【第30回】 友情を結べ! 開かれた心で  (2014.8.17)

よき友情を広げゆくことは、人生の大きな喜びである。
 広布に生きる皆さんこそ、人間共和の太陽であり、友好の全権大使である。仏法の真髄は、人の振る舞いにあるからだ。
 近隣の友と出会う。「いつもお世話になります」 「お元気ですか」「お体を大切に」──何か一言、添えるだけでも、心が通う。久しぶりに会う古い友にも、初めての新しい友にも、励ましの声、温かな声を分け隔てなく掛けていくことである。
 悩める友に、大誠実を尽くす。皆が喜ぶように力を注ぐ。慈悲があれば、智慧は、いくらでも出てくる。「あなたのことは忘れない。どんなことも相談してほしい。私も相談したい」という心のゆとり、心の広さをもっていきたい。
 信じ合える心の絆は、人生の宝だ。善き友が多い人こそ、最も富める人であろう。
 日蓮大聖人は、「一切衆生のさまざまな苦悩は、ことごとく日蓮一人の苦である」(御書758㌻、通解)と述べられ、平和と幸福の大法を残された。
 世界にも、国家にも、個人にも、「悲惨」という文字が使われない時代を──これが恩師・戸田先生の願いであった。
 全同志に功徳を受けきった生活をさせたい。全世界に向かって「創価の友の勝利の姿を見よ」と誇り高く訴えたい──これが恩師にとって総仕上げの戦いであった。
 師は叫ばれた。
 「一人として功徳を受けない者はない、みな功徳を受けているという実証輝く、信心の闘争をしようではないか」
 私も、ただ祈るのは、友の幸福であり、世界の平和である。
 道は遠いようでも、一人また一人と、開かれた心で語り、共に希望に生きる。その友情の広がりに永遠平和の直道がある。