​​大白蓮華 巻頭言 2018年 12月号

2018年(平成30年)12月号(No.830)

         「皆仏になれ」と功徳満開に
                                 池田大作

 仏道修行は、峻厳(しゅんげん)なる「冥(みょう)の照覧(しょうらん)」に包まれている。
 ゆえに信心の世界の苦労だけは、一切合切(いっさいがっさい)、無駄(むだ)がない。
 御聖訓には、「雨ふり・かぜふき・人のせいするにこそ心ざしはあらわれ候へ」(1548ページ)と示されている。
 自然災害が打ち続いた今年も、わが同志は、まさに雨にも風にも負けぬ「心ざし」で広布に走り抜いてくれた。
 御本仏・日蓮大聖人の御賞讚(ごしょうさん)はいかばかりであろうか。

「極楽(ごくらく)百年の修行は穢土(えど)の一日の功徳に及ばず」(329 ページ)との一節に照らし、我らは一年一年、極楽の百千万年分もの功徳を積みゆく大闘争の年輪(ねんりん)を刻(きざ)んでいるのだ。 
 一人一人の奮闘と陰の労苦を労い、新年へ出発しょう!
「ほむれば弥(いよいよ)功徳まさる」(1242ページ)と仰せの通り、 称(たた)え合う真心に、自他共(じたとも)の喜びと力が漲(みなぎ)っていくからだ。

 今や、この希望のネットワークは全地球に広がった。 先駆の夫妻を激励された御書には「国中の諸人(しょにん)・一人・二人・乃至(ないし)千万億の人・題目を唱うるならば存外(ぞんがい)に功徳身にあつまらせ給うべし」(1241ページ)とお約束である。
 座談会での体験談が集った友に波動(はどう)を起こすように、 世界広布が進めば進むほど、その大功徳は、大海の如く、 須弥山(しゅむせん)の如く、創価家族の皆の生命に集まり具(そな)わるのだ。
 だからこそ戸田先生は、「学会と共に生き抜いてごらん。 今の悩みは、必ず全部、功徳に変わる。その人間革命の歓喜で人類の幸福と平和に尽くすんだよ」と励まされた。
  なかなか結果が出なくとも、また、高齢や病気などで 動けなくとも、妙法で結ばれた異体同心の連帯と一緒であれば、永遠に「常楽我浄(じょうらくがじょう)」の軌道(きどう)を上昇(じょうしょう)できるのだ。​

 大聖人は若き南条時光(なんじょうときみつ)に「一切衆生の恩(おん)」を明かされ、 「生生世世(しょうじょうせぜ)に皆恩(みなおん)ある衆生なれば皆仏になれと思ふべきおしなり」(1527ページ)と教えられた。
 新しい一年も、我らは「皆仏になれ」と祈りを込めて、 広宣流布、立正安国の対話に勇(いさ)んで挑(いど)みゆこう!
 楽しく朗(ほが)らかに仏縁(ぶつえん)を結びながら、「悪を減(めっ)し、善(ぜん)を生ずる」功徳の花を満開(まんかい)に咲(さ)き薫ら(かお)せようではないか!


 風雪に
  宝樹と伸びゆく 
    君なれば 
   功徳と勝利の
     年輪  刻めや