2007年9月12日 聖教新聞 新時代第10回本部幹部会での名誉会長のスピーチ-1

2007年9月12日 聖教新聞
新時代第10回本部幹部会での名誉会長のスピーチ-1

まっすぐに師弟に生きよ 無限の力を湧き出せ!
皆に喜びを! 希望を! 感動を!
我らは世界一の哲学者
核廃絶へ 恩師の遺訓を断じて実現

 一、きょう集った皆様方の勝利を祝って、万歳を行いたい(大拍手。全員で万歳三唱)。
 〈ここで「富士学生合唱団」「しなの合唱団」が、創価グロリア吹奏楽団の演奏で「広布に走れ」「21世紀のマーチ」を熱唱。
 SGI(創価学会インタナショナル)青年研修会のメンバーをはじめ参加者から大きな拍手が送られた〉
 素晴らしい歌声、演奏、ありがとう!
 皆さんが元気で、うれしい。学会は、何があっても元気だ。このような世界は、ほかにないであろう。世界一の希望に満ちた集いである(大拍手)。

 戸田大学の栄誉は皆さんのもの 
 一、ブラジルから、連絡をいただいた。
 それは、パラナ州にあるウニンガ大学が、私に対する名誉教授称号の授与を決定してくださったとの通知である(大拍手)。
 ウニンガ大学は、医学、生物化学などの研究、教育で名高い。
 この栄誉を私は、ブラジルをはじめ、きょう参加された「生命の世紀」の若き指導者である、世界の青年部の皆さん方と分かち合いたい(大拍手)。
 私がいただいた栄誉は皆さんの栄誉である。そうした栄誉を受けられる皆さんになっていく。師弟は不二であるからだ。
 仏法の眼でとらえれば、この喜びも、栄光も、皆さんの永遠の生命のなかに入っていく。刻まれていく。そのことを知っていただきたい。
 私は、「戸田大学」の卒業生である。
 戸田先生の事業の挫折。自身の病苦。当時の社会情勢。さまざまな原因が重なり、私は思うように勉強できなかった。通っていた夜学を断念した。
 先生は、「全部、私が教える」と言ってくださった。そして約10年間、ご逝去の前まで、個人教授を続けてくださったのである。あまりにも偉大な師であった。私は感動した。
 「戸田大学だよ」──先生の言葉を忘れることはない。
 この「戸田大学」に学んだ私が拝受した名誉学術称号は現在「218」。決定通知を含めると「239」になる。
 この世界一の栄冠を、私は、わが「池田大学」の若き英才たちに伝え、託していきたい。頼むよ!
〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉
 自ら正義と信ずるものを広げるとき、「誠意」にかなうものはない。これが世界共通の結論である。
「要領」や「巧さ」ではない。「誠意」である。
 一、きょうは、世界55の国と地域から、若き広宣流布の指導者がいらっしゃった。
 ありがとう! ご苦労さま!(大拍手)
 現在、学会本部の周辺をはじめ、各地で新会館の建設を予定している。これからいよいよ、後世への基盤をつくり始める決心である。
 そこで、新たな会館の最もいい場所に、きょう海外から参加された方々全員のお名前を、永久に刻み残すことを提案したい(大拍手)。
 また海外にも、新たな広布の城を築くため、手を打っている。
 「これから」が本番である。「これから」が楽しい。今こそ、新しい伝統を築いてまいりたい。
 〈ここで名誉会長は、学生部、未来部の新任のリーダーに対して期待を寄せ、代表が抱負を述べた〉

 リーダーは敏感であれ 
 一、若い皆さんは、来日に際して、経済的にも、さぞかし大変だったに違いない。日蓮大聖人が、尊き皆様方をどれほどほめ讃えておられることか。その功徳は無量である。
 大聖人は、遠方から訪れた門下を、だれよりも、何よりも大切にされた。リーダーは、この心を忘れてはならない。
 皆が疲れていないかどうか、敏感であることだ。手取り足取り、丁寧に、よき方向に導き、励ましてあげるのだ。これがリーダーの責任である。
 大聖人は、求道の人々に仏法を語ることを、喜びとされていた。
 「佐渡の国の行者が数多くこちら(身延)まで来られたので、今、日蓮が弘通する法門を説き聞かせました。未来までの仏種になるでしょう。これはみな釈尊の法恩であり、ありがたいことです」(御書1486ページ、通解)
 世界の皆さん、ありがとう! 本当によく来てくれました。帰りは、皆で送って差しあげましょう!
 〈参加したSGIメンバーが、名誉会長に向かって喜びの声をかけた〉
 ありがとう! 本当に偉い方々だ。SGIの皆さんの心には、「感動」がある。それが私はうれしい。
 今、大聖人の仏法の真髄を求め、遠い道のりをいとわずに集い合ったのが、若き皆さんである。これほど崇高な旅路はない。
 偉大な勝利の人生である。行動である。
 ここにこそ、皆さん方の一家眷属が、子孫末代まで隆々と勝ち栄えゆく無限の希望の種がある。
 そして、それぞれの国・地域の広宣流布が永遠に前進しゆく、栄光の大発展の種がある。
 きょうは、世界広宣流布の第2幕の「大勝利の未来」が始まった。その晴れ晴れとした宣言の、出発の幹部会である(大拍手)。
 一、駐日アメリカ大使を務められた、私の友人であるマンスフィールド氏は、長年、アメリカの連邦議会の議員として活躍された。
 その氏が生涯大事にした、支持者からの戒めがある。それは、初当選の時、鉱山で働く支持者から受けたアドバイスであった。
 「マイク・マンスフィールドのままでいるのがよい」
 「町の連中の多くが言っていた。あいつ(=マンスフィールド氏)は普通のやつだ、だからあいつに投票すると。
 君がいつもただマイク・マンスフィールドであろうとする限り、君は議員でいられるよ」と(ドン・オーバードーファー著、菱木一美・長賀一哉訳『マイク・マンスフィールド共同通信社)。
 責任ある立場になっても、地に足をつけて、気取らない。威張らない。ありのままに──。この姿勢を、伝統として永く伝えていく努力が、民主主義には必要であると私は思う。

戸田先生 
 坊主の仕事は本来衆生を成仏させること。
 しかし、自分が成仏できるか、考えたことがあるのか!

 「目的を忘れたら腐敗する」 
 一、ここで、戸田先生の指導を紹介したい。
 特に若い人たちは、戸田先生のことをあまり知らないと思う。だからこそ、先生の話を伝えておきたいのだ。
 私は、戸田先生が言われたことは全部、書き残してきた。すべて、先生が言われた通りに行動した。

地に足をつけ、気取らず、ありのままに
誠意にかなうものはない

 先生は「私は、本当にいい弟子をもった」と最高に満足しておられた。
 私がいなかったら、戸田先生はない。また、戸田先生がいなかったら、牧口先生もない。これが本当の師弟である。
 戸田先生は、それはそれは厳格だった。悪に対する怒りは、すさまじいものがあった。
 先生は言われていた。
 「邪な坊主こそ、最高の幸福たる成仏を阻む大悪人である」
 まさしく、今の邪宗門は、その典型である(賛同の大拍手)。
 戸田先生は、悪い坊主の本質を、鋭く見破っておられた。
 先生は、述べておられた。
 「なぜ宗門の堕落が始まり、腐敗していくのか。それは、広宣流布という至上の目的に生きることを忘れているからなのだ」
 その通りだ(会場から賛同の大拍手)。
 さらに、先生の指導を紹介したい。
 「多くの坊主が考えていることは、保身であり、私利私欲をいかに満たすかだ。つまり、欲望の虜となり、畜生の心に堕してしまっているのだ」
 「断じて坊主の家来になるな! 陰険な宗門に左右されるな!」
 「宗門が金を持てば、必ず信徒をいじめるぞ」
 「宗門は、神秘性とか荘厳性とか、深遠そうなイメージで、信徒に頭を下げさせるシステムになっているのだ」
 また、こう厳しく述べておられた。
 「坊主の仕事は本来、衆生を成仏させることだ。しかし、一体、自分自身が成仏できるかを考えたことがあるのか!」(大笑い、賛同の大拍手)

 「恩知らずから堕落が始まる」 
 一、先生は、当時からこう戒めておられた。
 「坊主には絶対にだまされるな。日蓮正宗も同じだぞ。御本尊と御書以外は信じてはいけない」 その上で、広宣流布の大精神に立って、宗門を最大に外護された。
 先生の後を継いだ私も、宗門の発展のために力を尽くした。
 私の時代に行った御供養だけでも、どれほど莫大なものになるか。“これほど尽くした人間は、いない”というほど、さまざまな形で尽くし抜いた。
 このことは、御本尊の前で明確に言い残しておきたい(大拍手)。
 さらに、先生の指導を紹介したい。
 「広宣流布の大闘争に、少しなりとも邪魔だてする坊主があれば、青年は決起して鉄槌を加えよ」
 「宗門は、金がたまれば、必ず威張り、贅沢をする。それどころか、広宣流布を断行しゆく正義の団体である学会に嫉妬し、敵対してくるだろう」
 まさにその通りになった。御供養を取るだけ取って、日蓮大聖人に違背した邪宗門の罪は、あまりにも大きい。
 戸田先生は、本当に鋭かった。
 私は、これまで世界の多くの学者と語り合ってきた。しかし先生は、どんな学者にも増して鋭かった。偉大だった。天才的な指導者であった。
 また、先生はこう述べておられた。
 「宗門は、学会から離れるならば、大聖人の正義を踏みにじった、謗法の宗でしかなくなってしまう」
 「恩知らずの坊主ども、不知恩の元政治家ども、そして元幹部どもなどに、この崇高な学会を乱されてたまるものか!」
 「会員が喜び、希望に燃えるように、指導できる幹部になれ!」
 「恩知らずから、魔が動く。恩知らずから、堕落は始まる。恩知らずから、畜生になる」
 すべて、後世のために伝え残しておきたい(大拍手)。

新時代第10回本部幹部会での名誉会長のスピーチ-2に続く