六巻抄

第三の法門

日蓮大聖人の法門の御正意は、種脱相対の第三の法門にあると申し上げました。しかし、その御正意は世間では、いな当門流においてすら、なかなか理解されなかった。 『常忍抄(稟権抄)』に、「法華経と爾前と引き向えて勝劣・浅深を判ずるに当分・跨節の事に…

三重秘伝

『三重秘伝抄』 は、日寛上人が 「開目抄」 を講義なされたとき、“文底秘沈” の句に至って、其の義甚だ深く、其の意は難解であると観じられた。故に、此の文を三段に分け、その義を十種の法門に開いて講義なされ、後継の弟子に仏法の奥義を教えられたのであ…

日寛上人

「六巻抄」の著者である「日寛上人」について、もう少し述べてみたいと思います。それは何といっても、ご臨終のお姿の素晴らしさである。 日寛上人は、享保十一年(1726年)正月、江戸の常在寺で信徒の要望に応えて 「観心本尊抄」 を講義した。講義満了の日…

六巻抄

「六巻抄」 とは、大石寺第二十六世日寛上人が著されたもので、三重秘伝抄第一、文底秘沈抄第二,依義判文抄第三、末法相応抄第四、当流行事抄第五、当家三衣抄第六の六巻からなるので、六巻抄という。 日寛上人は、日蓮大聖人滅後約四百年間に発生した邪義…