御書とともに Ⅱ

【第45回】  まず強き祈りから始めよ  (2015.1.23)

祈祷(きとう)に於いては顕祈顕応(けんきけんのう)・顕祈冥応(けんきみょうおう)・冥祈冥応(みょうきみょうおう)・冥祈顕応(みょうきけんのう)の祈?有りと雖(いえど)も、只(ただ)肝要(かんよう)は此の経の信心を致(いた)し給い候はば、現当の所願満足(…

【第44回】 妙法流布の人は世界の宝  (2015.1.16)

妙法の五字を弘め給はん智者をばいかに賤(いやし)くとも上行菩薩の化身(けしん)か又釈迦如来(しゃかにょらい)の御使(おんつかい)かと思うべし (法華初心成仏抄、550ページ) 〈通解〉 妙法蓮華経の五字を弘められる智者に対しては、いかに賤しくて…

【第43回】 今を、悔いなく生き切れ!(2015.1.6)

命限り有り惜しむ可(べ)からず遂に願う可きは仏国也 (富木入道殿御返事、955ページ) 通解 命は限りあるものである。これを惜(お)しんではならない。ついに願うべきは仏国土である。 同志への指針 同じ一生ならば、断じて悔(く)いなく、価値ある幸…

【第42回】 多宝の先輩方に感謝 (2014.12.25)

法華経と申すは手に取れば其(そ)の手やがて仏に成り・口に唱(とな)ふれば其の口即仏なり (上野尼御前御返事、1580ページ) 通解 法華経というのは、手に取ればその手が直ちに仏に成り、口に唱えればその口がそのまま仏である。 同志への指針 妙法を…

【第41回】 真心の供養に無量の功徳が (2014.12.19)

ひとつのかたびら・なれども法華経の一切の文字の仏にたてまつるべしるこの功徳は父母・祖父母・乃至(ないし)無辺の衆生にも・をよぼしてん (さじき女房御返事、1231ページ) 通解 1枚の帷子(かたびら)ではあるが、法華経の一切の文字の仏に供養したこ…

【第40回】 わが声が広宣の歴史築く (2014.12.11)

言(ことば)というは心の思いを響(ひび)かして声を顕(あらわ)すを云うなり (三世諸仏総勘文教相廃立(さんぜしよぶつそうかんもんきようそうはいりゆう)、563ページ) 通解 言葉というのは心の思いを響かせて、声に表したものを言うのである。 同…

【第39回】 いよいよ強盛に前進! (2014.12.09)

いよいよ強盛の御志あるべし、冰(こおり)は水より出でたれども水よりもすさまじ、青き事は藍より出でたれども・かさぬれば藍よりも色まさる (乙御前御消息 1221ページ) 通解 いよいよ強盛な信心を、起こしていきなさい。氷は水からできるが、水より…

【第38回】 日々の「発迹顕本」を 2014-12-3

日蓮といゐし者は去年(こぞ)九月十二日子丑(ねうし)の時に頸(くび)はねられぬ、此れは魂魄(こんぱく)・佐土の国にいたりて返年(かえるとし)の二月・雪中(せっちゅう)にしるして有縁(うえん)の弟子へをくればをそろしくて・をそろしからず (開…

【第37回】 苦難を跳ね返す生命の力 (2014.11.26)

先業(せんごう)の重(おも)き今生(こんじょう)につきずして未来に地獄の苦をうくべきが今生にかかる重苦(じゅうく)に値(あ)い候へば地獄の苦しみぱっときへて 通解 過去世の重い業が今生では尽きずに、来世に地獄の苦しみを受けるところを、今生に…

【第36回】 無上の哲学を学ぶ誇り (2014年11月21日)

予少量(よしょうりょう)為(な)りと雖(いえど)も忝(かたじけ)くも大乗を学す蒼蠅驥尾(そうようきび)に附(ふ)して万里を渡り碧蘿松頭(へきらしょうとう)に懸(かか)りて千尋(せんじん)を延(の)ぶ? (立正安国論、26ページ) 通解 私はと…

【第35回】師弟の絆は三世に輝く(2014年11月14日)

過去無量劫(かこむりょうこう)より己来(このかた)師弟の契約有りしか、我等(われら)末法濁世(まっぽうじょくせ)に於て生(しょう)を南閻浮提(なんえんぶだい)大日本国にうけ・忝(かたじけな)くも諸仏出世の本懐(ほんかい)たる南無妙 法蓮華経…

【第34回】 今いる場所こそ寂光土 (2014年11月5日)

今(いま)日蓮等の類(たぐ)い南無妙法蓮華経と唱え奉る者の住処(じゅうしょ)は山谷曠野皆寂光土(せんごくこうやみなじゃっこうど)なり(御義口伝、781ページ) 通解 いま南無妙法蓮華経と唱える日蓮とその門下の住むところは、それが山であり、広…

【第33回」 平和の使命を果たし抜け (2014.10.16)

玄義に云く「若し此の法に依れば即ち天下泰平」と、此の法とは法華経なり法華経を信仰せば天下安全たらむ事疑有る可《べ》からざるなり(御義口伝、786㌻) 通解 天台大師は法華玄義に「もし、この法を根幹としていくならば、天下は泰平となる」と述べている…

【第32回】共々に教学研鑽の汗を(2014.10.9)

各各互《たがい》に読《よみ》聞《き》けまいらせさせ給え、かかる濁世には互につねに・いゐあわせてひまもなく後世《ごせ》ねがわせ給い候へ(法華行者逢難事、965㌻) 通解 (わが門下たちは)おのおの互いに読み、聞かせてさしあげなさい。このような濁世…

【第31回】学会が仏法西還を証明(2014.10.1)

月は西より東に向へり月氏の仏法の東へ流るべき相なり、日は東より出づ日本の仏法の月氏へかへるべき瑞相なり(諫暁八幡抄、588㌻) 通解 月は西から東へ向かう。それは月氏の仏法が東へ流布する相である。日は東から出る。日本の仏法が、月氏国へ還るという…

【第30回】 病は信心を深めるチャンス  (2014.9.24)

まこと《実》やらむ・いえ《家》の内に・わづらひの候なるは・よも鬼神のそゐ《所為》には候はじ、十らせち《羅刹》女の信心のぶんざい《分際》を御心《おんこころ》みぞ候らむ(上野殿御返事、1544㌻) 通解 あなたの家の内に病人があるということはまこと…

【第29回】 三世を照らす明鏡 (2014.9.12)

法華経は人の形《かたち》を浮《うか》ぶるのみならず・心をも浮べ給へり、 心を浮ぶるのみならず・先業をも未来をも鑒《かんが》み給う事くもりなし(御義口伝、725㌻) 通解 法華経は、人の容姿を映すだけでなく、心をも映すのである。しかも、現在の心だ…

【第28回】一切の根本は「信心」  (2014.9.4)

一念三千も信の一字より起《おこ》り三世の諸仏の成道も信の一時より起こるなり、此の信の字《じ》元品《がんぽん》の無明を切る利剣なり(御義口伝、725㌻) 通解 一念三千も信の一字から起きる。三世の諸仏の成道も信の一字によるのである。この信の字は元…

【第27回】中心者の一念で決まる (2014.9.2)

大将軍よは(弱)ければ・したがうものも・かひなし、弓よはければ絃《つる》ゆるし・風ゆるければ波ちゐさきは自然の道理なり(四条金吾殿女房御返事、1135㌻) 通解 大将軍の心が弱ければ従う兵卒もふがいない。弓が弱ければ絃もゆるい。風がゆるければ波…

【第26回】世界は哲学のリーダーを待望 (2014.8.27)

南無妙法蓮華経の南無とは梵語・妙法蓮華経は漢語なり梵漢共時《ぐじ》に南無妙法蓮華経と云《い》うなり(御義口伝、708㌻) 通解 南無妙法蓮華経の南無とは梵語(古代インドの言葉)であり、妙法蓮華経は漢語である。梵語と漢語があわさって南無妙法蓮華経…

【第25回】師弟共戦の人生に誉れ(2014.8.21)

法華経は末法の始め五百年に弘まり給ふべきと聴聞《ちょうもん》仕《つかまつ》り御弟子《みでし》となると仰せ候事、師壇《しだん》となる事は三世の契り種熟脱の三益《さんやく》別に人を求めんや(秋元殿御返事、1070㌻) 通解 (お手紙の中に) “法華経…

【第24回】正法伝持の人は「国宝」(2014.8.16)

伝持の人無れば猶木石《もくせき》の衣鉢《えはつ》を帯持《たいじ》せるが如し(顕仏未来記、508㌻) 通解 (経典があっても)仏法を持《たも》ち、伝えていく人がいないので、それはちょうど木像や石像が法衣を着て、鉢を持っているようなもので、何の役に…

【第23回】「孝養第一」の振る舞い 2014.8.8

今年は又七月《ふづき》一日《ついたち》身延山に登りて慈父のはかを拝見す、子にすぎたる財《たから》なし・子にすぎたる財なし(千日尼御返事、1322㌻) 通解 (あなたの子息・藤九郎守綱《もりつな》が)今年もまた7月1日に身延山に登って、慈父(阿仏…

【第22回】油断排し、絶対無事故で  2014.8.6

家へかへらんにはさき《前》に人を入れてと《戸》のわき《側》はし《橋》のした《下》むまや《厩》のしり・たかどの《高殿》一切くらきところを・みせて入るべし(四条金吾殿御返事、1175㌻) 通解 家に帰る時には、先に人を館《やかた》に入れて戸の脇、橋…

【第21回】 行学錬磨の有意義な夏を(2014.8.2)

然れども此等の人人には・ゆづり給はずして地涌の菩薩に譲り給へり、されば能く能く心をきた《鍛》はせ給うにや(四条金吾殿御返事、1186㌻) 通解 しかしながら、仏はこれらの人々(舎利弗や迦葉、観音や妙音等の菩薩)には妙法を譲られないで、地涌の菩薩…

【第20回】 自他共に幸福の大輪を (2014.7.25)

末法に入《いり》て今日蓮が唱る所の題目は前代に異り自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり(三大秘法抄、1022㌻) 通解 末法に入《はい》って、今、日蓮が唱えている(南無妙法蓮華経の) 題目は、末法に入る前の時代とは異なって、自行と化他の両方にわたる南…

第19回】 すべては「一」から始まる (2014.7.21)

地涌の青年の陣列は無限 地涌の菩薩のさきがけ日蓮一人なり、地涌の菩薩の数にもや入りなまし、若《も》し日蓮地涌の菩薩の数に入らば豈《あ》に日蓮が弟子檀那・地涌の流類《るるい》に非ずや(諸法実相抄、1359㌻) 通解 地涌の菩薩の先駆けは日蓮一人であ…

【第18回】 すべては「一」から始まる (2014.1.10)

夫れ須弥山の始《はじめ》を尋ぬれば一塵なり・大海の初は一露なり・一を重《かさ》ぬれば二となり・二を重ぬれば三・乃至十・百・千・万・億・阿僧祇の母は唯・一なるべし(妙密上入御消息、1237㌻) 通解 そもそも、須弥山の始めを尋ねれば一つの塵であり…

【第17回】 信心の根をどこまでも深く  (2013.12.28)

ね《根》ふかければは《葉》かれず・いづみ《泉》に玉あれば水たえずと申《もう》すやうに・御信心のねのふかく・いさぎよき玉の心のうちに・わたらせ給うか(窪尼御前御返事 、1479㌻) 通解 根が深ければ葉は枯れず、泉に玉があれば水が絶えないと言うよう…

【第16回】 妙法の功徳は広大無辺  (2013.11.30)

問う其の義を知らざる人唯南無妙法蓮華経と唱うるに解義《げぎ》の功徳を具するや否や、答う小児乳を含むに其の味を知らざれども自然に身を益《やく》す(四信五品抄 、341㌻) 通解 問う、(妙法蓮華経の五字に法華経の道理が納まっているという)意義を知…