きょうの聖教新聞  2007・12・27

★名字の言

▼楚の覇王・項羽は追い詰められた。漢軍に完全に包囲された。そのとき、どこからともなく故郷の歌が聞こえてきた。漢軍に下った。楚の兵士の歌声だった

▼懐かしい歌を聞き、望郷の思いにかられた兵士たちは戦意を喪失し、項羽は「漢は、もう楚を取ったか」と絶望した。孤立無援を意味する「四面楚歌」の故事だが、中国の文豪・郭沫若氏は、「楚の覇王にいかに山を抜き世を蓋う力があっても、ついに歌声に敵し得なかった」と、歌の力を強調する

▼歌声が楚軍を打ち破ったのだ。郭氏は言う。歌には「味方の力を団結させる」力と「敵の士気をくじく」力がある、と(小野忍・丸山昇訳『郭沫若自伝6』東洋文庫)。先の故事は後者の例。前者の例は、「歌う革命」と呼ばれたバルト3国の独立運動はじめ、無数に挙げられよう。広布の大行進も、いつも学会歌とともにあった

▼今月の本部幹部会で、山本伸一作詞の歌をアグネス・チャンさんが熱唱した。感動のうちに参加者は心をひとつに。歌は心と心を結ぶ「翼」と、彼女は語る

▼「翼」は歌だけではない。対話もある。文章もある。だれもが自分らしい「翼」を持っている。それを大きく羽ばたかせたとき、信頼と友情のスクラムは幾重にも広がる。( 川 )


★英語版 「池田大作対談選集」全12巻
 第1回配本 トインビー対談とユイグ対談
 精神の師匠・池田氏による最高水準の「対話の結晶」

★わが友に贈る

 会うことが人間革命。
 語ることが広宣流布
 人のために尽くす
 知恵と勇気の行動だ!
 諸天は厳然と護る!