07年9月3日 聖教新聞 代表幹部研修会での名誉会長のスピーチ(上)-2
07年9月3日 聖教新聞
代表幹部研修会での名誉会長のスピーチ(上)-2
可能性を開け
一、創価の人間育成の壮大な展開を、世界の教育・学術界の知性の方々も、深い関心と共感をもって見つめてくださっている。
私が創立した「ボストン21世紀センター」では、新たな学術書『教育の道徳的ビジョン──実践の哲学』を編集した。同書は本年、アメリカを代表する教育出版機関である、コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ出版局から発刊された。
同センターの研究書は、これまで累計で、アメリカをはじめ世界の大学の400を超える講座で、教材として活用されてきた。
「教育哲学」をテーマにした今回の出版も、すでにアメリカの教育界をはじめ多くの識者から、高い評価の声が寄せられている。
ジョン・デューイ協会の会長である、ジム・ガリソン博士は、私が同書に寄稿した序文にも論及されながら、こう述べておられた。
「池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は、"人間とは、文化や人種の差異を克服していける無限の可能性を秘めた存在である"と明言されています。
そしてさらに、"教育は、すべての人が備えている根源的な力を発揮するためのものである"と明示しております。私は、この思想にこそ、現代の教育への力強い回答が示されていると思います」
深いご理解に、心から感謝申し上げたい。
一、ともあれ、人間一人一人の生命が、どれほど尊い智慧と力を持っていることか。
それを生き生きと、伸び伸びと、思う存分に発揮できるようにする。
ここに、教育のもつ重大な使命があるといってよい。
さらに、ガリソン博士はSGIの平和・教育運動について、こう評価してくださっている。
「創価の教育は、人間は、社会的な正義と平和に献身すべき存在であると教えています。そして、個人的、社会的な変革を目指して生きることを教えています。
その思想は、人間的な視野に立った哲学と宗教──特に日蓮仏法に源をもっています。そして、世界のSGIは、人道的で地球的な課題に挑戦し、誇りも高く進んでおられるのです」
(南アフリカのマンデラ前大統領は、池田名誉会長の教育貢献をこう讃えていた。
「(池田博士は)すでに世界的なスケールで、人権と教育の促進における非凡な貢献を成し遂げられております」「池田博士が、この20年に成し遂げられた業績に肩を並べ得る人物は、歴史上、ごくわずかでありましょう」
パラグアイの国立イタフア大学のゴンサレス総長は、こう述べている。
「教育とは、『一人の人間の変革』です。人間の価値観を高めることこそ真の教育なのです」
「池田博士が創立されたさまざまな機関を見せていただきましたが、まさに池田博士は、その教育を実践されている人物だと深く感動しました」(「パンプキン」2005年8月号)
幸福のために
一、教育研究で著名な米トレド大学のデール・スナウアート博士も、「創価教育」の実践を高く評価してくださっている。
博士は、こう語っておられる。
「すべての人間は、幸福を求めて生きる存在です。充実と繁栄を求めているのです。
しかし現在の教育は、"幸福のための教育"という視点を、まったく忘れてしまっています。
その意味で、"他人の不幸の上に、自らの幸福を築いてはならない"とのSGI会長の教育のメッセージは、大変に深い内容をもっています。
すなわち、自身の幸福とは、他人の幸福と孤立して達成できるものではない、ということを教えられているのです。
こうした思想をもってすれば、完全なる教育を築くことができるでしょう。そして、創価教育においては、それが実際に行われているのです」
ともあれ、一人一人を大切にしゆく、一日また一日の学会活動は、究極の「人間教育運動」でもある。
人々に希望を送り、社会に平和を創造する──これほどの大聖業はない。どうか、誇りも高く前進をしていただきたい(大拍手)。
ドイツの文豪ヘッセ 苦悩が人を強く鍛える
勇気を出せ!
一、戸田先生は叫ばれた。
「青年部の諸君は、一人一人が師子となって、千万の敵と戦い、勝利する者である。これが本陣の青年である。青年が歴史を変えよ!」
「青年の時代だ。青年に一切を託す。
青年は死にものぐるいになって、勝ち抜く力をつくりあげよ!」
当時、私は青年部だった。すべて、先生のおっしゃる通りに戦った。
口先の決意や言葉だけではない。実践したのである。行動し、結果を出したのである。
また、先生はこう語っておられた。
「青年時代の歴史が最も大切なのだ。青年は、本部の源流に直結していかねば、大いなる成長はない」
この「学会本部の源流に直結」とは、「広宣流布の師匠に直結」ということだ。
師匠を求め、師匠の指導を命に刻んで戦う。そこにこそ、本当の信心の成長があるのだ。
また、先生は戒(いまし)めておられた。
「悪人は叩き出すのだ! そうでなければ、学会が蝕まれてしまう。信心とは、邪悪への攻撃精神である」
学会を自身の欲望や野心のために利用しようとする人間は、絶対に許してはならない。青年が、先頭に立って、こうした輩とは戦え!──これが先生の厳命であった。
ドイツの文豪ヘルマン・ヘッセの言葉を、皆様に贈りたい。
「悩みから力がわき、健康が生まれる」「悩みは、(人を=編集部注)ねばり強くし、鍛える」(高橋健二訳『若き人々へ』人文書院)
悩んでこそ、本当の力かつく。押しつぶされそうな苦悩を乗り越えてこそ、人は本当に偉大になれるのだ。
ドイツの思想家フィヒテは叫んだ。
「然し勇気を出せ!勇気さえ残っているならば、ほかの何物が失せても構わぬ」(宮崎洋三訳『人間の使命』岩波文庫、現代表記に改めた)
勇気だ。勇気で道を開くのだ。青年ならば!
若き諸君が雄々しく立ち上がり、新たな大闘争の火ぶたを切りゆくことを、私は心から念願している(大拍手)。 ((下)に続く)
代表幹部研修会での名誉会長のスピーチ(上)〔完〕
代表幹部研修会での名誉会長のスピーチ(上)-2
可能性を開け
一、創価の人間育成の壮大な展開を、世界の教育・学術界の知性の方々も、深い関心と共感をもって見つめてくださっている。
私が創立した「ボストン21世紀センター」では、新たな学術書『教育の道徳的ビジョン──実践の哲学』を編集した。同書は本年、アメリカを代表する教育出版機関である、コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ出版局から発刊された。
同センターの研究書は、これまで累計で、アメリカをはじめ世界の大学の400を超える講座で、教材として活用されてきた。
「教育哲学」をテーマにした今回の出版も、すでにアメリカの教育界をはじめ多くの識者から、高い評価の声が寄せられている。
ジョン・デューイ協会の会長である、ジム・ガリソン博士は、私が同書に寄稿した序文にも論及されながら、こう述べておられた。
「池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は、"人間とは、文化や人種の差異を克服していける無限の可能性を秘めた存在である"と明言されています。
そしてさらに、"教育は、すべての人が備えている根源的な力を発揮するためのものである"と明示しております。私は、この思想にこそ、現代の教育への力強い回答が示されていると思います」
深いご理解に、心から感謝申し上げたい。
一、ともあれ、人間一人一人の生命が、どれほど尊い智慧と力を持っていることか。
それを生き生きと、伸び伸びと、思う存分に発揮できるようにする。
ここに、教育のもつ重大な使命があるといってよい。
さらに、ガリソン博士はSGIの平和・教育運動について、こう評価してくださっている。
「創価の教育は、人間は、社会的な正義と平和に献身すべき存在であると教えています。そして、個人的、社会的な変革を目指して生きることを教えています。
その思想は、人間的な視野に立った哲学と宗教──特に日蓮仏法に源をもっています。そして、世界のSGIは、人道的で地球的な課題に挑戦し、誇りも高く進んでおられるのです」
(南アフリカのマンデラ前大統領は、池田名誉会長の教育貢献をこう讃えていた。
「(池田博士は)すでに世界的なスケールで、人権と教育の促進における非凡な貢献を成し遂げられております」「池田博士が、この20年に成し遂げられた業績に肩を並べ得る人物は、歴史上、ごくわずかでありましょう」
パラグアイの国立イタフア大学のゴンサレス総長は、こう述べている。
「教育とは、『一人の人間の変革』です。人間の価値観を高めることこそ真の教育なのです」
「池田博士が創立されたさまざまな機関を見せていただきましたが、まさに池田博士は、その教育を実践されている人物だと深く感動しました」(「パンプキン」2005年8月号)
幸福のために
一、教育研究で著名な米トレド大学のデール・スナウアート博士も、「創価教育」の実践を高く評価してくださっている。
博士は、こう語っておられる。
「すべての人間は、幸福を求めて生きる存在です。充実と繁栄を求めているのです。
しかし現在の教育は、"幸福のための教育"という視点を、まったく忘れてしまっています。
その意味で、"他人の不幸の上に、自らの幸福を築いてはならない"とのSGI会長の教育のメッセージは、大変に深い内容をもっています。
すなわち、自身の幸福とは、他人の幸福と孤立して達成できるものではない、ということを教えられているのです。
こうした思想をもってすれば、完全なる教育を築くことができるでしょう。そして、創価教育においては、それが実際に行われているのです」
ともあれ、一人一人を大切にしゆく、一日また一日の学会活動は、究極の「人間教育運動」でもある。
人々に希望を送り、社会に平和を創造する──これほどの大聖業はない。どうか、誇りも高く前進をしていただきたい(大拍手)。
ドイツの文豪ヘッセ 苦悩が人を強く鍛える
勇気を出せ!
一、戸田先生は叫ばれた。
「青年部の諸君は、一人一人が師子となって、千万の敵と戦い、勝利する者である。これが本陣の青年である。青年が歴史を変えよ!」
「青年の時代だ。青年に一切を託す。
青年は死にものぐるいになって、勝ち抜く力をつくりあげよ!」
当時、私は青年部だった。すべて、先生のおっしゃる通りに戦った。
口先の決意や言葉だけではない。実践したのである。行動し、結果を出したのである。
また、先生はこう語っておられた。
「青年時代の歴史が最も大切なのだ。青年は、本部の源流に直結していかねば、大いなる成長はない」
この「学会本部の源流に直結」とは、「広宣流布の師匠に直結」ということだ。
師匠を求め、師匠の指導を命に刻んで戦う。そこにこそ、本当の信心の成長があるのだ。
また、先生は戒(いまし)めておられた。
「悪人は叩き出すのだ! そうでなければ、学会が蝕まれてしまう。信心とは、邪悪への攻撃精神である」
学会を自身の欲望や野心のために利用しようとする人間は、絶対に許してはならない。青年が、先頭に立って、こうした輩とは戦え!──これが先生の厳命であった。
ドイツの文豪ヘルマン・ヘッセの言葉を、皆様に贈りたい。
「悩みから力がわき、健康が生まれる」「悩みは、(人を=編集部注)ねばり強くし、鍛える」(高橋健二訳『若き人々へ』人文書院)
悩んでこそ、本当の力かつく。押しつぶされそうな苦悩を乗り越えてこそ、人は本当に偉大になれるのだ。
ドイツの思想家フィヒテは叫んだ。
「然し勇気を出せ!勇気さえ残っているならば、ほかの何物が失せても構わぬ」(宮崎洋三訳『人間の使命』岩波文庫、現代表記に改めた)
勇気だ。勇気で道を開くのだ。青年ならば!
若き諸君が雄々しく立ち上がり、新たな大闘争の火ぶたを切りゆくことを、私は心から念願している(大拍手)。 ((下)に続く)
代表幹部研修会での名誉会長のスピーチ(上)〔完〕