小説「新・人間革命」 誓願 百二十三 2018年8月21日
キューバは、この一九九六年(平成八年)ごろ、経済的にも、政治的にも、厳しい試練の渦中にあった。
"だからこそ、世界の平和を願う一人として、キューバへ行かねばならない。
そこに、人間がいるのだから……。この国とも、教育、文化の次元で、交流の道を開こう!"
「一時の風評や利害ではなく、未来のための断固とした信念と先見で行動し、二十一世紀に平和の橋を架設すべきであるというのが私の信条です」
二人は、率直に話し合った。
伸一は、キューバへ向かうために、ニューヨークからマイアミへ移動し、フロリダ自然文化センターを初訪問。世界五十二カ国・地域の代表が集っての第二十一回SGI総会に出席した。
バハマは、伸一にとって、海外訪問五十二カ国・地域目となった。
この国でも、男女二人のメンバーが彼を待っていた。
四時間余りの滞在であったが、この二人を全力で励まし、記念に一文を認め、贈った。
「ここにも SGI ありにけり