大白蓮華 巻頭言 2019(令和元年)年 6月号
母の祈りを栄光凱歌の翼に!
「勇気」即「慈悲」のたゆまぬ奮闘(ふんとう)にほかならない。
御本仏・日蓮大聖人は、経典を引かれ、仰せである。
「一切衆生は、無明(むみょう)の卵の中にいて智慧(ちえ)の嘴(くちばし)はない。仏母の鳥は、娑婆(しゃば)世界の古巣(ふるす)に舞い戻り、無明の殻(から)を叩(たた)き破(やぶ)って一切衆生の鳥を巣立ちさせ、法性真如(ほっしょうしんにょ)という成仏の大空へ飛び立たせるのである」(1443ページ、趣意)
母鳥は命懸(いのちが)けで卵を温め孵化(ふか)して、雛鳥(ひなどり)たちを飛翔(ひしょう)さる。
仏の大慈大悲(だいじだいひ)は、その本然(ほんねん)の母性(ぼせい)に譬(たと)えられる。
まさに、この”仏母”(ぶつも)の振る舞いを体現し、地涌の人材群を育(はぐく)んできたのが、わが学会婦人部ではないか!
自らも現実の試練(しれん)に挑(いど)み、あえて苦しみ渦巻(うずま)く地域に社会に分(わ)け入(い)る。
歴史を振り返れば、世の賢人(けんじん)たちは人間の不幸の根源的な打開を希求(ききゅう)してきた。
創価の母たち女性たちの確信と慈愛の声には、その元凶(げんきょう)たる分厚(ぶあつ)い「無明」の殻(から)さえ悠然(ゆうぜん)と打ち破る無量の福智(ふくち)があるのだ。
なかんずく、この娑婆世界を変革しゆく「立正安国」の対話は、一人一人の胸奥(きょうおう)の仏性(ぶっしょう)を呼び覚(さ)まし、平和な国土へ、人類の境涯(きょうがい)までも高めゆく挑戦といってよい。
大関西の錦州城(きんしじょう)を一緒に築いてきた兵庫広布の母たちと、私が語り合った「幸福常勝の哲学」がある。
第一に、徹して一人の友の幸せを願い、大切にする心。
第二に、目標を最後まで、喜び勇んで、やり通す執念。
第三に、「負けたらあかん」の異体同心の団結である。
気高(けだか)くも
母の舞あり
創価城
勝ちて捧(ささ)げむ
幸(さち)の白ゆり