07年10月9日 聖教新聞 陝西大学名誉教授称号授与式 創大祭・白鳥祭・創価栄光の集いでの創立者のスピーチ-1

07年10月10日 聖教新聞
陝西大学名誉教授称号授与式 創大祭・白鳥祭・創価栄光の集いでの創立者のスピーチ-1

道を開け!人生の栄冠は必ず勝つと決めた者に

 一、わが愛する創大生、短大生の皆さん。
 創価栄光の集い、おめでとう!
 親孝行している人!〈「ハイ!」と会場から多くの返事が〉
 嘘をついたら、厳罰だよ(笑い)。
 絶対に、親不孝であってはならない。そんな人は、ここにはいないと信じます。
 親孝行といっても、大事なのは、ちょっとのことだ。
 お金や地位があれば、親孝行できるのか。そんなことはない。
 たとえば、時には、お母さんの代わりに洗濯をする。お父さんの肩を揉んであげる。それだけでも、親にとっては、うれしいものだ。
 一番お金がかからずに一番幸福になれる。
 お父さん、お母さんを大切にしよう。喜んでもらおう──その心さえあれば、いくらでも親孝行できる。どんな小さなことでもいいのです。
 親孝行できない人は、偉い人にはなれない。
 古い言い方のようだが、長い人生経験のうえから、そう思う。
 親に心配や迷惑をかけてはいけない。どれだけ悲しむか。かわいそうである。
 創価の学府に集った皆さんは、全員が親孝行であってもらいたい。
 お父さんに優しい言葉を、お母さんには、それ以上に優しい振る舞いをお願いします。
 「真心の言葉」と「笑顔」と「聡明な振る舞い」で、親を喜ばせ、安心させてあげられる人になってください。
 約束しよう!〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉

 「創価教育万代之碑」の設置を 
 一、創価大学の新しい発展は、いよいよ、これからです。
 太陽の丘にそびえ立つ「新総合体育館」も、土台ができあがりました。
 再来年2009年の完成を目指して、建設が順調に進んでいます。
 さらに、学生食堂を備えた大教室棟も新たに建設されます。
 そして、創大の栄光門の近くには、明春、新しく美しい女子寮「創春寮」が完成します。
 いよいよ、この秋からは、桜とイチョウの並木からなる「創大シルクロード」の整備工事も本格的に始まります。
 この創大シルクロードの一角には、「創価教育万代之碑」(仮称)を設置したい(大拍手)。
 この碑の土台には、平和の意義を込めて、世界各国の石も埋納したいと考えております。
 世界中の創価教育の同窓生、さらに、教員、職員の方々のお名前を、万代にわたって、厳然と残して差し上げたい。
 これが創立者の真情です。まず最初に、皆様方に発表させていただきます(大拍手)。
 一、さらに将来は、堂々たる「新総合教育棟」も建設します。
 アメリ創価大学にも2010年には、新しい「講堂」が誕生します。
 また、創価大学に隣接する東京富士美術館も、来年の5月には、明るく大きな「新館」が完成します。
 わが創価の「教育」と「文化」の大城には、一段と、大建設の希望の槌音が響いております。
 私も、いっそう強い決心で、皆様方の成長を祈り、勝利を見守ってまいります(大拍手)。

 法科大学院が新司法試験で勝利 
 一、先月、最難関である、第2回の新司法試験の結果が発表された。
 わが創価大学法科大学院は、全国でトップクラスの見事な勝利を飾ることができました。
 きょうは、晴れて合格した英才20人が、昨年の合格者らとともに、出席してくれている。おめでとう!(大拍手)
 新制度となってから、この2年間の通算で、わが創大の合格率は、全国の私立大学で、堂々の第3位である(大拍手)。
 各界からも、驚嘆と絶讃の声が寄せられています。学生に力をつけてくださった先生方、応援してくださった先輩方に、心から、御礼申し上げます。ありがとうございました(大拍手)。
 法科大学院の皆さん、頑張ってください。先輩として、道を開いていただきたい!

 「人生は、真っすぐに行け!」 
 「恩師・戸田先生は言われました。
 「人生は、真っすぐに行け!」
 私は、この言葉の通りに進んできました。
 若き皆さんも、道を外れて落ちぶれたり、家族に迷惑をかけたりしては、絶対にいけない。
 教員の方々も、どうか、学生をよろしくお願いします。
 大事な大事な学生の皆さんです。
 「わが子以上に大事にせよ」とは、戸田先生の指導でありました。
 若い人に対して、からかったり、威張ったりしては絶対にいけない。立派になるように祈り、応援していくのです。
 一、パイオニア吹奏楽団も、ありがとう!
 皆さんの一番好きな曲は何ですか。
 〈学生の代表が「(創立者作詞の)『滝の詩』です」と返事を。
 ここで、同吹奏楽団が「滝の詩」を演奏し、会場に感動が広がった〉
 これは、スコットランドの名門。グラスゴー大学のマンロー博士が大好きな詩なのです。
 〈1994年、創立者グラスゴー大学名誉博士に。学位授与式の際、マンロー博士は推挙の辞を滝の詩で結んだ〉
 皆さんの見事な演奏の様子を聞かれたら、博士も、きっと喜ぶでしょう! ありがとう!(大拍手)

◎語学を磨け 語学は世界平和の力◎
万代の友好へ 教育の連帯を

 ぜひ対談をと英国の歴史家から 
 一、本年は、イギリスの歴史学者トインビー博士と私が対談を開始して、35周年となります。
 始まりは、博士のほうから送ってくださった、丁重な手紙でありました。
 博士は、どうして私を対談相手に選ばれたのか。
 それは、歴史学者として、仏法についてさらに深く知りたい。仏法を実践しているあなたと会って、日本の現実を知りたい。そして、新しく伸びている青年の組織のリーダーと語り合い、対話を後世に残したい──こういう思いでおられたようであります。
 博士は当時、すでに齢(よわい)80であり、できればロンドンにおいでいただきたい、という内容の手紙でした。
 対談の際に、困ったのは、私が英語ができないということでした。
 これほど悔やんだことはありません。本当に苦しみました。
 私は、後悔はあまりないけれども、語学だけは後悔している。
 皆さんには、語学を勉強していただきたい。何を聞かれても、バッと言えるように。〈参加している学生から「ハイ!」と元気な返事が〉
 語学を勉強できる環境にいるにもかかわらず、勉強しない。それは、どれほど損なことか。
 創価教育の、語学の先生方にも、くれぐれもよろしくお願いしたい。
 皆が一流の語学力を身につけられるように、上手に教えていただきたい。〈ここで、式典に出席していた語学の教員の代表が皆に紹介された〉
 語学は、これからの世界平和の大きな力です。
 他のことも、もちろん大事であるし、一番の根本は、全体的な知性である。そのうえで、語学には、さらに力を入れていきたい。
 ともあれ、トインビー博士との対談集は、これまで27言語で出版されています。
 中国語版は1985年に発刊。「この20年で、中国に最も大きな影響を与えた100冊」にも選ばれたとうかがっております(大拍手)。
 〈トインビー博士との対談集には、各界から「人類の教科書」「世界の文化の道しるべ」「知性の百科事典」等の声が寄せられている。また創立者の対談集・著作の海外での出版は、まもなく40言語、1000点に及ぶ。全集はすでに100巻を超え、150巻となる予定である〉

中国は文化大恩の国

温家宝総理 苦難を恐れるるな
中国の哲学者
 青年の辞書に「困難」の文字はない 青年の口に「不可能」の言葉はない

 軍国主義の非道を忘るな 
 一、戦争中、私の4人の兄は、軍に召集されました。3人は、命からがら復員してきました。
 長兄は、戦地から一度帰国し、また従軍し、そして戦死したのであります。
 帰国したとき、長兄は、「日本軍は、ひどすぎる。あれでは中国の人たちが、あまりにもかわいそうだ」と語っておりました。
 また、あとになって、あんなに偉大な歴史と文化を存する国を、どうして苦しめてしまったのか、悪いことをしてしまったと、猛省する人もいました。
 生意気で、傲慢な日本だった。中国の民衆は、何も悪いことをしていない。中国の文化から多くを習い、日本という国が成り立ったのである。
 それを、戦争で中国の人々を殺して、殺して、殺し抜いて、威張る。そういう人間を称える。これが、軍国日本の姿でありました。
 この日本の軍国主義の非道を、断じて忘れてはならない。
 そしてまた、未来へ向かって、謙虚に歴史に学び、貴国と心から友好を結んでいってこそ、日本は正しい道を歩んでいけるのです。
 このことを私は、ありのままに、率直に言っておきたいのであります。
 「ロシアの大文豪トルストイは、自ら綴った箴言集のなかに、中国の言葉を幾つも織り込んでいます。
 牧口先生も、戸田先生も、中国を大切にしておられました。
 トルストイは、中国の金言を紹介しながら、たとえ学ばない人、理解できない人、全力を注げない人がいたとしても、決して絶望させてはならない。他の人たちの何倍も努力すれば、必ず、その人たちも成し遂げることができる、と強調しています。
 絶え間なく前進せよ!──「この不撓不屈の方針をあくまで貫く人は、たとえどんなに無知でも、いつか必ず賢くなり、どんなに弱い人間でも、いつかは強い人間になることができるのだ」と(北御門二郎訳『文読む月日中』ちくま文庫)。
 味わうべき言葉であります。
 また、中国の温家宝総理は、「いかなる苦難も恐れず、勇んで登攀していけば、必ずや、輝かしい頂点に到達することができる」と、自らの信念を語っておられます。
 どんな苦難にも進んでゆけ! そうすれば、自分の目的、所願が満足するところに到達できるんだ! そういう信念を持て! との、力強い精神であります。
 皆、一度しかない人生です。それぞれ、自分の中の宝を生かして、お父さん、お母さんに喜んでもらうことです。
 ご両親を安心させてあげる。そのために学問があるのです。
 言葉遣い一つ、態度一つ、笑顔一つで伝わる。それが親というものだ。
 感謝を込めて言葉を交わす。明るく返事をし、真心の声をかける。そして、父母、弟、妹、隣近所、友人にまで、そういう心で接し、心を結ぶことのできる人になっていただきたい。

陝西師範大学名誉教授称号授与式での創立者のスピーチ-2に続く


ブログ  はればれさんからのコピーです。