No.2 「今日も元気で!」㊦ 2010-1-9

あすへの希望広げ



 きらめく星を  あおぎみて  心に誓う  世紀のいくさ  あすへの希望を   かぎりなく……



 もう一点、強調したいのは「後継の育成」という観点である。「あすへの希望」を広げゆくなかに、未来を担う後継者の育成が含まれてくるからだ。

 そこでカギとなるのが、各家庭における「信心の継承」である。その意味で、一家の太陽である婦人部の皆様が、どれほど重要か。

 昭和38年の2月、私は「婦人部に与う」と題して綴った。

 「広布達成まで、陰の婦人の不退転の信心が、夫を、子らを支えていく、盤石なる信心であっていただきたい」

 母は一家の船長であり、操縦士である。

 婦人が勇敢にして聡明な信心を貫けば、家庭は必ず変わる。家庭が変われば、近隣が変わり、地域が変わる。社会が変わり、ひいては人類も必ず変わっていく──これが「人間革命」の方程式である。

 一人暮らしの婦人部の方も、子どもや夫がいない婦人部の方々もおられる。しかし、皆が「広布の母」であり、「人類の太陽」なのである。

 このたび、少年少女部を壮年部、婦人部の皆様方に担当していただくことになった。なかんずく、婦人部の皆様方は、家庭そして地域の“信心の母”として、後継の育成をくれぐれも宜しくお願いします。

        

 昇りゆく  朝日の幸を   身に受けて  君よ舞いゆけ  劇の如くに



 本年、結成30年を迎える女性平和委員会の代表から、先日、アメリカの人権の母エレノア・ルーズベル卜のサインが記された貴重な本『生きる姿勢について』をいただいた。

 その本に、素晴らしい言葉があった。

 「もっともありそうもない状況のもとでも、人にやる気さえあれば、自分を作り変えることも、自分の世界を作り変えることも、できる」

 「生命の尊厳」「平和の文化」を育む女性の役割が、いかに大きいか。

 一人の女性の前進は、新たな歴史を開く力である。

 ましてや、私利私欲を求める自己中心主義が世界に蔓延する時代である。そのなかで堂々と、他者に尽くしゆく人生を歩む、わが婦人部の皆様の存在が、どれほど世界の尊貴な希望と輝きわたっていることか。

 地域部や団地部、農漁村部や離島部でも、婦人部の皆様の健闘が光っている。

 東京の荒川文化会館の地元でも、「地域友好の模範を」との私の期待に応えて、皆が生き生きと貢献を重ねてこられた。

 鼓笛隊出身の婦人リーダーの方は、町会の役員をはじめ、地元の青少年対策地区委員会、更生保護女性会の理事、保護司など、7つの役職を担い立って、元気いっぱいの笑顔で、地域を駆け回っておられる。

 この創価の賢者たちの合言葉は、「わが地域を大切に! わが地域の友を大事に! 仲良くすれば仏縁は広がる」である。

        

 以前、フィリピンの名門キャピトル大学の創立者であられる、偉大な母ラウレアナ・ロサレスさんが語ってくださった。

 「創価の女性が人類の女性の半分を占めれば、世界は平和になるでしょう」

 わが創価の婦人部が毅然として健在である限り、21世紀の未来は盤石なのである。



“最後まで徹して”



 創価女子短期大学には、大科学者マリー・キュリーの像が、向学の乙女たちを見守っている。

 このキュリー家の人びとに深い影響を受けた一人が、日本女性初の物理学者として知られる湯浅年子さんである。

 湯浅さんが生まれたのは100年ほど前の明治42年(1902年)。

 まだ、男性が女性を従属させているような時代において、「勇気」をもって勉学の道を切り開いた。そして「自分自身のためでなく、科学の進歩のために」と「希望」を掲げ、生涯を研究に捧げたのである。

 その彼女の座右の銘は、「最後まで徹底的に」──という「執念」であった。

 勝敗を決するのは、最後の最後の仕上げまで戦い抜く、勝利への一念である。

 毎朝、太陽とともに、「今日」の一日は始まる。

 創価の創立80周年は、尊き「太陽の母たち」と一緒に、一日一日を断固と勝ち開いていくのだ。

 大切な大切な母よ、今日も朗らかに!

 宝の中の宝の創価の婦人部よ、今日も元気で!



 地道なる  労苦の日々も   妙法に  生きゆく貴女《あなた》の   功徳は無量と