2008年9月10日付 聖教新聞  新時代第21回本部幹部会での名誉会長のスピーチ 下-1

2008年9月10日付 聖教新聞
新時代第21回本部幹部会での名誉会長のスピーチ 下-1

偉大なのは庶民の王者! われらは平和創造の先駆者
行動が仏法者の魂
デンマークの哲学者 「戦わずして勝とうとする者は愚か者」
前進なくして勝利なし!

一、前進の妙法である。前進するしか勝利はない。
 進まないということは後退だ。
 19世紀デンマークの哲学者キルケゴールは言う。
 「戦わずして勝利をおさめようとする者、望みを抱きながらそのための手段を取ろうとしない者は、人間の眼から見ても馬鹿者である」(若山玄芳訳「二つの建徳的講話」、『キルケゴールの講話・遺稿集2』所収、新地書房)
 戸田先生は、自分では動かず、口先だけの幹部がいれば、「この馬鹿者め!」と百雷を落とされたものだ。
 「行動」こそ仏法者の魂なのである。

 何ものをも恐れるな!
 一、キルケゴールは、こうも言った。
 「私は戦っている間中は確乎不動なのだ」(大谷長訳『キェルケゴオル選集第13巻』人文書院、現代表記に改めた)
 その心が私はよく分かる。行動の人、率先垂範の人であってこそ、絶対的な信念、勇気を持てるのだ。
 何ものにも動じない!
 何ものをも恐れない!
 これが創価の心である。広布のリーダーの皆さん方は、私と「同じ命」で進んでいってもらいたい。
 一、「真に偉大で崇高なことをなしとげようとすると、臆病はそれを妨害する」(浜田恂子訳「四つの建徳的講話」、『キルケゴールの講話。遺稿集2』所収、新地書房)
 これもキルケゴールの言葉である。
 心に巣食う"臆病の虫"は、退けなくてはいけない。
 「臆病」は敗北だ。
 「勇気」こそ、偉大な勝利の力である。
 一、同じくキルケゴールは綴った。
 「肝要なことは、われわれ全部が、ひとりひとり各人が、より賢明になることである」(原佑・飯島宗亨訳「アドラーの書」、『キルケゴールの講話・遣稿集9』所収、同)
 その通りだ。一人一人が賢明になり、人生を勝利するための仏法である。
 全員が賢明になるのだ。全員を賢明にしていくのだ。
 民衆一人一人が強く賢くなり、団結すれば、上に立つ人間も、威張ったり、不正をしたりできなくなる。平等の関係ができる。
 そうした「正しい世界」をつくるのが本当の創価学会である。

 創価三代の闘争に続け
 一、熾烈な言論闘争を生き抜いたキルケゴールは言う。
 「不満家や悪意の者たちは好んでまちがった噂を撒きちらしたがるものである」(同)
 デマによって正義を貶める──悪意に満ちた人間のすることは、どこでも共通している。
 さらに、キルケゴールは論じている。
 「いったい永遠のものとは何であろう?それはそもそも正しいものと、正しくないものとの区別であるのだ。他の一切ははかないものである」(三瓶憲彦訳「キリスト教的講話」第3郡の4、『キルケゴールの講話・遺稿集6』所収、同)(※4=ローマ数字)
 私は、まっすぐに正義の道を生きてきた。
 まさに経文通りの三障四魔、三類の強敵と戦いながら、牧口先生、戸田先生の歩まれた広宣流布の道を歩み抜いてきた。
 この創価の師弟の道こそ、正義の中の正義であると確信したからだ。
 我らの目的は世界平和である。全人類を幸福にすることである。
 この立正安国の大闘争に皆さんも続いてもらいたい。
 まっすぐに、勇敢に、正義の道を歩み抜いていただきたいのである(大拍手)。
 キルケゴールはこうも語っている。
 「人間は生きている限り自分自身を投げ棄ててはならない、人生のある限り希望がある」(前掲若山訳)
 いい言葉である。
 我らの信仰は無限の希望の泉である。
 一、思えば私が、欧州に第一歩をしるした国は、キルケゴールゆかりのデンマークであった。〈1961年(昭和36年)10月5日〉
 牧口先生も、戸田先生も、デンマークの教育哲学に深く注目しておられた。
 〈牧口会長は『創価教育学体系』の緒言(序文)で、デンマークの国民高等学校の創始者グルントヴィと、その後継者コルの師弟について紹介している〉
 きょうは、デンマークをはじめ、欧州からも最優秀の青年が参加している。ありがとう!(大拍手)

 勝利の報を待つ
 一、海外60カ国・地域から偉大な青年リーダーの皆さん、本当にようこそ、いらっしゃいました!(大拍手)
 皆さんのことは、すべて、うかがっています。重ねて、世界広布の若き英雄の皆様方を謹んで歓迎申し上げたい(大拍手)。
 遠く中東のドバイからも、タルール理事長はじめ湾岸SGI(創価学会インタナショナル)の皆さんがお越しくださった。本当にありがとう!(大拍手)
 さらにスポーツ部の誕生、おめでとう!(大拍手)
 人生は負けてはいけない。戦う以上、勝たなければいけない。
 スポーツ部の皆さん、頼むよ!〈「ハイ」と会場から力強い返事が〉
 ドクター部の皆さん、団地部の皆さんも、改めて、素晴らしい合唱、ありがとう!音楽隊の皆さんも、いつも、ご苦労さま!
 さらに聖教新聞を配達される「無冠の友」の皆さんも、毎日、毎朝、本当にお世話になります(大拍手)。

人間に奉仕せよ! ドクター部の活躍に期待
アメリカの識者 医師の役目は心身の力を100%発揮させること

 100年先を進む!
 一、学会は、全世界に広宣流布をしている団体である。
 ちっぽけな島国の日本とは、全然、スケールが違う。
 私ども創価の非暴力の人間革命の運動が、どれほど深き意義を持っているか。それを、世界の一流の知性は、鋭く見抜いている。本当に大きな期待を寄せてくださっている。
 世界の数々の大学・学術機関からの栄誉も、その一つの明快な証しにほかならない。
 〈現在、世界の大学・学術機関から池田名誉会長に授与された名誉学術称号は、世界五大州から「242」を数えている。さらに決定通知を含めると「263」となる〉
 すべては、尊敬する会同志の皆様方とともにお受けした栄誉である。そしてまた、未来を担う青年たちに譲り託す宝冠である(大拍手)。
 私たちは、50年先、否、100年先の人類が進むべき正道を歩んでいるのである。
 その先駆の使命の誇りを持っていただきたいのだ(大拍手)。

 共に考え、手本を見せてくれた師
 一、ブラジルの天文学者モウラン博士は現在、私との対談集発刊へ準備を進めてくださっている。
 対談の中でモウラン博士は、ベルギー留学時代の恩師・アヘンデル博士との思い出を語っておられた。
 「人間味豊かで、決して傲慢な態度を見せない方でした。私の学問上の質問も、本当は答えが分かっていたと思いますが、あえて一緒に考えてくださったのです。そうして私に学問の手本を見せてくださった」
 師匠というのは、ありがたいものである。
 私も数学の天才、教育の天才であられた恩師から、万般の学問を教わった。世界からの知性の宝冠は、すべてこの師の薫陶のたまものである。
 〈名誉会長には、名誉学術称号に加え、各国からの国家勲章や諸都市からの名誉市民証など、これまでに世界から3200の顕彰が授与された。
 東洋哲学研究所が編さんした『世界市民池田大作──識者が語る 平和行動と哲学』(第三文明社)では、これらの顕彰の受章理由を、数多くの識者の声を通して分析している。なかでも、ガンジーの令孫ウシャ・ゴカニ女史は、「ジャムナラル・バジャージ国際賞」の授与(2005年11月)に際して、「池田博士こそ『現代のガンジー』です。暴力が日常のルールになってしまった世界において、平和と慈愛と非暴力を広める尊き活動をされる博士こそ、人類にとっての希望です」と賞讃している〉

哲学者キルケゴール
 生きているかぎり自分自身をすてるな 人生があるかぎり希望があるのだ!

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ブログ はればれさんからのコピーです。