2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」 清新37 2016年年7月28日

山本伸一は、役員の青年たちと記念のカメラに納まり、近況などを尋ねていった。 そして、握手を交わすと、力強く訴えた。 「青森の青は“青年の青”だ! 青森の森は“人材の森”だ! どうか青森青年部は、広宣流布を担い立つ人材の森に育ってほしい。 二十一世紀…

小説「新・人間革命」 清新36 2016年年7月27日

一月十五日、青森市内の積雪は五十センチ近かった。この日は「成人の日」で祝日であった。 青森文化会館では、午後一時半から新春記念指導会が開催されることになっていた。 雪がやみ、晴れ間を見せたかと思うと、すぐに小雪が舞い、また、吹雪き始めるとい…

小説「新・人間革命」 清新35 2016年年7月26日

金木夫妻は、自分たちのことよりも、常に同志のことを第一に考える人であった。 諸会合の会場として自宅を提供するため、皆が集まりやすいようにと、わざわざ駅の近くに家を構えた。 青森市内で活動し、夜、列車で帰っていく学会員を見ると、「外は寒いから…

小説「新・人間革命」 清新34 2016年年7月25日

大野支部の激励会が行われた日の夜、山本伸一は方面・県幹部との懇談で皆に尋ねた。 「大野支部の中沢さん夫妻もそうだが、青森の幹部は、夫婦で支部長・婦人部長などとして活躍しているケースが実に多い。 これは、地域広布を進めるうえからも、すばらしい…

小説「新・人間革命」 清新33 2016年年7月23日

山本伸一は、青森・秋田合同の代表幹部会に続いて、秋田県の代表との懇談会や弘前大学会のメンバーとの記念撮影に臨み、さらに、青森文化会館のある地元・大野支部の激励会に出席した。 これには、周辺地域の学会員も参加し、約八百人が集った。 参加者には…

小説「新・人間革命」 清新32 2016年年7月22日

山本伸一は、この日、「信心」と「実践」の関係について語っていった。 「正しい仏道修行には、『信』と『行』の両方が、正しく備わっていなければなりません。 『信』とは、御本尊を信じ抜いていくことです。 『行』とは、自ら唱題に励むとともに、人にも正…

小説「新・人間革命」 清新31 2016年年7月21日

青森・秋田合同の代表幹部会は、一月十四日の午後一時半から青森文化会館で開催された。 参加者は、降りしきる雪のなか、頬を紅潮させ、喜々として集って来た。 山本伸一は、ここでも自ら司会を務めた。青森県長の加取伸介のあいさつに入る前に、伸一は皆に…

小説「新・人間革命」 清新30 2016年年7月20日

山本伸一は、下北の青年たちと記念のカメラに納まり、皆に語った。 「人生の本当の戦いは、いよいよこれからだよ。さらに十年後、いや二十年後、三十年後にどうなるかが勝負だ。 今日、来られなかった皆さんに、くれぐれもよろしく!」 そして、歩き始めてか…

小説「新・人間革命」 清新29 2016年年7月18日

山本伸一は、かつての中等部員らを心から歓迎した。 皆、十年後を目標に、誓いを立て、さまざまな苦難に挑みながら、精進を重ねてきたのだ。 「よく来たね! みんな、必ず成長して集い合おうと、御本尊に誓ったと思う。 そして、今日まで、その誓いを忘れず…

小説「新・人間革命」 清新28 2016年年7月16日

一月十四日の日曜日は激しい雪であった。山本伸一は青森文化会館にあって、県の幹部や地元メンバーと共に、朝の勤行を行った。 勤行が終わって、しばらく懇談した。参加していた一人の婦人が、「先生!」と言って立ち上がった。 「この青森文化会館の地元・…

小説「新・人間革命」 清新27 2016年年7月15日

山本伸一は、青田進らを見て言った。 「ところで、青森に来る列車の中で、雪を見て詩歌を作ろうということになったが、それはどうなっているかね」 皆、ドキッとした。詩を書き始めて、最初の一段落で止まっていたり、和歌を何首か詠んだものの、推敲する余…

小説「新・人間革命」 清新26 2016年年7月14日

懇談会では、琴の演奏もあった。 山本伸一は、最後に皆と勤行し、青森、秋田両県の広宣流布と繁栄を深く祈念した。 終了後、外に出た。雪はやみ、雲間に丸い月が皓々と輝いていた。 伸一は、そのあとも、東北の方面幹部や県の首脳と今後の活動について協議を…

小説「新・人間革命」 清新25 2016年年7月13日

山本伸一が、青森市を訪れたのは七年半ぶりである。 青森文化会館は前年十二月に落成したばかりの新会館であった。 ロビーに入ると伸一は、県長の加取伸介に言った。 「すばらしい会館ができたね。さあ、ここから青森の新しい歴史の幕を開こう!」 そして、…

小説「新・人間革命」 清新24 2016年年7月12日

山本伸一たちの乗った列車は、盛岡を過ぎて、やがて青森県に入り、八戸、三沢を経たあと、長いトンネルに入った。 闇を抜けた時、息をのんだ。一面の雪景色であった。 車窓を粉雪が飛び去っていく。 伸一は、青田進に語った。 「青森の冬は、雪との壮絶な戦…

小説「新・人間革命」 清新23 2016年年7月11日

山本伸一の広布旅は続いた。 清新な心で、新しい未来を開くために。 一九七九年(昭和五十四年)一月十三日の午前中、彼は水沢文化会館の庭で、亡くなった同志を顕彰する記念植樹を行った。 また、会館に来ていた子どもと相撲を取り、集って来た人たちと懇談…