全国代表協議会での名誉会長の指導 ㊦     2009-12-22

全同志を代表しての栄誉

 一、私は学業を断念せざるを得なかったが、戸田先生は「私が責任をもって教えてあげよう」と言ってくださった。「戸田大学」であった。

 今、私は全世界の大学等から名誉学術称号を受章している。

 これも仏法の眼から見れば、若き日に一切をなげうって師匠のため、広宣流布のために戦い抜いた一つの結果である。私は、そう確信している。

 また、かつてイギリスの歴史家であるトインビー博士と対談をした際、最後に博士がこう言われた。

 「あなたは私以上に、世界中から名誉博士号を受けることでしょう」

 本当に、その通りになった。博士も心から喜んでくださっていると思う。

 〈これまで名誉会長に世界の大学・学術機関から贈られた名誉学術称号は272。世界一の栄誉である。

 また、平和・文化・教育への多大な貢献を讃えて各国から28の国家勲章が授与されている。各都市から贈られた名誉市民の称号は660を超える。

 さらに国連平和賞や桂冠詩人・世界民衆詩人の称号、世界桂冠詩人賞のほか、ワイマール・ゲーテ協会の特別顕彰、「トルストイの時代」賞、タゴール平和賞など、偉人の名を冠した栄誉が贈られている。

 こうした顕彰の総数は4000を超える〉

 一、世界の各都市から贈られた名誉市民の称号をはじめ、数多くの栄誉は、すべて全同志を代表して頂戴したものである。

 すべて皆さんの子々孫々までの福徳となり、栄誉となっていくことは、絶対に間違いない。

 各国で、各地域で、模範の市民として平和と文化、教育の発展に尽くしゆくSGIの友の姿に、深い信頼と賞讃が寄せられているのである。一つ一つに、本当に大きな意味がある。

 日蓮大聖人は「法華宗四条金吾四条金吾と鎌倉中の上下万人、さらには日本国の一切衆生の口にうたわれていきなさい」(御書1118㌻、通解)と仰せである。

 仏法者として、また一人の市民として、「あの人は立派だ」「さすが学会員だ」と讃えられるようになっていかねばならない。

 世界から寄せられるSGIへの賞讃は、この御聖訓に示される通りの姿であると思うがどうだろうか(大拍手)。



正義を叫び抜け 臆病者になるな

 一、私は青年時代、戸田先生や学会を中傷する者がいれば、即座に飛んでいって、厳重に抗議した。

 栃木などにも足を運び、学会の正義、師匠の偉大さを正々堂々と訴えた。

 そして最後には、認識を改めさせた。

 御聖訓には仰せである。

 「日蓮が弟子等は臆病にては叶うべからず」(同1282㌻)

 大事なのは勇気だ。

 相手が誰であろうと、堂々と正しいことを言い切っていく。仏法の偉大さ、学会の正義を叫び切っていく。

 皆さんは、そうしたリーダーであってもらいたい。

 特に大切なのは青年だ。いよいよ青年を薫陶して、伸ばしていく時である。

 新時代を開きゆく、広宣流布の闘士の陣列を築いてまいりたい(大拍手)。



平和の大道を共々に

師弟不二の行動を世界が喝采



心を開けば友情が生まれる

 一、恩師の心をわが心として、私はこれまで、五大陸の54力国・地域を駆けた。「平和の種」「妙法の種」を蒔いてきた。

 明年は、世界への平和旅を開始してから、ちょうど50年。

 SGIの連帯は、192力国・地域にまで大発展した(大拍手)。

 海外の大学・学術機関から招聘され、記念講演を行ったことも懐かしい。〈講演はハーバード大学モスクワ大学北京大学、ボローニヤ大学、フランス学士院など、最高峰の知性の殿堂で行われ、計32回を数える〉

 会見した世界の指導者、識者は7000人を超えた。

 タイでは、国民から広く敬愛されているプーミポン国王と3度、お会いした。国王と私は同い年であり、思い出が深い。

 語らいの途中、私が「ご多忙であられることは、よく存じ上げております」と辞去しようとすると、国王は「いや」と押しとどめられる。会見は毎回、長時間に及んだ。

 ほかにも、大統領や元首級の多くの方々と交友を重ねてきた。

 〈今月9日、再会したゴルバチョフソ連大統領は語っていた。

 「池田会長との友情を本当に大切に思っています。私たちの協力関係において、会長はエネルギッシュに、すべてを前へと引つ張ってくれています。

これからも創造の才を発揮してください。会長の平和・文化へのリーダーシップに、私もついていきたいと思います」〉

 私は一対一の対話を重ね、人間主義の新世紀を建設してきた。

 若き皆さんもまた、この「対話と友情の大道」に、勇敢に続いていただきたい。

 心を開いて、人と会って語れば、必ず何かが生まれる。

 出会いが結実して、トインビー博士との『21世紀への対話』が生まれた。現在、世界の知性との対談集は50点を超えている。



活字文化は「精神の泉」「社会の光」

 一、明年は「国民読書年」である。

 わが国でも活字離れが進み、心ある人々は「活字文化の振興」を強く願っている。

 人間らしい社会を。胸躍るロマンを。危機を乗り越える英知を。人類を結ぶ哲学を──そのために私たちは出版活動に力を注いできた。

 この場をお借りして、関係者の皆様のご尽力に、心から感謝申し上げたい(大拍手)。

 〈トインビー対談は28言語で発刊された。本年の名誉会長の海外出版は12言語85点に及ぶ。総数は40言語1140点となった。

 なお、10月に発刊された小説『新・人間革命』の第20巻は、「単行本・ノンフィクション他」の年間第2位のベストセラー。『池田大作全集』は、「全集」部門で21年連続で年間第1位に輝いた(トーハン調べ)。

 また、国内外の新聞や雑誌からの要請に応えて寄稿。数多くの提言やコラム、インタビュー等を寄せている。

 名誉会長の活字文化振興への功績に対し、今月21日には出版取次大手の「株式会社 大阪屋」から「感謝状」が贈られた〉

 「哲学なき時代」にあって、活字文化こそ「精神の泉」である。「社会の光」である。

 ゲーテが望み、ユゴーが夢見た調和と共生の世界を、我らは、民衆の心の革命によって開いていきたい。