【第30回】 病は信心を深めるチャンス  (2014.9.24)

 まこと《実》やらむ・いえ《家》の内に・わづらひの候なるは・よも鬼神のそゐ《所為》には候はじ、十らせち《羅刹》女の信心のぶんざい《分際》を御心《おんこころ》みぞ候らむ(上野殿御返事、1544㌻)
通解 あなたの家の内に病人があるということはまことであろうか。もし、そうだとしても、よもや鬼神のせいではないだろう。十羅刹女があなたの信心のほどを試されているのであろう。
同志への指針
家族の病気や介護など、現実の生活はさまざまな困難や辛労との戦いである。不安や心配も絶えない。
 しかし、仏法の眼《まなこ》で捉えれば、必ず深い意味がある。一つ一つ、永遠に幸福になるための信心の試練である。
 「大難」即「成仏」──。絶対に変毒為薬できるのだ。一切を幸福へと転じゆく強盛な信心で、ご一家の福徳の大境涯を開いていただきたい。