【第59回】 友の幸福を祈り抜く  (2015.6.6)

人是(これ)を用ひず機に叶はずと云(い)へども強(し)いて法華経の五字の題名(だいみょう)を聞かすべきなり、是ならでは仏になる道はなきが故なり
(法華初心成仏抄、552㌻)
 
〈通解〉 人が用いず、機根に合わないといっても、強いて法華経の五宇の題名を聞かせるべきである。これでなくては、仏になる道はないからである。
 
~同志への指針~
 
ただ一筋に、友の幸福を祈り、仏法の素晴らしさを語る。「誰もが皆、仏なり」とは、我らの揺るぎなき哲学であり、信念である。一人一人の生命の可能性を信じ、開いていく、その心こそが「仏の心」なのである。
その時は反発したとしても必ず友の仏性を薫発(くんぱつ)する「縁」となる。この最も地道で、最も忍耐強い実践の中にこそ、仏への大直道(だいじきどう)があるのだ。