随筆 民衆凱歌の大行進 16 (2014年12月29日)

 
共に大勝利の万歳を!
 創価の賢者は喜び勇んで躍進!
明年も「幸福の大道」を走り抜こう
 
幾度(いくたび)もの寒波で、日本海側を中心に、北海道、東北、信越、北陸、関西、中国方面など、また関東、中部、四国などでも大雪があり、心配しています。
ご苦労されている方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、同志の皆様が良いお正月を迎えられるよう、懸命(けんめい)に祈っております。
また悪天候が続く中、この本年最終号に至るまで聖教新聞を配達してくださっている、尊(とうと)き 無冠の友 の皆様方に厚く御礼を申し上げます。
我ら創価家族は、この1年も大いに動き、大いに語って、広宣流布の前進を成し遂(と)げた。希望を広げた。未来を開いた。
夏の炎暑(もうしょ)にも、寒風(かんぷう)にも負けず、堂々たる完勝の一年を飾った。
わが弟子、わが同志の大勝利が、本当に嬉しい。
全国各地から、1年の勝報(しょうほう)が届いている。
北は北海道・東北から南は九州・沖縄まで、都市部も郊外も、農漁村も離島も、信心の勝利の喜びがあふれ、山あいの市町村でも、海辺の市町村でも、歓喜の中の大歓喜の声が響きわたった。
SGI(創価学会インタナショナル)の各国・地域からも、「我らも勝ちました!」と声が寄せられている。
ここに、世界広布の新時代は、晴れやかに開幕したことを、私は声高らかに宣言したい。共々に「万歳、万歳」と、喜び合おうではないか!
 
尊き庶民の英雄
日蓮大聖人は、健気(けなげ)に信仰を貫(つら)く年配の母を、「いままで・しりぞ(退)かせ給わぬ事申すばかりなし」(御書1224ページ、)と讃(たた)えられ、その功労を「釈迦・多宝・十方分身の諸仏も御知見(ごちけん)あるか」(同ページ)と仰せになられた。
私には 多宝 の尊貴(そんき)な父母(ちちはは)たちへの御照覧(ごしょうらん)と拝されてならない。
先日も、各地の友の奮闘(ふんとう)の様子を伺(うかが)った。
――雪深い山形県の御年90歳になる母は、魚の行商を続けながら、娘さんとの死別など幾多(いくた)の試練を乗り越え、学会と共に生き抜いてこられた。入会した頃は蔑(さげす)まれたこともあった。
しかし今、まことに若々しく福々しい生命の輝きで地域のために活躍する姿に、縁する人も皆、感動し、その話に心を開いて共鳴されるという。
無名にして偉大な信心一筋の庶民の英雄がいてこそ、広布の拡大があり、勝利があることを、ゆめゆめ忘れまい。
私は、一緒に幾度(いくど)も風雪を越え来(きた)った不二の同志が、一人ももれなく大福運に包まれ、常楽我浄(じょうらくがじょう)の生命の軌道(きどう)を悠然(ゆうぜん)と進みゆかれるよう、真剣に題目を送っている。
宿縁深き共戦の友どちが勝ち栄え、その使命の宝土が輝き光る晴れ姿ほど、嬉しいものはない。
今月初旬、私は、懐かしき横浜の鶴見に堂々と聳(そび)え立つ神奈川の記念講堂を視察した。その時、会館警備の任にあたっていたのは、壮年部の人材グループ「王城会」の7人の友である。
キャップを務める地区部長は、青年時代を牙城会一筋。19歳だった40年ほど前の三崎カーニバルの折には、応援任務で凛々(りり)しく着任してくれていた丈夫(ますらお)であった。
わが盟友たる壮年部の信念の陰徳(いんとく)は頼もしい。
ともあれ、全国各地で、会館警備や会合運営など広布の活動を、男女青年部の創価班、牙城会、白蓮グループ、壮年部王城会、婦人部香城会、また白樺会・白樺グループなどの方々が真剣に支えてくださっている。
今、千客万来(せんらくばんらい)の総本部が365日、無事故の運営ができているのも、陰の戦いに徹(てっ)する尊(とうと)き労苦があればこそだ。
とともに、今年、開業120年を迎えた、JR信濃町駅をはじめ、地域の皆様方にもお世話になり、感謝に堪(た)えない。
また、座談会等の会場を提供してくださるご一家をはじめ、全ての陰の功労者の方々に、私は駿河(するが)(静岡県中央部)の門下への御聖訓を贈りたい。
「かく(隠)れての信あれば・あらは(顕)れての徳あるなり」(同1527ページ)と。
 
轟け歓喜の歌
本年は、楽聖ベートーベンの交響曲「第九」の初稿完成と初演から190年に当たる。
そして、わが九州の友5万人による、忘れ得ぬ「第九」の大合唱からは20周年であった。
九州青年部は、その心を受け継ぎ、「歓喜の歌」を誇り高く歌いながら、父母たちと共に、歓喜の勝利を走り広げてきた。
時あたかも結成60周年を迎えた広布の楽友・音楽隊からも、また、平和の天使・鼓笛隊からも朗報が相次いでいる。
この秋には、創価グロリア吹奏楽団、関西吹奏楽団、しなの合唱団が全日本のコンクールで金賞を獲得。鼓笛隊の創価グランエスペランサも全国大会で優勝を飾った。
そして今月、創価ルネサンスバンガード、鼓笛隊の創価中部ブリリアンス・オブ・ピースが美事に日本一の栄冠を勝ち取ったのである。
自身の課題、勉学や仕事、広布の拡大に挑み、支え合いながらの猛練習の連続だ。人の何倍も忙しく苦労も多い青春である。だからこそ、生命練磨で奏でられる妙音は、人びとの心を強く打たずにはおかないのだ。
今や世界の30以上の国々と地域で、音楽隊・鼓笛隊が活躍する。
ブラジルの「タイヨウ音楽隊」が、全国吹奏楽コンクールで初優勝したという嬉しニュースも飛び込んできた。ブラジル青年部の音楽運動を支援してくださっている世界的音楽家のビエイラ氏は言われた。
「私の音楽に対する誓いとは、人びとに希望をもたらすことです」と。
東北各地での「希望の絆」コンサートでも、また民音が取り組む東北希望コンサートでも、音楽の真髄(しんずい)の力が光っている。
宮城の友も、全国からの真心の励ましに応えて希望と勇気の歌声をと、 無冠の真実の英雄 との意義ある「無名合唱団」を新出発させた。
日蓮大聖人は、「梵音声(ぼんのんじょう)と申すは仏の第一の相なり」(同1122ページ)と仰せである。
仏の生命に具(そな)わる力用(りきゆう)の中でも、声こそが、友に希望を贈り、自他共(じたとも)に勝利の人生を開きゆく力となっていくのだ。
 
人生は連続闘争
いよいよ「世界広布新時代 躍進の年」――。
「躍信」とは、目覚(めざ)ましく進歩・発展することであり、勢いよく進むことである。「躍」の字には、さらに、速い、ほとばしるとの意義もあるようだ。
明年は、戸田城聖先生の生誕115周年、また学会創立85年の節を刻む。そして1月26日には、SGIの発足40周年を迎える。
勇んで戦い進んだからこそ、創価の師弟は勝ってきた。これからも断固と勝ち続けていこう!
戸田先生と同じ年に生まれたアメリカの作家トマス・ウルフは言った。
「不断の戦いの連続にこそ、人間の宗教と人間の生きた信仰はあるのです」と。
我らには、人生と広布の幾山河(いくさんが)は、最高に価値ある「生」となりゆく証しなのだ。その連続闘争をいかに戦い切り、勝ち切っていくかである。
幾重(いくえ)にも意義深い1年を、世界一と輝く我らの新年勤行会から、勢いよくスタートダッシュで出発してまいりたい。
「色心(しきしん)の二法を妙法と開悟(かいご)するを歓喜踊躍(かんきゆやく)と説くなり」(同722ページ)と、「御義口伝(おんぎくでん)」には御指南されている。
われ妙法の当体なりと確信し、自身を輝かせれば、いかなる艱難(かんなん)をも歓喜に転じていける――これが信心の極意だ。
 
 前進への3項目
躍進の年 に向かい、3点を確認したい。
第1に「自らが変わる」ことだ。
変わるためには、行動を起こすことである。
妙法に合致して、広宣流布と立正安国の行動に打って出る時、自らの小さな殻(から)は破られ、境涯が広々と開かれる。その一人一人の人間革命のドラマの結集こそが、 躍進の年 の勝利なのだ。
 
第2に、「最後まで諦(あき)めない」ことである。
人生とは、マラソンのようなものだ。苦しい逆境(くきょう)の日もある。途中で皆に遅れて、焦(あせ)る時もあるだろう。だが、諦める必要はない。最後に勝てばよいのだ。自ら決めた誓いの道を、歯を食いしばって走り抜き、栄光のゴールに飛び込め!
自分らしく完走した人こそが、勝利の月桂冠(げっけいかん)を頭(こうべ)に戴(いただ)くことができる。
 
そして第3に、「喜び勇んで進む」ことである。
我らは地涌の使命に、「躍り」「進む」のだ。
大聖人は「上行菩薩の大地よりいで給いしには・をど(踊)りてこそい(出)で給いしか」(同1300ページ、「大悪大善御書」)と仰せである。
いかに嵐が来ようが、誉れある創価の賢者(けんじゃ)は、弾(はず)む生命で躍り出て、「幸福の大道」を駆け進むのだ。
 
光の走者たれ!
我らは 光の走者 だ。いかなる乱世の闇(やみ)も打ち破り、赫々(かっかく)と社会を照らしながら、民衆の中へ走ろう! 友情と信頼の輪を、地域にも、職場にも、故郷にも広げゆこう!
わが敬愛(けいあい)する同志の皆様、この1年、本当にご苦労様! ありがとう!
お体を大切に。風邪などひかないように。聡明(そうめい)に、元気に、快活に、希望あふれる新春を!
 
 我ら皆
  春夏秋冬
   勝ちにけり
  勝利の笑顔で
    新たな四季も