2007年12月号 巻頭言

 創価の女性は元初の太陽なり
 創価学会名誉会長 池田 大作
 
  偉大なる
    地涌の女性の
        活躍に
      諸天は讃えむ
        諸仏は護りぬ

 「女性をほめたたえよう、『母』を、このなにものにもうち勝つ生命の涸れることなき泉を!」
名作『母』を残した、ロシアの文豪・ゴーリキーの叫びである。
 けなげな女性たちの努力に、なかんずく尊き母たちの真心に、最敬礼していく感謝の心を失わない限り、人は正しき人生の軌道を清々しく前進することができる。背信反逆の輩は、女性に対して、例外なく傲慢であり、不遜であり、横暴であった。
 広宣流布の大闘争にあっては、婦人部・女子部の皆さま方の真剣な祈りと行動こそが、涸れることなき勝利の源泉である。
 この一年も、創価の女性の崇高な御健闘に、私は妻とともに、心からの御礼を申し上げたい。

  生き生きと
     女性の世紀を
        飾らむや
      正義と幸福の
         宝冠抱きて

 人生は、幸福になるためにある。幸福になるためには、正義の戦いをしなくてはならない。その真髄の行動が、信心である。
 連祖大聖人は、日女御前への御返事に、こう仰せになられた。「此の御本尊全く余所に求る事なかれ・只我れ等衆生法華経を持ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中の肉団におはしますなり、是を九識心王真如の都とは申すなり」(1244ページ)
 創価の女性の胸中に、元初の生命の太陽は輝きわたる。わが師・戸田城聖先生は、宿命に泣く女性史の大転換を宣言された。
 「妙法受持の女性は、最も尊貴な女性である。妙法実践の証明が、未来にどう開花していくことか。最後には、必ず、それぞれにふさわしい幸福の花を咲かせることは、絶対に間違いない。それが、この御本尊を信奉するすごさである」

  絶望を
   軽く抱きしめ
       母讃歌

 「法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる、いまだ昔よりきかず・みず冬の秋とかへる事を、いまだきかず法華経を信ずる人の凡夫となる事を」(1253ページ)
 これは、夫に先立たれ、病の子を抱えながら、大難のなか、師弟の道を歩み通した妙一尼への御約束であられた。
 人生は、永遠に戦いである。偉大な使命に生きるほど、障魔は競い起こり、苦難も立ちはだかる。しかし、聡明な女性の励ましの声が響き、快活な母の笑顔が光るところ、感傷や悲観の闇はことごとく消え去る。必ず、勝利の春風が吹き薫るのだ。
 「虚栄はいつも見透かされる」しかも虚栄は誰にも好かれない」と喝破したのは、スイスの思想家・ヒルティであった。
 見栄を張ったり、背伸びをしたりする必要など、全くない。人間は人間以上には、偉くはなれないのだ。ありのままに自分らしく、人のため、法のため、行動する人生が最も美しい。
 アメリカの人権の闘志・キング博士の末娘であるバーニスさんは、正義の行動こそが父の後を継ぐ道であると決意されていた。
 「暗闇のあるところには、出かけて行って光を点しましょう」
 教学によって立つ創価後継の女子部の対話は、指標なき時代の闇を希望の旭日で照らしている。
 「百千万年くらき所にも燈を入れぬねばあかるくなる」(1403ページ)と女性への御聖訓に説かれる通りだ。
 「混迷する世界には、『創価の女性』の皆さま方の存在が必要なのです。SGIの連帯が世界中に拡大していかれることを祈ります」「仏法の平和の理念を広げる『創価の女性』が増えれば、世界は、よりよい場所になるでしょう」-フィリピンの名門キャピトル大学の創立者・ロサレス先生も、語ってくださっている。世界が見つめる創価の女性の太陽の大行進に、歓喜あれ!

  婦女一体
    遂に来たれり
       広宣の
      輝く幸福
        前進にぎやか