小説「新・人間革命」 4月29日 勇気24
山本伸一は、「飛翔会」の総会や大会と聞けば、必ずといってよいほど、メッセージや記念の句などを贈り、励まし続けてきた。
「飛翔会」メンバーは、最愛の弟子であるからだ。伸一の命であるからだ。広宣流布の重要なカギを握る人たちであるからだ。
結成二十周年の一九九五年(平成七年)八月の記念総会には、メンバーの要請に応え、「学問で勝て」「人格で勝て」「社会で勝て」との三指針を贈った。
また、「『飛翔会』のなかから本物の学会のリーダーが出るのが伝統だから、『飛翔会』を大事にしたい」との伝言を、担当の幹部に託したこともあった。
さらに、結成二十六周年を祝う二〇〇一年(同十三年)の記念大会には、皆の相談にのり、スローガンを決定した。
「走れ! 広布の拡大を 叫べ! 創価の正義を 戦え! 民衆の先陣で 後継の勝利王・飛翔会」
苦労し、苦労し、苦労し抜いて、悔しさに耐え、泣く思いで自らを鍛え、学び、働き、戦い抜いた人でなければ、民衆の苦労はわからぬ。人間の本当の心はわからぬ。
御聖訓には「鉄は炎打てば剣となる賢聖は罵詈して試みるなるべし」(御書九五八ページ)と仰せである。労苦こそが財産だ。
「飛翔会」のメンバーは、二十一世紀の大空に、師弟の翼を大きく広げ、さっそうと羽ばたいた。副会長をはじめ、方面、県などの責任者として、広宣流布の重責を担っている人も多い。
飛翔会 何と尊き 使命かな 真の人材 ここに あるかと