秋季通信員大会へのメッセージ 2018年12月5日

仏の声は不滅の文字となって人々を導く
 
「人間革命」の民衆叙事詩を共に 伝統の「秋季通信員大会」が、9月から12月にかけて各地で開催された。
ここでは、池田先生が大会に寄せたメッセージを紹介する。
 
一、晴れやかな秋季通信員大会の開催、誠におめでとうございます。
私も、この通信員大会を心待ちにしておりました。
というのは、小説『新・人間革命』が完結を迎えた今、一緒に聖教新聞を創り上げてきてくれた共戦の通信員の皆さん方にこそ、真っ先に心よりの感謝を伝えたいからです。
そして、『新・人間革命』に込めてきた心を、そのまま不二の皆さんに託したいと願っているからです。
すなわち広宣流布の最前線で戦う偉大な創価の宝友に、いやまして光を当て、その人間革命の勝利劇を宣揚してくれるのは、誉れの通信員の皆さん方にほかなりません。
 
一、今年、私が何にもましてうれしく拝見したのは、「輝くペンの勇者」として5回にわたり紙面を飾られた通信員の皆さんの元気な写真であります。
私は、一人一人のはじける笑顔を、そして、誇り高く記された名前を拝見しつつ、健康と無事故、勇気凜々たる大活躍を祈り、妻と真剣に題目を送らせていただきました。
皆さん方の手作りの「郷土アイ」のページからも、ふるさとを見つめる温かい眼差しと、地域広布への燃え上がる誓願が伝わってきます。
御本仏・日蓮大聖人は、「滅せる梵音声かへって形をあらはして文字と成って衆生を利益するなり」(御書469ページ)と仰せであります。
まさしく、梵音声という仏の声は、不滅の命をもって「真実を伝える文字」となり、「仏性を呼び覚ます文字」となって、人々を幸福へ、向上へ連帯へと導いていくのであります。
現代にあっては、日々、我らがつづりゆく広布の機関紙・聖教新聞の一文字一文字こそが、「太陽の仏法」の智慧の光を放ち、人類の平和の未来を照らし晴らしていく「希望と正義の金文字」なりと、胸を張って自負していこうではありませんか!
 
一、近代日本を代表する信念の人権の闘士・田中正造翁は、地方紙の編集長を担った言論の闘士でもありました。
田中翁は、民衆のために奔走する中で、「聞くと聞かせるとの一つを発明したのみ」(小松裕著『真の文明は人を殺さず』所収、小学館)との言葉を残しております。
民衆に話を「聞かせる」、つまり高みから「教え」を与えるのではない。
民衆から話を「聞く」ことこそが、根本中の根本だというのです。
わが聖教の精神と共鳴する、鋭き視点であります。
人知れぬ同志の奮闘を、言うに言われぬ苦労を、そして汗と涙で勝ち開いた実証を、誰よりも誠実に聞いて聞いて聞きまくり、文字や映像に残して、正確に丁寧に発信してくれる皆さんこそ、“聖教の心臓”であり、“新聞の生命線”であります。
どうか、これからも、法華経に説かれる“清らかにして賢く鋭い耳”の力を思う存分に発揮し、真実と虚偽、正義と邪悪を厳正に聞き分け、「世界のセイキョウ」の良心として、紙面の一段の充実へ生き生きと創意工夫をお願いいたします。
 
一、私は、『新・人間革命』の「師子吼」の章に、45年前の1973年(昭和48年)5月3日に行われた「全国通信員大会」の模様を書き留めました。
あの日あの時、私は「聖教新聞社の精神」とは、「広宣流布遂行への大情熱であり、一言すれば『強盛にして正しき信心』」であると強調しました。
そして「精神は清らかに、志は遠大に、行動は緻密かつ着実に、心情は春のごとく温かくあってください」と申し上げました。
この信頼は、今もいささかも変わっておりません。
明年の11月18日には、待望の「世界聖教会館」が完成します。
世界を結ぶ人間主義の言論の宝城の誕生は、目前であります。
この「英知の城」から、我らは、創価の師弟の「師子吼」を、地球社会の未来へいよいよ限りなく轟かせていきたい。
そう決意し合い、誓い合いたいと思いますが、どうでしょうか。
 
一、聖教新聞の生みの親である恩師・戸田城聖先生は、「新聞で戦おう!」と叫ばれました。
広布の大闘争は、聖教の言論戦があればこそ、勝ち進むことができます。 
さあ、「平和の戦友」よ、共々に新たな大前進を朗らかに始めよう!
いざ、「広布の戦友」よ、共々に新たな「人間革命」の民衆叙事詩を、断固と勝ちつづろうではないか!
愛する通信員の皆さんとご一家に、健康あれ! 幸福あれ! 栄光あれ! と強く深く祈りつつ。合掌。