2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

きょうの聖教新聞  2007・6・30

★名字の言 ▼「理屈っぽくて、なかなか信心しない、若き知識階級・・・」。こんな書き出しから、本紙で報じられた会合がある。50年前のきょう、行われた学生部の結成大会だ ▼知識が先行し、人生経験の乏しい学生が、広宣流布という大衆民衆運動を本当にリー…

小説「新・人間革命」 友誼の道50  6月29日

六月七日、山本伸一の一行は、午前八時過ぎには北京の空港を飛び立ち、西安に向かった。 一時間半ほどの空の旅である。 案内役として、中日友好協会の孫平化秘書長らが同行してくれた。 西安は、陝西(シャンシー)省の省都である。かつては「長安」と呼ばれ…

小説「新・人間革命」  友誼の道49  6月28日

李先念副総理との語らいでは、核問題にも話題が及んだ。 副総理は、「中国は、いついかなる状況のもとでも、核兵器を最初に使用することはない」との立場を明言した。 そして、覇権主義の道は歩まないことを、強く訴えるのであった。 対話は二時間十五分にも…

きょうの聖教新聞  2007・6・29

★名字の言 ▼ある人が大きなガラス瓶を出し、拳ぐらいの石を入れた。次に、その隙間に小石を、さらに両者の隙間を砂で埋めて言った。「ここから、どんな教訓が読み取れますか?」 ▼「自分のスケジュールがどんなにつまっていても何かをするための時間は必ずつ…

きょうの聖教新聞 2007・6・28

★名字の言 ▼心理学者のH・H・ケリーは、人の印象に関する興味深い実験を行っている。新米教師の特徴を「温かい」「勤勉」「批判力がある」「実際的」「決断力がある」と伝え、初対面の学生たちに授業を受けさせた ▼実は、学生は2グループに分けられていた…

小説「新・人間革命」 友誼の道48  6月27日

山本伸一は、中国の後継者問題についても、李先念副総理に尋ねておきたかった。 日本の新聞各社の北京特派員たちからも、「ぜひ、聞いてほしい」と要望されていたのである。 伸一は、こう話を切り出した。 「副総理のお名前である『先念』とは、『先に念う』…

きょうの聖教新聞  2007・6・27

★名字の言 ▼一人の婦人部の体験談が愛知で感動を広げている。18年前、夫と離婚した際、やむなく生き別れた息子がいた。その彼と「創価学会母の日」の5月3日、再会することに ▼これまでの来し方を思い、「恨まれても仕方がない」と心は波打った。婦人の目…

小説「新・人間革命」 友誼の道47  6月26日

山本伸一は李先念副総理に、こう尋ねてみた。 「組織が巨大化してしまうと、どうしても官僚主義化されていく傾向があります。それをいかにして防ごうとされているのでしょうか」 副総理からは、こんな答えが返ってきた。 「上層の指導部は、大衆による『批判…

きょうの聖教新聞  2007・6・26

★名字の言 ▼シェークスピアの「リア王」は、ブリテンの老王リアが、長女と二女に裏切られ、誤解して追放してしまった末娘の救いも及ばず、悲嘆の末に悶死する悲劇だ ▼が、苦悩のなかで末娘の誠に気づき、許しを請う場面は胸を打つ。「すべてを忘れ、許してく…

小説「新・人間革命」 友誼の道46  6月25日

山本伸一は、中国が米ソ二超大国との対決姿勢を示していることから、李先念副総理に、次のように尋ねた。 「中国は、米ソ以外のいわゆる先進国であるヨーロッパ諸国や日本などとは、いかなる基本姿勢で交流し、どのような方策で臨もうとされていますか」 副…

巻頭言7月号 2007年

断固たる破邪顕正の闘志たれ! 創価学会名誉会長 池田 大作 晴れわたる 不軽の心の 広宣の 友の功徳は 億万劫かな 蓮祖大聖人は、「不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ」(1174ページ)と断言なされた。 …

きょうの聖教新聞  2007・6・25

★名字の言 ▼「沖縄青年部は、戦争の悲惨さを訴え続け、今と未来に平和を創り続ける使命と責任があります」。「沖縄慰霊の日」の23日、学会の平和祈願勤行会で平和宣言が読み上げられた ▼沖縄戦は、玉砕のもとに血で血を洗い、凄惨を極めた。住民や家族が殺…

小説「新・人間革命」 友誼の道45  6月23日

周恩来総理は、以前から体調が思わしくなかった。プロレタリア文化大革命、いわゆる“文革”の辛労も大きかった。 “文革”は、革命精神を永続化するために、階級闘争を忘れてはならないとする、毛沢東主席の指導のもとに始まったが、権力闘争の道具となっていた…

きょうの聖教新聞  2007・6・24

★名字の言 ▼キャノン電子社長の酒巻久氏が、採用を担当していた時のこと。ある大学院を出た男性を面接したが生意気な態度に見えた。出した答えは「不採用」 ▼うわべの印象だけで判断すると大きな失敗をするよー上司は氏に、彼の通った大学院を訪ねるよう促し…

きょうの聖教新聞  2007・6・23

★名字の言 ▼クレーム産業と言われる住宅業界。住宅の新築やリフォーム等は、安い買い物ではないため、ちょっとした不具合で、すぐにクレーム=苦情が寄せられる ▼「物件の良い点しか話さない業者は信用するな」とは、不動産業者を見極めるコツの一つ。プロと…

小説「新・人間革命」 友誼の道44  6月22日

答礼宴を終えた山本伸一の一行は、中日友好協会の廖承志会長、張香山副会長らと共に、北京の人民大会堂に向かった。 李先念副総理との会見のためである。 伸一たちが、人民大会堂に着いたのは、午後九時過ぎであった。 会見会場の入り口に、李先念副総理らが…

きょうの聖教新聞  2007・6・22

★名字の言 ▼英経済誌「エコノミスト」の調査部門が、世界121カ国の「平和度」指数を発表した。1位はノルウェー、2位はニュージーランド。日本は主要8カ国のうち最高の5位となった ▼指数は、2000年以降の他国との紛争の有無、犯罪動向や政治の安定…

小説「新・人間革命」  6月21日 友誼の道43

この日、山本伸一は、午後六時から国際クラブで、北京で友好を結んだ人たちに対する答礼宴をもった。 廖承志会長夫妻や張香山副会長など、中日友好協会の人びとをはじめ、訪問した小・中学校、北京大学、工場、人民公社の関係者、さらには北京飯店の服務員の…

きょうの聖教新聞  2007・6・21

★名字の言 ▼小説『水滸伝』で「及時雨」といえば宗江の渾名。義侠心にあふれて、身銭を切ってでも他人の貧窮を救うことから、及時雨<恵みの雨>と呼ばれた ▼一部地域を除いて入梅したが、今年は暖冬や春先からの少雨の影響で、東海や四国など各地で水不足が…

小説「新・人間革命」 友誼の道42 6月20日

六月六日の朝、山本伸一たちは、天安門広場の南の繁華街である大柵欄街を訪れた。 地下防空壕を視察するためである。案内されたのはデパートであった。一階の床を持ち上げると階段があり、下りると地下壕になっていた。 そこは防空壕というより、地下街を思…

きょうの聖教新聞  2007・6・20

★名字の言 ▼その少年は、汚れたボールを手に、立ち続けていた。昭和20年代後半の後楽園球場。公式戦を終えて出てくるジャイアンツの選手にサインを求めたが皆、通り過ぎていった ▼最後の一人だけが優しくボールを受け取り、ペンを走らせてくれた。与那嶺要…

小説「新・人間革命」 友誼の道41  6月19日

山本伸一は、頬を紅潮させて語った。 「金先生! おっしゃる通りだと思います。 最も強いのは人間の心です。その心から、無限の智慧も、創意工夫も生まれます。 したがって、心が敗れなければ、どんな窮地に立たされても、絶対に負けることはありません。 人…

きょうの聖教新聞  2007・6・19

★名字の言 ▼「傾聴ボランティア」が注目されている。主に高齢者の話し相手になることから始まったが、天災や戦争、病気など過酷な経験をした人に寄り添い、耳を傾ける活動だ ▼アメリカの心理学者カール・ロジャースによると、「傾聴」に臨んで大切なことは、…

小説「新・人間革命」  友誼の道40 6月18日

万里の長城の上は、幅四、五メートルほどの歩道になっていた。 かなり急勾配のところもあった。山本伸一が上るのに難儀していると、同行してくれている中日友好協会の青年が、後ろから支えるようにして伸一を押してくれた。 「ありがとう。でも、『自力更生…

小説「新・人間革命」友誼の道39  6月16日

山本伸一の一行は、大学構内を見学したあと、再び、「臨湖軒」に戻って、教員らと懇談した。 北京大学は、新生中国の未来を担う大学として、世界の注目を集めていた。 伸一は、率直に幾つかの質問をぶつけてみた。 「核の研究についてどう考えるか」「外国人…

きょうの聖教新聞 2007・6・18

★名字の言 ▼詩の朗読会に足を運んだ。自作の詩を、詩人自ら朗唱する。声の抑揚、間の取り方、読み手の表情、聴き手のまなざし、会場の空気のそよぎ・・・・。活字で読むより、伝わるものは、はるかに豊かだ ▼「優れた詩は、時には絵のように、歌のように、そ…

きょうの聖教新聞 2007・6・17

★名字の言 ▼ある山村での体育大会。種目は、そりに乗って子どもを引いて、ぬかるむあぜ道を走るどろんこレース。スタートを待つ走者の中に、なんとスーツ姿の男性。職場から駆けつけたのだろうか。裾をまくり、靴下を脱いだところで号砲。力走する父の背中に…

きょうの聖教新聞  2007・6・16

★名字の言 ▼日本の産業革命の原点の地ともされる富岡製糸場が完成したのは135年前(1872年)の7月。地元の群馬・富岡市では、世界遺産登録の取り組みが進む ▼製糸場の初代工場長を務めたのが埼玉・深谷出身の実業家で教育者の尾高惇忠。工場の完成後…

小説「新・人間革命」  6月15日 友誼の道38

山本伸一の一行は、北京大学の概要や教育方針などについて説明を受けたあと、体育館や図書館をはじめ、大学の各施設を見学した。 当時の北京大学には、二十学部と七つの専攻科のほかに、学校が経営する七つの工場があった。 工場は学生、教師、労働者による…

きょうの聖教新聞  2007・6・15

★名字の言 ▼無防備な街や市民を狙う「戦略爆撃」は、1940年のロンドンをはじめ、日中戦争で中国・重慶でも行われている ▼平和学者のE・ボールディング氏は「人間の道徳的退廃は、『犠牲者と離れた場所からの爆撃』から始まった」と語る。(池田名誉会長との…