2008年1月13日付 聖教新聞  新時代第25回本部幹部会 下-1  広布第2幕第13回全国青年部幹部会 名誉会長のスピーチ

2008年1月13日付 聖教新聞
新時代第25回本部幹部会 下-1
広布第2幕第13回全国青年部幹部会 名誉会長のスピーチ

君よ未来の広宣流布を頼む

創価の春へ! 一日一日 勝利の山を登れ

宝の女子部よ輝け
 健康第一で!賢明に朗らかに

花の芸術部に喝采
平和と文化の「使命の舞」を

一、私は、今この時に集った、若き君たちに、一言、「未来の広宣流布を頼む」と申し上げたい。
 かつて私と対談集を発刊した、ローマクラブの創立者ペッチェイ博士。苦難を越えた博士もまた、若い人々に期待を寄せていた。
 「(大人よりも)若者のほうが、既存の価値観や行動様式のなかで、質的に変えなければならないものはなにかをよりよく察知しているし、変革を実現させる力をそなえている、と私は思う」(大来武郎監訳、読売新聞外報部訳『未来のための100ページ──口ーマ・クラブ会長の省察読売新聞社
 そして、若者には「再生への適応力」があり、「新しい考えを実行し、前進しながら自らを変革できる積極的な生き方をしている」というのである。
 新成人、頑張れ!〈会場から「ハイ!」と大きな返事が〉

 幹部は青年を徹して大事に
 一、未来は若い人に頼む以外にない。
 私は、戸田先生に19歳の時に見出していただいた。先生に尽くし抜いて、本年、81歳になった。青春の誓いのままに生きてきた。
 何より学会は、若い人を大事にすることだ。
 幹部に、若者を自分のために"使う"という心があっては、絶対にならない。広宣流布のために働いていただくのである。
 リーダーは、若者の舞台をつくるために、自分が犠牲になるつもりで戦うのだ。
 これが真の学会の幹部の姿であり、人生のあり方であると思う。
 戸田先生は私に、「お前は、よくやってくれた。本当にいい弟子をもった。満足だよ、おれの一生は」──こう言ってくださった。
 私は諸君にも、そうなっていただきたい。誉れの人生を歩んでほしい。
 たとえ、遠くにいたとしても、たとえ、会わなかったとしても、広布に戦う師と弟子の心は、常に一体だ。それが師弟不二だ。「心こそ大切」なのである。

立場や肩書きではなく心で決まる!行動で決まる!
最前線で戦う人が偉大
鉄鋼王カーネギー「何もせずに自分を飾るのは偽物」

 鍛え抜かれた叩き上げの人
 一、「鉄鋼王」と謳われる、アメリカの大実業家アンドリュー・カーネギー(1835~1919年)。
 彼は、貧しい中から身を起こして、働きながら学び、自らを鍛えていった、叩き上げの人間である。
 それだけに、何の努力もせずに得た地位や特権に、あぐらをかく人間には、我慢がならなからた。
 心中深く、軽蔑して見ていた。
 「この人物はなにも内容がない。なにもせず、ただ偶然の機会によって、借り物の羽根を頭に飾って、威張って闊歩しているにせ物なのだ」(坂西志保訳『カーネギー自伝』中公文庫)
 時の大統領が、カーネギーの製鋼所を訪れた。その時、カーネギーが大統領に紹介し、会わせたのは、ほかのどこにもいないような、腕のいい工員たちであった。
 カーネギーは、現場で働く人の要望を汲みながら、協調していけるよう、心を砕いた。
 長年、貢献してくれたある熟練工に、大統領と同じ給料で報いたという逸話もある。カーネギーは、こう語ったという。
 「大統領は政治家としてアメリカの最高の地位にある人だし、君は職工としてアメリカ最高の地位にある人だ。同一の待遇をうけるのに何の遠慮がいろう」(『下村湖人全集5』国土社)
 第一線で、実際に戦っている人こそが、偉大なのである。

 陰の功労者
 一、歴史の陰には、必ず功労の人物の存在があるものだ。戸田先生は、指導者たる者は、そうした陰の功労者にこそ光を当てなくてはいけないと語っておられた。
 学会における「陰の功労者」とは、健気な同志の一人一人にほかならない。
 先生は、「仏子である学会員の労をねぎらい、疲れをいやしてあげたい」「指導者は、一日も早く会員一同が、幸福であらんことを願うべきである」とも述べておられた。
 また、「日夜、歓喜に燃えて折伏を行ずる学会員は、日蓮大聖人のお使いである」「折伏をする人を最も尊べ! 仏意のままに戦う人だからだ。尊貴な人なのだ」と、何度も教えてくださった。
 私は、戸田先生の広宣流布の「心」を受け継ぎ、同志と「心」を合わせて戦い続けてきた。この「心」を軽んじ、私欲に溺れる幹部は、すべてインチキである。
 もしも将来、人々を救う慈愛も、祈りも、力もない幹部が、偉ぶったり、幅を利かせるようなことがあれば、そのような学会は、真の学会ではない。
 昭和54年(1979年)、私は第3代会長を辞任せざるをえなくなった。戸田先生と私が築いてきた「師弟の道」を、壊そうとする人間が出たのである。
 私は、たった一人で苦闘した。当時の本当の苦労を知り、私を守り続けたのは、妻であった。
 信心を失い、嫉妬にかられ、虚栄に目がくらんだ「師子身中」の反逆者が、師弟を分断する。増上慢が仏法を破壊する。
 この重大な戒めを、永遠に忘れてはならない。

 皆に尽くすのが真のリーダー
 一、今年は、アメリカの第16代リンカーン大統領の生誕200周年である。〈リンカーンが生まれたのは1809年2月12日〉
 この奴隷解放の大指導者が、人々を感動させた振る舞いの一つは、何であったか。
 それは、威張らないということであった。
 カーネギーは、リンカーンの振る舞いについて、「自分をあらゆる人たちと同じ立場において親しみの情を表わす」人間らしいものだったと記している(前掲『カーネギー自伝』)。
 また、カーネギーはこうも綴っている。
 「彼の他人に対する態度には差別がなかった。誰にでもみんな同じで、シーワード長官に話すと同じ口調で給仕に話しかけた。彼の魅力はどこにももったいぶったところがなかったところから来るといったらよいであろう」
 「彼は最も完全な民主主義者で、ことばに、行為に人間は平等であるということを表わしているのであった」(同)
 「自分は偉い」などと威張らない。皆の声に、謙虚に耳を傾ける。どこまでも、皆のために尽くしていく。これが民主主義における真のリーダーである。

新時代第25回本部幹部会 下-2に続く

ブログ はればれさんからのコピーです。