2008年11月23日付 聖教新聞 11,18記念代表協議会での名誉会長のスピーチ 上-2
2008年11月23日付 聖教新聞
11,18記念代表協議会での名誉会長のスピーチ 上-2
堂々と勝利と和楽の創価かな
「師弟の誓い」に生きよ
要領や手抜きは衰亡の原因「魂を込めた塔は崩れない」
不二の祈りに力と慈愛が!
一、御堂訓に仰せである。
「弟子と師匠が心を同じくしない祈りは、水の上で火を焚くようなものであり、叶うわけがない」(御書1151ページ、通解)
弟子が師匠に心を合わせてこそ、祈りは叶うのだ。
第2代会長になられた戸田先生は、生涯の願業として「75万世帯」の達成を掲げられた。
私は立ち上がり、蒲田支部、また文京支部の皆さんと共に、拡大の突破口を開いた。
勝てるはずがないと言われた「大阪の戦い」も、敬愛する関西の同志と私が、一致団結して勝ち取った栄光の歴史である。
この勝利の根本の力は何であったか。
それは「師弟不二の祈り」であった。
師弟の心が一致した祈りには、限りなく大きな「力」がある。そこに、汲めども尽きぬ勇気と慈愛が湧くのである。
「弟子を救え!」
一、昭和32年(1957年)7月、私は、大阪の地で無実の罪で牢獄につながれた。
検事による取り調べの最中に、手錠をかけられたまま、屋外を見せしめのように歩かされたことがあった。
権力とは、そこまで卑劣なのか。関西の同志は、怒りに震えた。
さらに、この話が戸田先生のもとに報告されると、先生は、激怒して言われた。
「俺の一番大事な弟子だ」「すぐに大作を釈放させろ」
そして幹部や弁護士と断固たる対応を協議された。わが分身の弟子のために、わが身を犠牲にすることも覚悟しておられた。これが師弟の真実の歴史である。
一、戸田先生との思い出は、本当に尽きることがない。
先生が最後に駿河台の日大病院に入院された際も、私が一切の手配をし、お供をさせていただいた。
最後の最後まで先生とご一緒に戦わせていただいた。先生と同じ時間を過ごすことができた。弟子として最高の誉れである。
対談集に反響
一、このほど、文化人類学の世界的な学者であるヌール・ヤーマン博士(ハーバード大学教授)と、私の対談集『今日の世界 明日の文明──新たな平和のシルクロード』(河出書房新社)の英語版が、英国の名高い出版社I・B・トーリス社から発刊された。
ヤーマン博士はトルコの出身であられる。
本年10月、ドイツで毎年恒例の世界最大の書籍見本市「フランクフルト・ブックフェア」が行われた。
今回のゲスト国はトルコであり、同国のアブドゥッラー・ギュル大統領や、対談でも話題となったノーベル文学賞作家のオルハン・パムク氏らも出席された。
そうした中、ヤーマン博士と私の対談集は、大きな反響を広げたとうかがった。大変に光栄なことである。
英語版の発刊を、ヤーマン博士も大変に喜んでおられる。
ハーバード大学の関係者をはじめとする知性の方々とも、この本を教材として、新たな対話を広げていきたいと述べておられる。
〈ヤーマン博士は語っている。
「この対談は、池田SGI会長の質の高い質問によって、より洞察にあふれたものとなりました。池田会長は、トルコ、イスラム、そして文化人類学に対する詳細な知識を持っておられます。そして、それに対し、常に本質を突いた発言をされております。
また対談は、多くのテーマについて、会長が人間の視点に立ち、詩的な要素を含められることによって、実に魅力のあるものとなっております。特に、すべての生命を尊重する会長の思想は素晴らしいものです。それはまた、文化人類学の思想でもあります」
「池田会長が日常から決して離れることなく、仏教を実践されている姿に、深く注目しました。また、創価学会が宗門から離別したことに、私は大きな価値があると考えております。さらに、教条主義から離れ、人間主義を志向された会長の卓見にも、深い共感を覚えます」〉
第一級の識者との「対談」も戸田先生のご遺命であった。先生は私に言われた。
「これからは対話の時代になる。君もこれから、一流の人間とどんどん会っていくことだ。"人と語る"ということは、"人格をかけて戦う"ということであり、それがあってこそ、真の信頼を結び合えるんだよ」
欧州統合の父クーデンホーフ・カレルギー伯爵、そして20世紀を代表する歴史学者トインビー博士との「対談」を起点として、連載中、また準備中のものも含めると、世界を結ぶ対談集は約70点に及ぶ。すべて人類の未来に贈りゆく宝である。
通訳・翻訳に感謝
「言語の違いを超えた対話は、名通訳、名翻訳家の方々との交響曲である。
大翻訳家のリチャード・ゲージ先生には、トインビー博士との対談以来、本当にお世話になっている。
ゲージ先生をはじめ、ご尽力いただいている、すべての方々に、この席をお借りして、心から御礼申し上げたい(大拍手)。
ゲージ先生には常々、温かいご理解をいただき、感謝にたえない。
〈ゲージ氏は、次のように語っている。
「今まで池田会長の対談集の翻訳に30年以上、携わらせていただき、私自身、一西洋人として多くのことを学ばせていただきました。一番感動することは、池田会長が、教育、哲学、科学、文学、芸術、政治と、実に幅広く、さまざまな分野の学者、文化人、政治家の方々と対談されていることです。
これは、あらゆる人々を受け入れ、また、あらゆる人々に受け入れられる人格と、幅広い知識を備えた池田会長であるから、できることだと思います。
西洋では、プラトンの対話形式の著作がいくつかありますが、それらは同じ立場の人による対談であり、全く立場の異なる、異文化に属する人同士のものではありません。その意味では、会長の対談は、他に例を見ないユニークなものです。
会長は、東洋の普遍的な英知を、現代にいかに活用できるかを、さまざまな角度から展開されております。
ますます専門化の傾向が強くなり、全休観に立って物事を判断できる人が少なくなっている現代社会において、常に全体観に立った視点を与えてくれる池田会長の対談は、極めて重要であります。
読者は、そこから人類が直面する多くの難題に対する、解決のためのヒントを見いだしていけると思います」〉
中国の歴史学者
創価学会の皆様がいれば 未来はもっと明るい!
学会は人類の宝
一、この一年、月刊誌「第三文明」で連載を続けてきた、中国の歴史学者である章開?先生との対談「人間勝利の世紀をめざして」は、12月号をもって終了した。
「歴史」「文化」「教育」、そして中国と日本の新しい友好の道について、さまざまに有意義な語らいを重ねることができた。
とくに最終回では、これからの21世紀、さらに22世紀を見つめながら意見を交換した。
章先生は、この激動の時代においても、未来への希望を堅持しておられる。
その根拠は、いったい何か。その一つとして、章先生は語ってくださった。
「創価学会の皆様は、人類への広い慈悲の心をもって、平和と友好のために献身的な行動を貫いておられます。まさに創価学会は、人類と世界にとって、何ものにも代え難い無上の宝の存在です。
今後とも、創価学会は、ますます発展していかれることでありましょう。ゆえに私は、22世紀の世界は、きっと現在よりも素晴らしいものになると確信しています」
中国の史学大師と仰がれる碩学が、これほどまでに絶大なる期待を寄せてくださっている。私たちは誠実にお応えしてまいりたい。
一、御聖訓には仰せである。
「日蓮によ(依)りて日本国の有無はあるべし、譬へば宅に柱なければ・たもたず 人に魂なければ死人なり、日蓮は日本の人の魂なり」(御書914ページ)
戸田先生は、この御文を引かれて、こう師子吼された。
「妙法を流布している創価学会なくして、日本の真の繁栄はない。創価学会こそ日本の柱であり、魂である」
この誇りと責任と使命をもって、私たちは、地域のため、社会のため、世界のため、人類のため、平和と正義の対話を闊達に広げてまいりたい(大拍手)。
(中に続く)
11,18記念代表協議会での名誉会長のスピーチ 上〔完〕
ブログ はればれさんからのコピーです。
11,18記念代表協議会での名誉会長のスピーチ 上-2
堂々と勝利と和楽の創価かな
「師弟の誓い」に生きよ
要領や手抜きは衰亡の原因「魂を込めた塔は崩れない」
不二の祈りに力と慈愛が!
一、御堂訓に仰せである。
「弟子と師匠が心を同じくしない祈りは、水の上で火を焚くようなものであり、叶うわけがない」(御書1151ページ、通解)
弟子が師匠に心を合わせてこそ、祈りは叶うのだ。
第2代会長になられた戸田先生は、生涯の願業として「75万世帯」の達成を掲げられた。
私は立ち上がり、蒲田支部、また文京支部の皆さんと共に、拡大の突破口を開いた。
勝てるはずがないと言われた「大阪の戦い」も、敬愛する関西の同志と私が、一致団結して勝ち取った栄光の歴史である。
この勝利の根本の力は何であったか。
それは「師弟不二の祈り」であった。
師弟の心が一致した祈りには、限りなく大きな「力」がある。そこに、汲めども尽きぬ勇気と慈愛が湧くのである。
「弟子を救え!」
一、昭和32年(1957年)7月、私は、大阪の地で無実の罪で牢獄につながれた。
検事による取り調べの最中に、手錠をかけられたまま、屋外を見せしめのように歩かされたことがあった。
権力とは、そこまで卑劣なのか。関西の同志は、怒りに震えた。
さらに、この話が戸田先生のもとに報告されると、先生は、激怒して言われた。
「俺の一番大事な弟子だ」「すぐに大作を釈放させろ」
そして幹部や弁護士と断固たる対応を協議された。わが分身の弟子のために、わが身を犠牲にすることも覚悟しておられた。これが師弟の真実の歴史である。
一、戸田先生との思い出は、本当に尽きることがない。
先生が最後に駿河台の日大病院に入院された際も、私が一切の手配をし、お供をさせていただいた。
最後の最後まで先生とご一緒に戦わせていただいた。先生と同じ時間を過ごすことができた。弟子として最高の誉れである。
対談集に反響
一、このほど、文化人類学の世界的な学者であるヌール・ヤーマン博士(ハーバード大学教授)と、私の対談集『今日の世界 明日の文明──新たな平和のシルクロード』(河出書房新社)の英語版が、英国の名高い出版社I・B・トーリス社から発刊された。
ヤーマン博士はトルコの出身であられる。
本年10月、ドイツで毎年恒例の世界最大の書籍見本市「フランクフルト・ブックフェア」が行われた。
今回のゲスト国はトルコであり、同国のアブドゥッラー・ギュル大統領や、対談でも話題となったノーベル文学賞作家のオルハン・パムク氏らも出席された。
そうした中、ヤーマン博士と私の対談集は、大きな反響を広げたとうかがった。大変に光栄なことである。
英語版の発刊を、ヤーマン博士も大変に喜んでおられる。
ハーバード大学の関係者をはじめとする知性の方々とも、この本を教材として、新たな対話を広げていきたいと述べておられる。
〈ヤーマン博士は語っている。
「この対談は、池田SGI会長の質の高い質問によって、より洞察にあふれたものとなりました。池田会長は、トルコ、イスラム、そして文化人類学に対する詳細な知識を持っておられます。そして、それに対し、常に本質を突いた発言をされております。
また対談は、多くのテーマについて、会長が人間の視点に立ち、詩的な要素を含められることによって、実に魅力のあるものとなっております。特に、すべての生命を尊重する会長の思想は素晴らしいものです。それはまた、文化人類学の思想でもあります」
「池田会長が日常から決して離れることなく、仏教を実践されている姿に、深く注目しました。また、創価学会が宗門から離別したことに、私は大きな価値があると考えております。さらに、教条主義から離れ、人間主義を志向された会長の卓見にも、深い共感を覚えます」〉
第一級の識者との「対談」も戸田先生のご遺命であった。先生は私に言われた。
「これからは対話の時代になる。君もこれから、一流の人間とどんどん会っていくことだ。"人と語る"ということは、"人格をかけて戦う"ということであり、それがあってこそ、真の信頼を結び合えるんだよ」
欧州統合の父クーデンホーフ・カレルギー伯爵、そして20世紀を代表する歴史学者トインビー博士との「対談」を起点として、連載中、また準備中のものも含めると、世界を結ぶ対談集は約70点に及ぶ。すべて人類の未来に贈りゆく宝である。
通訳・翻訳に感謝
「言語の違いを超えた対話は、名通訳、名翻訳家の方々との交響曲である。
大翻訳家のリチャード・ゲージ先生には、トインビー博士との対談以来、本当にお世話になっている。
ゲージ先生をはじめ、ご尽力いただいている、すべての方々に、この席をお借りして、心から御礼申し上げたい(大拍手)。
ゲージ先生には常々、温かいご理解をいただき、感謝にたえない。
〈ゲージ氏は、次のように語っている。
「今まで池田会長の対談集の翻訳に30年以上、携わらせていただき、私自身、一西洋人として多くのことを学ばせていただきました。一番感動することは、池田会長が、教育、哲学、科学、文学、芸術、政治と、実に幅広く、さまざまな分野の学者、文化人、政治家の方々と対談されていることです。
これは、あらゆる人々を受け入れ、また、あらゆる人々に受け入れられる人格と、幅広い知識を備えた池田会長であるから、できることだと思います。
西洋では、プラトンの対話形式の著作がいくつかありますが、それらは同じ立場の人による対談であり、全く立場の異なる、異文化に属する人同士のものではありません。その意味では、会長の対談は、他に例を見ないユニークなものです。
会長は、東洋の普遍的な英知を、現代にいかに活用できるかを、さまざまな角度から展開されております。
ますます専門化の傾向が強くなり、全休観に立って物事を判断できる人が少なくなっている現代社会において、常に全体観に立った視点を与えてくれる池田会長の対談は、極めて重要であります。
読者は、そこから人類が直面する多くの難題に対する、解決のためのヒントを見いだしていけると思います」〉
中国の歴史学者
創価学会の皆様がいれば 未来はもっと明るい!
学会は人類の宝
一、この一年、月刊誌「第三文明」で連載を続けてきた、中国の歴史学者である章開?先生との対談「人間勝利の世紀をめざして」は、12月号をもって終了した。
「歴史」「文化」「教育」、そして中国と日本の新しい友好の道について、さまざまに有意義な語らいを重ねることができた。
とくに最終回では、これからの21世紀、さらに22世紀を見つめながら意見を交換した。
章先生は、この激動の時代においても、未来への希望を堅持しておられる。
その根拠は、いったい何か。その一つとして、章先生は語ってくださった。
「創価学会の皆様は、人類への広い慈悲の心をもって、平和と友好のために献身的な行動を貫いておられます。まさに創価学会は、人類と世界にとって、何ものにも代え難い無上の宝の存在です。
今後とも、創価学会は、ますます発展していかれることでありましょう。ゆえに私は、22世紀の世界は、きっと現在よりも素晴らしいものになると確信しています」
中国の史学大師と仰がれる碩学が、これほどまでに絶大なる期待を寄せてくださっている。私たちは誠実にお応えしてまいりたい。
一、御聖訓には仰せである。
「日蓮によ(依)りて日本国の有無はあるべし、譬へば宅に柱なければ・たもたず 人に魂なければ死人なり、日蓮は日本の人の魂なり」(御書914ページ)
戸田先生は、この御文を引かれて、こう師子吼された。
「妙法を流布している創価学会なくして、日本の真の繁栄はない。創価学会こそ日本の柱であり、魂である」
この誇りと責任と使命をもって、私たちは、地域のため、社会のため、世界のため、人類のため、平和と正義の対話を闊達に広げてまいりたい(大拍手)。
(中に続く)
11,18記念代表協議会での名誉会長のスピーチ 上〔完〕
ブログ はればれさんからのコピーです。