08年3月21日付 聖教新聞 共戦の旅路 第11回 平和旅を開始した 沖縄

08年3月21日付 聖教新聞
名誉会長との きのう・きょう・あした
共戦の旅路 第11回 平和旅を開始した 沖縄



「名護(なご)のみんなが待っているから早く行こう!」。
昭和47年1月31日、那覇で3000人の友と記念撮影を終えた
名誉会長は沖縄本島北部の名護市へ。車で約2時間。名護
会館の建設用他に着いた時、夕日が景色をあかね色に染
めていた。名誉会長は2000人と記念撮影し、会館起工式
の意義をとどめた



初来島の石垣島で行われた「八重山祭」。西表島のメンバ
ーの踊りの輪の中へ飛び込み、一緒になって舞う。「一人
ももれなく、一生涯の思い出を残してあげたい」──これが
名誉会長の心。共戦の絆を結んだ友は、その後の宗門事件の
嵐にも微動だにしなかった(昭和49年2月3日)



世界平和の発信地・沖縄研修道場(恩納村



沖縄平和記念墓地公園を訪れた名書会長は「永遠平和の碑」
で厳粛に唱題。そして語った。「もう二度と、沖縄に戦争は
ない。できない!」(平成11年2月12日)



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世界最初の広宣流布の地帯に!
 「サーサー!」
 「エイサーエイサー!」
 威勢のいい掛け声とともに、「巻き踊り」が始まった。 その時である。
 真っ青なハッピ、ねじりハチマキの池田名誉会長が、踊りの輪の中へ──。
 昭和49年(1974年)2月3日の「八重山祭」。石垣島西表島竹富島小浜島など、大小32の島々からなる八重山諸島の伝統文化を紹介する祭典。
 島の名士をはじめ2000人の市民が、石垣島の野外会場を埋めた。
 老若男女が手を取り、輪になって回り、踊りながら、豊作の祈りを届ける舞。名誉会長も、友と、がっちりと手をつなぎ、一緒になった。
 その飾らない姿に、メンバーも、来賓も、満面の笑顔。歓びの声。拍手喝采
 「私は一庶民です」と名誉会長。「気取っていたのでは、庶民の心は分かりません。裸になって、真っ先に庶民の中に飛び込んでくれる人を、庶民は信用するのです」
 この日は、前日の大雨が嘘のような大晴天。皆の心も、大晴天。見守るエメラルドの海が、美しく煌めいていた。
     ◇
 琉球王国の歴史と伝統を持つ沖縄。創価学会もまた「本土の宗教」と拒まれた。「大和神は先祖の位牌も捨てる」と罵声を浴びたことも。
 本土の捨て石にされた沖縄戦の悲劇、沖縄の本土化──そうした歴史から来る反発も背景にあったろう。
 折伏に歩くと、塩や水をまかれ、鎌を手に追い返された。石垣島では、座談会中に暴力を振るわれたこともある。
 島の基幹作物のサトウキビ。収穫は労作業のため、地域住民が一体となって行うが、そこからも学会員は外された。「学会員の商店から買うな」と不買決議をする宮古島の集落も出た。
 御書に仰せの通りの、三障四魔の嵐であった。友は負けなかった。が、地域社会との溝は、大きく深かった。
 「今回の訪問で、もう一歩、大きく、社会に開くよ!」
 前日の2月2日、沖縄入りした名誉会長は強く語った。
 初来島となった石垣島宮古島で、そして沖縄本島で、伝統文化の祭典、先祖代々の追善法要、全国でも初めての学校への図書贈呈などを、地域の人々を招いて行った。「創価学会は、何をする団体なのか」を明快に示すために。
 式典の会場には必ず、「ようこそ、いらっしゃいました。ご多忙のなか、ご出席してくださり、本当にありがとうございます」と来賓に深々と頭を下げ、「これからも、よろしくお願いいたします」と名刺を交換する名誉会長の姿があった。
 来賓は目を見張った。「池田会長は大きな組織のトップだから、デーンと構えていると思ったら、本当に腰が低い。若いのに、すごい人だ」
 メンバーの瞳に、自信が宿った。「師匠に続こう!」と。 名誉会長は念願した。
 「私たちの願いは、島の人々の幸福と郷土の繁栄です。したがって、社会と学会の間に壁をつくってはならない。
 “地域のために尽くそう。社会に責献しよう”という強い一念があってこそ、仏法を社会に開くこともできるし、広宣流布の広がりも生まれるのです」
     ◇
 今、地域に大きく開き、愛される沖縄創価学会の姿がある。
 34年前、名誉会長が製糖小屋の開所式に出席した宮古島城辺町(当時)をはじめ、多良間村南大東村、渡宗敷村など、島々に全国屈指の「友好拡大の実証」が光る。
 昭和35年(1960年)の7月16日、平和旅を沖縄から日本全国へ、世界へと開始した名誉会長。
 沖縄よ、人間の平和と幸福の宝島に。そう願い、先頭に立って動き、語り、共に舞った。
 沖縄広布がなれば、世界広布は必ずなる──と。
 共戦の友も、胸を張る。
 沖縄こそ、世界最初の広宣流布の地帯!──と。


共戦の旅路 第11回 平和旅を開始した 沖縄〔完〕


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