2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」  3月12日 学光38

一九七八年(昭和五十三年)の夏期スクーリングでは、国家試験の説明会が行われた。 司法試験や、公認会計士、税理士、社会保険労務士などの試験への、通教生の関心は高く、説明会の開催を要望する声が寄せられていたのである。 会場の教室には、三百人近く…

小説「新・人間革命」  3月11日 学光37

山本伸一は、“どうすれば通教生が勉学を成就し、卒業を勝ち取ることができるのか”に、常に心を砕いていた。そして、学長をはじめ、教職員と会うたびに、そのための、さまざまなアドバイスを重ねた。 ある時、創価大学でのスクーリングに参加できない学生数を…

小説「新・人間革命」  3月10日 学光36

第三回となる一九七八年(昭和五十三年)の夏期スクーリングには、古藤節美は二人の子どもを夫に預けて参加した。彼女は、三人目の子どもを宿していた。 その翌年の夏には、三人の子どもを夫に頼んで、スクーリングに参加した。 そして、“毎年、必ず行きます…

小説「新・人間革命」  3月9日 学光35

古藤節美は、一年前の、最初の夏期スクーリングにも参加していた。その時は、出発直前に一歳八カ月の長男が、麻疹にかかり、高熱を出した。 彼女は、子どもを夫に託し、後ろ髪を引かれる思いで、夜行列車に飛び乗った。この時、次男を身ごもっていた。 スク…

小説「新・人間革命」  3月8日 学光34

平山成勝は、夏期スクーリングから帰ると、創価大学の通教生として恥じないよう、職場の第一人者をめざして働きに働いた。 また、仕事が多忙なことから、進んでいなかったリポートの遅れを取り戻そうと、必死に挑戦した。職場の昼休みにも教科書を開き、仕事…

きょうの聖教新聞  2010・3・21

★名字の言 ▼プロ野球がパ・リーグから開幕した。ペナントレースを制するチームは、どこか。パでは3チームが新監督になり、その作戦、采配も楽しみだ ▼古来、中国では、軍師が兵法を駆使して戦いを繰り広げた。戦術の優劣で勝負が決まる。「武経七書」は、…

きょうの聖教新聞  2010・3・20

★名字の言 ▼今月8日、60カ国・地域のリーダーが集ったSGIの代表研修会。池田SGI会長はスピーチの後、出席者の輪の中へ。一人一人と握手を交わし、声をかけて激励を重ねた ▼参加者は「アルゼンチンの青年部は大勝利します」「ポーランドの女性は負…

きょうの聖教新聞  2010・3・19

★名字の言 ▼池田名誉会長による本紙の新連載「御書と青年」が反響を広げている。真剣に学び、教学で立ち上がる青年の姿が、各地で光っている ▼岐阜県の青年が、友人の学会員から創価学会の話を聞いたのは3年前。仏法哲学の深さに驚き、昨年秋から教学を本…

きょうの聖教新聞  2010・3・18

★名字の言 ▼まさに、いぶし銀の体験発表であった。先日、東京・渋茶区内で開かれた「教育名誉会大会」。教育名誉会とは、長年の教職経験を生かし、退職後も、様々な立場で地域の教育に貢献する方々の集いである ▼保育園長、市の園長会長を務めた千葉県の婦…

きょうの聖教新聞  2010・3・17

★名字の言 ▼「疾風に勁草を知り、艱難をわかちあう真情は、身に染みるものです」。今月13日、創価大学を訪問した中日友好協会名誉顧問の唐家璇氏が、池田名誉会長の「中日友好の実践者」としての貢献を讃えた言葉である ▼日中関係が悪化していた数年前ー…

きょうの聖教新聞  2010・3・16

★名字の言 ▼卒業シーズン真っ盛り。高校や大学を卒業した人が、新たに船出する季節を迎える ▼1980年、日本語学者の大野晋氏は、新しい研究のため、南インドに降り立った。還暦の翌年だった。81年に『日本語とタミル語』を発表。両者の関連性を指摘し…

きょうの聖教新聞  2010・3・15

★名字の言 ▼昭和31年の「大阪の戦い」は、徹底的な個人指導から始まった。この信心を貫けば、どんな苦難も必ず打開できるとの確信をつかんだ友は、勇んで座談会に集い、弘教へ走った。実践は歓喜を生んだ ▼戦いの指揮を執った若き池田名誉会長は、早朝講…

きょうの聖教新聞  2010・3・14

★名字の言 ▼「読むこと、学ぶことは楽しいね」「皆で感想を語り合うと、新しい発見も」-毎月、読書会を続けるメンバーの声である。地域の友人を交えて、十数人が集うという ▼取り上げるのは歴史、時代小説。井上靖『敦煌』、有吉佐和子『花岡青洲の妻』、…

きょうの聖教新聞  2010・3・13

★名字の言 ▼地元の同志との対話。よく知っているつもりでいても、じっくり語り合うと、今まで知らなかった面を発見することが多い ▼いつも座談会で丁寧な御書講義をされ、皆から信頼厚いブロック長が、ぽつりと少年時代を語られた。長崎での被爆体験だった…

きょうの聖教新聞  2010・3・12

★名字の言 ▼女子レスリングで、五輪のメダリストを何人も育てた栄和人氏(日本レスリング協会女子強化委員長)。彼が選手に語っていることがある ▼「メダルを四等分しろ」。メダルが取れたのは、まず両親がいたからであり、次に選手自身の努力の賜物。また…

きょうの聖教新聞 2010・3・11

★名字の言 ▼沖縄に語り継がれる伝説を中高生が役者になって演じる現代版組踊「肝高の阿麻和利」。これまで10万以上を夢中にさせた「奇跡の舞台」と評される ▼この沖縄版ミュージカルを演出するのが文芸部員だ。「地域の繁栄をは、目の前の子どもたちを元…

きょうの聖教新聞  2010・3・10

★名字の言 ▼歯科医の間で評判の歯科技工士がいた。歯科技工士は、歯科医が患者からとった歯型をもとに義歯を作る職人。昼間は営業に回り、取れた仕事を夜にする。一つ一つがオーダーメードで、納期は至上命令。それが明日ということも。厳しい仕事だったが…

きょうの聖教新聞 2010・3・8

<font size=3>★名字の言 ▼「こう苦しいほどなら、世の中も、いっそ大きく変わってしまえ。今のかたちでなく変わるなら、どう変わろうと、換わった方がいい」 ▼『新・平家物語』(吉川栄治著、講談社)の一節である。おごれる平家に不満を募らせた大衆は、贋銭の流通や天</font>…

きょうの聖教新聞  2010・3・8

<font size=3>★名字の言 ▼長崎で開かれた「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展が、2万人の来場者を集め、閉幕した ▼長崎は広島に次ぐ被爆地。だから、長崎の重要度も2番目と思うなら、それは誤りだ。池田名誉会長は2月24日付の長崎新聞で「長崎の使命」を、こ</font>…

小説「新・人間革命」  3月6日 学光33

一九七七年(昭和五十二年)八月には、約千人の通教生が参加し、二度目の夏期スクーリングが行われた。 多くの通教生を悩ませたのは、スクーリングの時間を、いかに確保するかであった。全期間の参加となれば、二週間余の休暇が必要となる。それを、四年間は…

小説「新・人間革命」  3月5日 学光32

通信教育部は、開設から二年目の一九七七年(昭和五十二年)には、教職課程が設けられた。 規定の科目を履修すると、中学校教諭一級、高等学校教諭二級の社会科の教員免許状を取得できるようになったのである。 創価大学の通教からも、教育界に雄飛できる道…

小説「新・人間革命」  3月4日 学光31

正科生の資格認定試験に挑戦した受験者のなかに、熊本の洗足信子という婦人がいた。 洗足は、この試験で、社会と国語は合格したが、英語は不合格となってしまった。 彼女は長崎の佐世保に生まれ、海軍の主計であった父の赴任先である朝鮮(当時)の鎮海で高…

小説「新・人間革命」  3月3日 学光30

冬期試験が行われた十二月十九日には、全国の会場で、第一回正科生資格認定試験も実施された。 これは、高校卒業などの資格はないが、通教で科目等を履修してきた特修生が、正科生となるための試験である。科目は、英語、国語、社会であった。 試験は、決し…

きょうの聖教新聞  2010・3・7

★名字の言 ▼定期健康診断を受けた。看護師さんが「少し、ちくっとしますよ」と注射する。終えると、「大丈夫ですか?」「ご気分はいかかげすか?」。こちらの立場に立った一言に、心が温かくなった ▼医療にとって、技術の進歩が大事なことは言うまでもない。…

きょうの聖教新聞  2010・3・4

★名字の言 ▼東北の桜の開花予想のニュースでにぎやかだ。桜ほど、皆に開花が待たれる花は、ほかにないだろう ▼厳冬に立つ桜も、いいものだ。「花の開かない春はない」と言わんばかりに、着実な成長が、かすかに膨らむつぼみを見て取れた。花の偉大さを実感し…

きょうの聖教新聞  2010・3・3

★名字の言 ▼東北大学大学院の仁平義明教授は、つらい環境で心が傷ついた、子どもたちの立ち直りに必要な存在を「良き助言者」と指摘する(「大白蓮華」2月号)。損得関係を超えて、悩める子どもの全存在を受け入れてくれる人だ ▼自分のことを気遣う人が、親…

きょうの聖教新聞  2010.3.2

★名字の言 ▼よく頑張ったね。本当にあちがとうーこう声をかけた時、北海道では「なんも、なんも」という言葉が返ってくる ▼この方言について「相手を気遣わせまいという優しさと共に、『なあに、これくらい』と自らを鼓舞する響きを持つ」と池田名誉会長は洞…

きょうの聖教新聞  2010・3・1

★名字の言 ▼3・5「壮年部結成記念日」へ、リーダーが先頭を切って戦う壮年部。その活躍が光る。昨年、始まった大座談会運動に焦点を合わせ、参加者増を目指し、こつこつと訪問激励に歩いている ▼ある地区部長は、昨年12月の座談会に一人の壮年が初めて参…

小説「新・人間革命」  3月2日 学光29

秋期スクーリングが終了したのは、師走が間近に迫った十一月二十八日であった。 秋期スクーリングを受講した学生たちから、大学への感謝の思いを込めて、図書館に百冊の本が寄贈された。 さらに、創立者の山本伸一に、スクーリング参加者の決意署名簿が届け…

小説「新・人間革命」  3月1日 学光28

必死の一念は、苦境の岩盤を打ち砕く。 佐江一志は、理容師という仕事柄、授業には十分に出られない分、友人からノートを借りるなどして、懸命に勉強し、中央大学(二部)を卒業。さらに、駒沢大学大学院の法学研究科に学んだ。 また、勉強の成果を試そうと…