大白蓮華 巻頭言 ​2019年(平成31年)2月号

勝利の春へ「善根」のスクラム楽しく 
 
爛漫(らんまん)の春、それは冬の奮闘によってもたらされる。
雪深き北国で、信頼を勝ち広げてきた農漁光部の友から、「冬、剪定(せんてい)に手間暇(てまひま)かけた分、いいリンゴができます。
一番地味でも一番重要なのです」と伺(うかが)ったことがある。
広布も人生もまた、同じであるに違いない。
わが誉(ほま)れの同志は、試練の冬も「吹雪に胸はり」との学会精神を燃え上がらせてくれている。だから、強い。
御本仏・日蓮大聖人は、その労苦を全て御照覧である。
いづれも・いづれも功徳にならざるはなし」(1098ページとは、厳冬に真心の志(こころざ)しを現(あらわ)した門下への仰せであった。
ともあれ、大宇宙には、冬を必ず春とする力がある。
妙法に生き抜く我らは、この本源の大生命力を我が身に満々と宿(やど)して、勝ち戦の四季を織り成していけるのだ。
そして、寒風すさぶ現実の社会に希望の陽光を注ぎ、 凍(い)てついた、眼前の友どちの心を春の温(ぬく)もりで満たしていくのが、広宣流布、立正安国の対話運動に他(ほか)ならない。
挑戦挑戦の若き日、戸田大学で学んだ御聖訓がある。
「此の妙法蓮華経を信仰し奉(たてまつ)る一行(いちぎょう)に功徳として来らざる事なく善根(ぜんこん)として動かざる事なし」(500ページ)と。
その譬(たと)えとして、大聖人は「一つの大綱(おおづな)を引けば無量の網(あみ)の目も動き、一つの角(かど)を引けば衣(ころも)の全ての糸筋(いとすじ)も手繰(たぐ)られるようなものである」と示しておられる。
題目を唱え、現場に打って出て、地道に積み動ねゆく一つ一つの行動、一回一回の語らいが、どれほど広大な功徳を呼び集め、どれほど偉大な善根を揺り動かしていくか。この闘争の中でこそ、地涌の人材は、躍(おど)り出るのだ。
65年前、青年部の室長に任命された私は、拡大の対話の先頭に立ち、入会まもない健気(けなげ)な同志を励ました。
  みんな、奥底(おうてい)では宇宙の大生命とつながっている。 ゆえに、真剣な祈りと一人一人との対話は、必ず家庭や職場や地域、ひいては世界までも変えていけるんだ、と。
「善根(ぜんこん)」のスクラムを楽しく広げ、世(よ)の衆望(しゅうぼう)に応(こた)えゆく人材群を一段と輝き光らせよう!いざ、勝利の春へ!
 
 この道は
  善根つみゆく
   幸の道
  勇気の歩みで
     共に凱歌を