女性の心が世界を変える  2018年4月1日


誰もが皆、「母」をもち、「家族」をもち、「幸福」を求める同じ人間である。
遠く離れた他国にあっても、身近にあっても、同じ人間である。
他者の苦しみに胸を痛める、同苦の心。
他者の幸福を願う、やむにやまれぬ祈りの心。
この女性の心が、世界に友情を広げる「心の国際化の時代」の扉を開く。
  
「女性の世紀」は、「人権の世紀」である。
では、地球全体に通ずる普遍的な人権とは、どこから始まるか?
それは、家の周りの小さな場所から始まる。
世界地図には載っていない、一番身近な「ご近所」から、人間の「尊厳」と「幸福」と「平和」は広がる。
  
人の心を温かく包みこむ微笑みは、決してつくられるものではない。
自分を支えてくれる人々や自然に対して「ありがとう」と感謝する心、相手を尊敬する心、そして、生命それ自体に対する敬虔な心が微笑みを生む
のだと私は思う。
その意味において、微笑みは、幸福の結果というよりも、むしろ幸福を生む原因ともいえる。
  
女性たちの勇敢で誠実な努力こそが、社会を変え、歴史を変え、世界を変える。 
民衆の中に分け入って、人間と人間を結び合いつつ、自分の周囲に生きる希望の花園を薫らせゆく。
ここに、人生の究極の哲学がある。
 
 
春の訪れを喜び合うかのように、色鮮やかな花々が咲き薫る。
2009年(平成21年)4月、池田大作先生が牧口記念庭園(東京・八王子市)で撮影した。
生き生きと咲く花は美しい。自らの理想と信念に生きゆく女性の姿もまた、同じであろう。
来る4月10日は厚生労働省が定めた「女性の日」。
同16日までの1週間は「女性週間」として、女性の地位向上のための啓発活動が行われる。
スウェーデンの女性思想家エレン・ケイはつづった。
「女性の参加なしで、真の意味の精神的社会革新が達成されたことは一度もなかった」(小野寺信・小野寺百合子訳『恋愛と結婚』新評論
女性が、はつらつと輝く社会を築く。これが、平和への確かな道である。