説「新・人間革命」  4月2日 勇気2

学生部に「飛翔会」が結成されたのは、前年の一九七五年(昭和五十年)の八月二十六日、東京・江戸川区公会堂で行われた、第一回「二部学生大会」の席上であった。 二部学生の学内活動は、その八年ほど前から活発化していた。そして、大学ごとに責任者を設け…

小説「新・人間革命」 4月1日 勇気1

勝利者とは、自分に挑み、打ち勝つ「勇気」をもった人である。自身の弱さや臆病、怠惰、逃避、あきらめの心――それらを制してこそ、あらゆる勝利の扉が開かれるからだ。 青年時代に、勇気をもって自らを鍛え、精進を重ねてきた人は、人生を勝利する確固不動の…

小説「新・人間革命」  3月31日 学光54

通信教育部の開設から三十四年を経た今、創大通教生は日本国内だけでなく、世界に広がっている。 夏期スクーリングには、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、中国、韓国、タイ、シンガポール、オーストラリア等々、世界各国から学友が集う。 ま…

小説「新・人間革命」  3月30日 学光53

山本伸一は、結びに「『正義』と『真実』の"学の光"を社会に燦然と輝かせ、民衆の新しき歴史をつくるという、私が恩師から託された悲願を実現する担い手こそ、創価大学に学ぶ通教生であります」と訴え、第十三回学光祭のスピーチを終えた。 創大通教生である…

小説「新・人間革命」  3月29日 学光52

―八四〇年、パリに生まれたエミール・ゾラは、大学の入学試験に失敗し、進学を断念している。 文学者を志していた彼は、出版社に勤務し、本の梱包や発送、返本の整理などの仕事を通して、人びとは“どんな本を求めているのか”を学び、時代の動向を鋭くとらえ…

小説「新・人間革命」  3月27日 学光51

日は、沈み始めていた。 学長による表彰に続いて、いよいよ山本伸一のあいさつとなった。 彼は、ある著名な大学教授の、創価大学通信教育部への讃嘆の言葉を紹介しながら、今や、創大通教は、全国の大学の模範の存在になったことを語った。 それから、学問に…

きょうの聖教新聞  2010・4・10

★名字の言 ▼百花繚乱の春!学会本部周辺も花盛りだ。創価女子会館のハナモモは、燃えるような真っ赤な大輪の花を咲かせ、ひときわ目を引く ▼この花は「照手紅」というハナモモで、樹形も珍しい。細い幹が何本も、下の方から上の方へ、ほうきのように伸びる…

きょうの聖教新聞  2010・4・9

★名字の言 ▼「量子力学」と聞いて、自分の生活には全く関係がないーそう思う読者もあられるだろう。だが、携帯電話、パソコン、デジタルカメラ・・・身の回りの様々な電子機器が量子力学を応用した製品だ。本年は、理論の誕生から85年になる ▼基礎を築い…

きょうの聖教新聞  2010・4・8

★名字の言 ▼幕末の志士たちが友情を育んだ山口県下関市。関門海峡のほとりに、高杉晋作と坂本竜馬の顔が浮き彫りにされた塔が立っている。「青春交響の塔」である ▼晋作は1863年に、民衆決起の組織「騎兵隊」を創設。竜馬は65年に「海援隊」の母体「…

きょうの聖教新聞 2010・4・7

★名字の言 ▼人口400人の島、北海道・天売島。今春、この島から創価大学生が誕生した。創立者の池田名誉会長も、入学式で温かい励ましを送った ▼島唯一の高校で、全校生徒6人の定時制高校の出身。働きながら夜学に通った。大学進学の資金は、自分で準備…

きょうの聖教新聞  2010・4・6

★名字の言 ▼米スペースシャトル「ディスカバリー」が5日午後(日本時間)、無事に打ち上げられた。7人の乗組員のうち3人が女性。日本人宇宙飛行士の山崎直子さんも元気に出発した。旅の成功を祈りたい ▼山崎さんが、なぜ宇宙飛行士を目指したか。それは…

きょうの聖教新聞  2010・4・5

★名字の言 ▼手に汗握る熱戦だった。選抜高校野球の決勝戦。興南(沖縄)と日大三(東京)は5対3のまま延長戦へ。12回表、興南は5点を加えて勝利を決定づけ、初の栄冠に輝いた ▼本紙「トーク21」に登場した、興南野球部の我喜屋優監督が語っている。…

きょうの聖教新聞  2010・4・3

★名字の言 ▼小学校の同窓会に参加した。定年を過ぎ、白髪が目立つようになった恩師ととの再会。30年前、小学生の私たちに戦わずして敗れ去るは人生の死であると、体当たりで「挑戦する心」「戦う心」の大切さを教えてくれた姿が思い出された。その教えは…

きょうの聖教新聞  2010・4・3

★名字の言 ▼小学校の同窓会に参加した。定年を過ぎ、白髪が目立つようになった恩師ととの再会。30年前、小学生の私たちに戦わずして敗れ去るは人生の死であると、体当たりで「挑戦する心」「戦う心」の大切さを教えてくれた姿が思い出された。その教えは…

きょうの聖教新聞  2010・4・2

★名字の言 ▼春の日差しが心地よい。公園でベンチに腰掛けていると、外気温が高くなくても、太陽熱でポカポカと体が温まってくる ▼ある物体から放たれた熱エネルギーは、他の物体に吸収されて、温度の上昇に使われる。放射するエネルギーが大木ほど、受ける…

きょうの聖教新聞  2010・4・1

★名字の言 ▼あす、開学25周年を迎える創価女子短大の出身者が語っていた。彼女の原点は短大時代の1990年、創大ロス分校(当時)の語学研修に参加したこと ▼分校に到着した短大生を、同校に滞在中だった創立者が「皆さんは私の娘」と温かく歓迎してく…

きょうの聖教新聞  2010・3・31

★名字の言 ▼五十音村に住むあからんまでの文字たちが言った。「五十音で唯一、音を持たない、小さいつは役立たずだから要らないな」 ▼その日から、小さいつの姿が消えた。村は大混乱。「かえった(帰った)」が「かえた(変えた)」になってしまう。「うっ…

きょうの聖教新聞  2010・3・29

★名字の言 ▼「ひとりひとりの人間はいまや複数の帰属関係を生きる豊かな個人なのです。個人はその複数の帰属関係のどれかひとつに還元してしまうことはできません」-フランス現代作家の指摘である(R・ドゥブレほか著『思想としての<共和国>』みすず書…