08年2月11日付 聖教新聞 共戦の旅路 名誉会長との きのう・きょう・あした

08年2月11日付 聖教新聞
共戦の旅路 名誉会長との きのう・きょう・あした
共戦の旅路 第6回 500軒目の家庭訪問 愛媛 



大洲会館を初訪問。悪僧の迫害を勝ち越えた大洲をは
じめ、居合わせた"信心の英雄"たちと記念のカメラに。
名誉会長は詠んだ。「艱難(かんなん)の 空は晴れたり
大洲城 広布に集える 友の凛々しさ」「金剛の 宝器の
心 輝きて 大洲の友の 今日の笑顔は」(昭和60年2月4日)



大洲広布の功労者で、家具店を営む坂本行宣さん宅へ。
店内に飾られた、ひな人形に目を細めた香峯子夫人は
「東京を出る時、二人して、500軒目の家庭訪問は、ど
このお宅になるでしょうかね、と話していたんですよ。
坂本さんのお宅になりましたね」と(昭和60年2月4日)



愛媛青年平和文化祭に出発する合間を縫(ぬ)
つて、未来郡の友を励ます。「お母さんを大
切に!」「きれいな目をしているね!」「親
孝行するんだよ!」。
一人一人の飛翔(ひしょう)の原点となるこ
とを祈りつつ(昭和60年4月21日、現在の松
山文化会館で)



愛媛県幹部総会の折、場外にいた友のもとへ。一緒に
会場へ向かう。永遠の指針「日本一麗(うるわ)
しい仲の良い愛媛族」が発表れたこの日は、「愛媛の
日」に(昭和48年11月11日、松山市内で)


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 「どうしても大洲まで行かなくてはならないのですか?」
 周囲の心配を振り払うように、池田名誉会長はバスに乗り込んだ。南へ南へ、松山から、曲がりくねった山あいの道を2時間近く。
 激務が続いていた名誉会長の体には大きな負担だった。
 しかし、何があってもいかねばならない。「決着をつける」ために!
 第1次宗門事件の余燼が、まだくすぶっていた。
 前日の昭和60年(1985年)2月3日、松山入りした名誉会長は、大洲広布の功労者である坂本行宣さん(現・愛媛牧口西予県副県長)に、断固として言った。
 「あしたは大洲に行くよ。必ず行くよ。敵討ちに来たんだ。君を守るために来たんだ!」
     ◇
 大洲は、四国で最初に宗門事件が勃発した地である。
 こともあろうに、学会が寄進した神力寺という寺を拠点に、悪鬼入其身の坊主が、反逆者と結託して、純真な会員をいじめにいじめ抜いた。
 卑劣な切り崩しによって、退転していく者も相次いだ。
 悔しかった。歯ぎしりする思いだった。冬の暗夜のような毎日だった。
 しかし、同志は“正義は必ず勝つ”と信じて、耐えに耐え抜いた。真心の対話で地域広布に走り、春を、夜明けを待ち続けた。
 2月4日。名誉会長が大洲会館に到着した日は、暖かな陽光が降り注いでいた。
 この日は立春
 「小さな会館だね。これでは大洲じゃなくて小洲だね」
 名誉会長の第一声に、朗らかな笑顔が広がる。
 そこには、大洲をはじめ、東宇和、八幡浜宇和島の友が待っていた。
 「私が来たから、もう大丈夫だよ! 心配ないよ!」
 厳粛に勤行。名誉会長の朗々たる声が響く。だが、友は、こみ上げる思いで声にならない。深いご祈念。静まった場内で、涙が畳に落ちる音が聞こえた。 名誉会長は、一人一人を胸中に納めるように見渡し、語りかけた。
 「『ただ心こそ大切なれ』と日蓮大聖人は仰せです。『心』とは『信心の心』です。
 いかなる逆境のなかにあっても、学会と共に、御本尊を信じ、行じ抜く『心』が幸・不幸を決めるのです」
 そして力強く師子吼した。
 「仏法は勝負です。仏と魔との戦いです。
 皆様は勝ちました! まぎれもなく勝利したのです!」
 烈々たる勝利宣言。友の心に太陽が昇った。勝利の春風が吹き抜けた。
 “私たちは勝ったんだ!”
       ◇
 会合終了後、名誉会長は、坂本さんの家へ向かった。家具店を営む坂本宅のすぐ隣には、悪僧が住みついている神力寺がある。一家は、同志を護る正義の最前線の砦であり、防波堤であったのだ。
 「勝ったんだよ!」
 名誉会長は、出迎えた坂本さんに強く語った。
 昭和54年(79年)、会長を辞任した直後に始めた、名誉会長の功労者宅訪問は、500軒目となった。
     ◇
 あの「誓いの2月」から23年。
 寺は跡形もない。悪僧と脱会者の末路は哀れだった。
 大洲会館は、堂々と立派になった。未来部、青年部は、愛媛広布の中核を担うリーダーに成長した。
 「ただ心こそ大切なれ」──その心とは、広宣流布に戦う信心。そして、師と共に戦う心。愛媛の同志には、その「心」がダイヤモンドのように輝いている。


      共戦の旅路 第6回 500軒目の家庭訪問 愛媛〔完〕




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