名字の言 2006・6・29

▼ 福島研修道場を山懐に抱く磐梯山が、緑に包まれる季節を迎えた。とくに、五彩の沼と呼ばれる通  り、さまざまな色合いで水面を彩る五色沼が美しい裏磐梯は、見る人を絶句させるほどの美景である
▼しかし、この景観は自然が作ったものではない。1888年の大噴火で、一帯は“灰の大地”に。その 不毛の地を蘇らせた男がいた。「磐梯山緑化の父」と敬愛される遠藤現夢である
会津の商家に生まれた彼は、自身も事業を起こし、水力発電の開発を計画していた。しかし、調査で訪 れた裏磐梯の荒れ果てた姿を見て、植林を決意。作業員とともに10年で十数万本を植樹した
磐梯山では今、先人の意志を継ぐ多くのボランティアが、自然保護の活動を続け、景観を守り育ててい る。緑を見て、木を植えた人のことを思うーここに人間性の発露がある。過去に思いをやれる人は、未 来のために汗を流すことができる
▼人もまた、今の自分があるのは、だれのおかげかーこの感謝の気持ちを忘れない人は強い。苦難にあっても、くじけない。未来に向かって、自分をはぐくみ、人を育てることができる。この季節、ますます美しくなる緑を見て、自分自身を振り返り、「報恩感謝」を誓う契機としたい。 ( 城 )

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