2009年2月21日付 聖教新聞  婦人部・女子部最高協議会での名誉会長のスピーチ 上-1

2009年2月21日付 聖教新聞
婦人部・女子部最高協議会での名誉会長のスピーチ 上-1

母は勝利の太陽!
第一線で活躍する女性を尊敬
フランスの歴史家「女性は巨大な不敗の力だ」

いまこそ広布の地盤を広げよ

一、お忙しいなか、また寒いなか、ご苦労さま!
 きょうは、全国の婦人部のリーダー、東京、埼玉、千葉、神奈川、そして関東、東海道の婦人部の代表が集っておられる。
 皆様方をはじめ、わが使命の天地を駆けめぐる、尊き同志のご活躍の様子は、すべてうかがっている。いつも、本当にありがとう!(大拍手)
 さらに、女子部、女子学生部の代表も参加されている。
 今、全国各地で「青年・勝利座談会」が活発に行われている。青年が原動力となり、全員が「青年の心」で進みゆく創価家族の姿こそ、わが地域の希望の光だ。
 烈風が吹き荒れるような社会の状況である。しかし、大変な時の戦いだからこそ、大きく成長できる。広宣流布の地盤は、さらに強固になり、信頼が広がる──そう深く決意して、前進していただきたい。
 全国、そして全世界の婦人部・女子部の皆様方の尊きご健闘を心から讃えつつ、記念の句を贈りたい(大拍手)。

 春 近し
  寒風 涼しく
    梅 笑顔

 一、近代看護の母・ナイチンゲールは綴った。
 「正義は常に幸福であり、幸福に至る道なのです」(M・D・カラブリア他編者、小林章夫監訳、竹内喜・菱沼裕子・助川尚子訳『真理の探究』うぶすな書院)
 広宣流布という「正義の中の正義」の道を生きゆく皆様方の人生ほど、誇り高く、幸福なものはない。
 しかも、それは、今世のみの幸福ではない。妙法という宇宙の大法則とともに、どこまでも向上しゆく、永遠不滅の「常楽我浄」の道なのである。
 ナイチンゲールは、こうも記した。
 「世界は私たちが形づくるものであり、そこから逃避するものではないのです」  (同)
 苦悩渦巻く現実の社会から、逃げるのではない。嘆くのでもない。たゆまざる挑戦と行動によって、自らが、日々、新たな世界を築き上げていくのだ。
 御聖訓には「心の一法より国土世間も出来する事なり」(御書563ページ)と仰せである。
 大事なのは「心」である。戦う「魂」だ。そこから、すべての変革が始まる。
 今、この時を戦い、開いていく。使命あるわが人生を勝ち飾っていく。そのための信心なのである。
 私は、創価の太陽の母たち、広布の華の乙女たちの清らかな、そして強き祈りから、希望と勝利の大建設は始まると申し上げたい(大拍手)。

松下幸之助氏と語り合った学会発展の要因
 1 仏法を社会へ正しく展開
 2 庶民の大地に根を張る
 3 他者へ生き生きと語る
 4 「師弟の道」を貫き通す
 5 偉大な女性の連帯がある。

 深き包容力を

 一、いよいよ、これからが広宣流布の総仕上げの時である。
 本部第二別館やSGI(創価学会インタナショナル)世界文化センターなど、学会本部周辺の建物の建設も、順調に進んでいる。
 全同志のため、そして未来のために、盤石な土台をつくりあげておきたい。私は、その決意で真剣に指揮を執っている。
 学会の発展のため、友のために、これまでどれほど心を砕いてきたか。
 陰で学会を支えてくださっている方々が少しでも元気になり、喜び勇んで戦えるよう、激励を贈ってきた。
 こまかいことまで気を配り、「ここまで」と相手が驚くほど、手を尽くして、一人一人を励ましてきた。
 全世界に、ありとあらゆる手を打ってきた。まさに生命を削っての一日一日の闘争だった。
 友のために「頭」を使い、「心」を使う。それが真実の指導者である。無慈悲であってはいけない。リーダーは、深き包容力を持たねばならない。
 これは師匠・戸田先生の指導である。私は、その通りに実践している。
 一、私は、師匠に徹してお仕えした。
 戸田先生がおられるからこそ、広宣流布は実現できる。全同志が、幸福の道を歩むことができる。
 師匠を護ることが学会を護ることであり、広宣流布を進めることである。私は、そう深く確信していた。
 戸田先生の教えに背き、反逆していった人間は、この一点がわからなかった。
 要するに「自分が偉い」と慢心を起こし、師匠から離れていってしまったのである。
 私は今、未来を見据えて、万年の発展への道を築いている。永遠に学会が伸びていけるように、人知れず手を打っている。
 どうかリーダーの皆様は、広宣流布へ向かって、心を一つにして進んでいただきたい。師弟の道を、まっすぐに歩み抜いていただきたい。

 「行動」で決まる

 一、大事なのは「行動」である。
 私は、戸田先生のために命をかけて戦い抜いた。先生を護り抜いた。師匠に仇をなす人間とは、言論で徹底的に戦った。
 自分が偉くなろうとか、幸せになろうとか、そんなことは、まったく考えなかった。
 仏法の根幹は「報恩」である。先生のために戦いきって死んでいこう。師匠の大恩に報いるのだ。その思いで戦った。
 そして現実の上で、私は広宣流布を進めた。学会を発展させた。明確な「実証」を示した。
 「大作、お前がいてくれて私はうれしい」「本物の弟子をもって、私は幸せだった」──亡くなる前に、先生は、こう語ってくださった。私の永遠の誇りである。
 師匠が不当に罵られ、中傷されても、何の反論もできない。そんな情けない弟子であってはならない。
 私は、この決意で走り抜いてきた。
 仏法は厳しい。絶対の法則だ。
 本当に真剣に戦っている人には、無量無辺の功徳がある。
 御聖訓には「身はをちねども心をち」(同1181ページ)と仰せである。外見は立派に信心しているようであっても、心が堕落してしまえば敗北である。
 リーダーが率先して広布の最前線に飛び込み、同志と一緒に泥まみれになって戦っていく。これが学会精神である。

  『人生問答』で

 一、年頭から、私は小説『新・人間革命』の中で、松下電器産業(現・パナソニック)の創業者・松下幸之助氏との交流の思い出を綴らせていただいた。
 まことに懐かしい、そして忘れ得ぬ、人生の大先輩である。
 厳しい経済不況の今だからこそ、大実業家である松下氏の信念と哲学から学ぶべきことは多い。
 松下氏とともに発刊した往復書簡集『人生問答』は、中国語などにも翻訳され、各国の若き経営者からも、反響をいただいている。
 この『人生問答』の中で、松下氏から鋭く質問されたことがある。
 それは──
 創価学会の急速な拡大には、まことに目を見張るものがある。武力も権力も用いずして、これほどの偉大な発展を遂げた例は、過去の歴史において、いかなる団体にも見なかった。学会の発展の要因は、一体、どこにあるのか、という問いかけであった。
 裸一真で自ら会社を興し、若き日より、苦労に苦労を重ね、世界に冠たる大企業を築き上げられた"経営の神様"からの質問である。
 私は、大きく四つの観点から率直に語らせていただいた。
 第1は、「日蓮仏法を、正しく現代に生きた実践哲理として展開してきた」ことである。
 いかに優れた哲理、宗教であっても、時代性、社会性を無視して、教条的、独善的に用いたならば、大きな潮流を起こすことはできない。
 大切なのは、仏法を「生きた哲学」として現代社会に展開していくことである。
 第2に、「学会は庶民に根差し、庶民から出発した団体である」ことである。
 庶民の一人一人が、正しき信仰によって目覚め、人間革命、生活革命、家庭革命を成し遂げ、見事な実証を示してきた。
 第3に、「学会員が自らの体験と実証をもとにして、他の人々に働きかけるという『自行化他』の実践をたゆみなく続けてきた」ことである。
 信仰によって確かな実証を得たならば、隣人にも、友人にも、教え伝えていくことこそが、人間として本然の振る舞いである。利他こそ、宗教の生命といってよい。
 民衆が自発的に布教に立ち上がり、歓喜に燃えて折伏を行ってきたことが、学会を興隆させてきたのである。
 第4に、「戸田先生という卓越した指導者を得た」ことである。
 戸田先生という師匠がいなれければ、学会の発展は、まったくあり得なかったといってよい。この稀有の師匠の指導通りに、師弟の道をまっすぐに歩み通してきたからこそ、学会は奇跡と言われる大前進を遂げたのである。
 こうした点については、松下氏も深く納得してくださった。
 これからも、この基本を大切にするならば、学会は勝ち進んでいくことができる。
 すなわち、要約すれば──
 1 「社会へ正しく展開する」
 2 「庶民の大地に根を張る」
 3 「他者へ生き生きと語る」
 4 「師弟の道を貫き通す」となる。
 一、忘れてならないのは、この4点のいずれも、最も真剣に実践し抜いてこられたのは、婦人部・女子部の皆様方だということである。
 ゆえに私は、この4点に加えて、「偉大なる女性のスクラムを大切にする」ことを改めて強調しておきたい(大拍手)。
 婦人部・女子部の活躍こそが、学会の大発展を成し遂げた。
 そして、これからも、大発展を成し遂げていく最重要の力である。

婦人部・女子部最高協議会での名誉会長のスピーチ 上-2に続く

ブログ はればれさんからのコピーです。