「世界広布新時代第7回本部幹部会」「青年部幹部会」へのメッセージ   (2014.9.6 創価大学記念講堂)


 「世界広布新時代第7回本部幹部会」が6日午後、「全国青年部幹部会」「全国学生部大会」「SGI(創価学会インタナショナル)青年研修会」の意義を込め、東京・八王子市の創価大学記念講堂で開催された。これには原田会長、正木理事長、杉本婦人部長はじめ各部の代表が、研修会で来日した50カ国・地域の友と出席した。池田名誉会長はメッセージを贈り、今この時に躍り出た創価の青年こそ、広宣流布を成し遂げゆく地涌の菩薩であると強調。平和の未来を担い立つ友に「地涌の底力で世界を変えゆけ!」と呼び掛けた。席上、明2015年のテーマ「世界広布新時代 躍進の年」が発表された。
今この時に「地涌の青年」が躍動 勇気と智慧で世界を変えゆけ!
信心で難を乗り越えられない難はない
君よ勇猛精進で勝て
ニュージーランドの平和学者
「同じ目的を持った仲間を大切に」
 一、生き生きと躍動する新出発の本部幹部会、また、目覚ましく成長する青年部の幹部会、そして、英知光る男女学生部の大会、誠におめでとう!
 海外50カ国・地域から勇み集ってくれた皆さん、本当にありがとう! 世界広布の未来を担い立つ偉大なる求道のリーダーたちに万雷の大拍手を送り、皆で讃嘆しようではありませんか!(大拍手)
大樹と育て!
 一、みずみずしい緑に包まれた、この創価大学のキャンパスは、一朝一夕に出来上がったものではありません。
 開学に先立つ何年も前から、一面の荒れ地であった建設予定地を、汗だくになり、手に血豆をつくりながら、懸命に整地してくれた尊き青年たち、また、地域の父母たちがいました。
 私は、今も深い感謝を込めて題目を送っています。
 私の会長就任7周年となる1967年(昭和42年)の5月には、この丹木の丘に、青年部、未来部の代表と共に1万本を超える植樹を行いました。
 その折、私は、まだ小さな木々の苗を見つめつつ、「このすべてが大樹と育った時を、広宣流布と確信して進んでいこう!」と申し上げました。
 以来47星霜──。
 今や、仰ぎ見る大樹の並木道も広がり、春には「桜の城」と輝きわたる2500本の桜花をはじめ、梅や桃、レンギョウツツジムクゲなど、四季折々に百花繚乱の絵巻が、向学の若人たちの青春を彩ってくれております。
 来学される世界の識者の方々からも、「これほど美しいキャンパスは見たことがない」と、感嘆の声が寄せられております。
 「生命の尊厳」といっても、「人間教育」といっても、決して観念論ではない。
 具体的に、自然と共生する美しい環境を創り広げていくことも、「依正不二」の実践なのであります。
 一、今日は、この武蔵野の天地に、日本全国、さらに世界の各地から、若き地涌の菩薩が一堂に会しました。
 日蓮大聖人は、地涌の菩薩を先頭に、無数の菩薩が続々と集い来った、法華経の師弟後継の儀式を、「むさしの(武蔵野)のすすき(芒)のごとく」(御書1245㌻)と譬えられております。
 まさに、他のどこでもない。
 過去でもなければ、将来でもない。
 末法万年尽未来際まで、一閻浮提広宣流布を成し遂げゆく地涌の菩薩は、「今」この時、この場所に、わが創価の青年として躍り出てくれたと、私は、声高らかに宣言したいのであります。
 一、私が戸田先生のもとで心肝に染め、さらに原田君(原田稔会長)たち草創の学生部の友と学び合った「御義口伝」の一節があります。
 法華経涌出品の一文を通して、「一念に億劫の辛労を尽せば本来無作の三身念念に起るなり所謂南無妙法蓮華経は精進行なり」(同790㌻)。
 地涌の菩薩の力──それは、権力にも非ず、財力にも非ず、学歴にも非ず、ありのままの人間の力であります。生命の究極の力であります。
 南無妙法蓮華経を唱え、広宣流布誓願に立ち上がり、いかなる辛労もいとわず勇猛精進していく。
 そこに、何ものにも負けない、何ものにも屈しない地涌の底力が滾々と湧き起こってくる。御本仏が、そう断言され、約束してくださっているのであります。
 ゆえに、私は申し上げたい。
 「君たち、貴女《あなた》たちよ、地涌の底力で世界を変えゆけ!」と。
使命の国土に
 一、2度の世界大戦で、人類が存亡の危機に直面した20世紀に、牧口・戸田両先生が、地涌の菩薩を呼び出されたのが、創価学会であります。
 どんな悪口罵詈にも怯まぬ、あまりにも健気な父たち、母たちと共に、私は、一人一人の宿命に戦いを挑みながら、紛然と競い起こる三障四魔も、三類の強敵も、断固として打ち破り、世界192カ国・地域に、「平和」と「文化」と「教育」の大連帯を築き上げてきました。
 40年前の9月、第一歩をしるして題目を染み込ませたロシアの大地でも、今、幾多の地涌の菩薩が大歓喜の舞を繰り広げ、社会に大いに貢献しています。
 一番乱れた悪世に、一番大変な逆境の中で、一番苦しんでいる衆生を励まし、救っていくことを、自ら願い求めて、それぞれの使命の国土に出現したのが、地涌の菩薩であります。
 力のない地涌の菩薩はいない。
 慈悲のない地涌の菩薩はいない。
 難を乗り越えられない地涌の菩薩は絶対にいないのであります。
 私自身、青春時代から、病気も、経済苦も、事業の苦境も、国家権力の弾圧も、忘恩の裏切りも、狂気の如き迫害も、一切、勝ち越えてきました。
 師弟は「従藍而青」なるゆえに、後継の青年たちが、私以上の戦いをできないわけがありません。
 無上の栄光と勝利が待っています。
 一、ニュージーランドの世界的な平和学者であるクレメンツ博士は、このたび、私との対談の締めくくりに、青年への無限の期待を込めて、アフリカの人権の大英雄マンデラ氏の呼び掛けを贈ってくださいました。
 それは、「楽観主義であれ!」。
 すなわち、「楽観的であるということは、顔を常に太陽へ向け、足を常に前へ踏み出すこと」なりと。
 そして博士は、「同じ目的をもった仲間を大切に!」と強調されました。
 この地球上にあって、我ら創価家族は、広宣流布という最も尊貴な大目的をもった、最も温かく、最も麗しい異体同心の仲間です。
 人類の宿命を転換しゆく、この地涌の陣列を、私たちは、一人を大切に、さらに「二人・三人・百人と」(同1360㌻)広げながら、希望に燃え、勇気に燃えて、躍進していこうではありませんか!
 全国、全世界の同志のご健康と無事安穏、そして所願満足の大勝利の人生を、私は妻と祈りに祈っております。
 どうか、お元気で!
 強く、明るく、朗らかであれ!(大拍手)