一番つらい時こそ『人間革命』のチャンス

人生は10代、20代だけではない。厳しい社会において、30代、40代、否、50代、60代、の人生が待っている。いくら、10代、20代が華やかであっても、40、50、60代になったときに、色があせ、朽ち果てていくような、わびしい人生であっては絶対にならない。

悔いなき青春時代を過ごし、20年先には、真実の幸福の花を咲かせ、いよいよ充実した人生であるという生き方をしなくてはなりません。

今、信心をしっかりやった人とやらない人では、20年先に天地雲泥の開きを示してしまうことは間違いない。その時に、自分自身の信心、体験の実証と、また、信心しない人、退転した人等の厳しい証拠を、皆さん方自身の鋭い科学的な目で比較検討し、その勝敗を見極めていただきたい。

ともあれ、人生は坂道にたとえられる。若い時に、一見華やかで楽しそうに見える人でも、下り坂であるかもしれない。またそういう場合が多い。それに対し、上り坂の人生は苦労が多いに決まっている。皆さん方は“自分の人生は、真実の幸福の頂上へと向かっている、上り坂の人生なり”と誇り高く生き抜いていってください。

人生というものは、むしろ、一番つらい時が人間革命できる時だといってよい。

その時こそ成長していける時でもあります。そのチャンスを決して失ってはならない。

したがって、多少の困難があっても、決して卑屈になったり弱気を起こしたりすることなく、希望に燃え、勇気をもって、私と共に明るく進んでいっていただきたいのであります。


【第17回女子部総会 1968-10-20 東京・日本武道館