2008年2月13日付 聖教新聞 新時代 第15回 本部幹部会での名誉会長のスピーチ-1

2008年2月13日付 聖教新聞
新時代 第15回 本部幹部会での名誉会長のスピーチ-1

世界一楽しく!慈愛と感動を!
青年を中心に座談会から前進

「3.16」50周年へ! 太陽に大仏法を世界へ
勇気が歴史をつくる
ケネディ「最も素晴らしい美徳は勇気」

一、寒いなか、大変にご苦労さまです。
 とくに海外の方は、風邪などひかないように気をつけていただきたい。
 初めに、アメリカ第35代大統領と言えば──。
 〈「ケネディです」と会場から答えが〉
 その通り、よく知ってるね。
 アメリカ第35代ケネディ大統領いわく。
 「人間のさまざまな美徳の中で最もすばらしいもの──勇気だ」(宮本喜一訳『勇気ある人々』英治出版)と。
 勇気──これこそ、ケネディ大統領が常に大事にしていたものである。
 そして大統領は、勇気を持っている人、勇気を大切にしている人、そうした人材を一生懸命に探した。
 勇気ある者に学び、勇気ある者を模範とせよ、それ以外は必要ないと。
 私も、勇者を求めたケネディ大統領の気持ちがよく分かる。
 勇気がある者には、信念がある。信念がある者は、信頼される。信頼される者には、大勢の友がついてくる。だから勝てるのである。
 勇気の人は、信念の人であり、勝利の人である。
 一、じつは私は、ケネディ大統領から会見の申し込みを受け、お会いする予定になっていた。
 しかし、日本で、ある横槍が入って会見が取り止めになった。
 そして、その年の秋、大統領は、遊説先のダラスで、凶弾に襲われ、亡くなられたのである。
 そうした経緯もあって、弟のエドワード・ケネディ上院議員(末弟)が、わざわざ、私のもとを訪ねてくださったことがあった。(1978年(昭和53年)1月12日) 会見した場所は、信濃町聖教新聞本社。
 背が高くて、お兄さんと同じように、さっそうとしておられた。
 「お兄さんに、よく似ていらっしゃいますね」と言うと、「兄弟ですから」と、さわやかにケネディ・スマイルで応えてくださった。
 高き理想を共有するケネディ兄弟に受け継がれた精神的遺産──それが「勇気」であった。

 勇気と慈悲は表裏一体
 一戸田先生も、「勇気」を叫ばれた。
 そして、仏法では慈悲を説くが、慈悲といっても、表は勇気である。勇気をもって、行動に移してこそ、本当の慈悲なのである。勇気と慈悲は表裏一体である──このように、厳しく、先生は言われていた。
 たとえば、重い荷物を持っている人に、「私が持ってあげましょう」と言うのは勇気が必要である。
 私も若いころ、蒲田駅で年配の女性が買い出しの大きな荷物をかかえているのを見て、「代わりに持ちましょうか」と言ったことがある。
 その人も喜んで、持ってあげたのはよかったが、その荷物の重いこと重いこと(笑い)。
 その人は、森ケ崎のわが家の近くに住んでいた。
 へとへとになって運んであげて、お礼は「ありがとう」の一言(爆笑)。
 こういうこともあるけれど、ともかく、勇気を出して行動してこそ、慈悲が形となって現れるのだ。
 勇気のない、実践のない慈悲は、本当の慈悲ではない。
 せっかく心の中で思っても、何もしない、何も言わないのでは、慈悲とは言えないのである。
 また、学会が嘘八百の悪口を言われれば、「それは間違っています」「訂正してください」と鋭く打ち返していく。それができるのが勇気である。
 大事な時に声を発しない。何も言えない。黙る。それは勇気がない証拠だ。
 間違っていることは、きっぱりと破折する。
 それは一見、厳しい態度に見えるかもしれないが、はっきりと正邪を教えていくことは、結局、相手にとって慈悲となるのである。
 いざというときに、勇気を出せる人が、人間として一番尊い。勇気こそ仏法の真髄である。人間の真髄である。
 日ごろ威張っている男性にかぎって、いざとなると臆病になり、こそこそ逃げ出す場合がある。
 その点、女性のほうが、いざというときに腹が据わっていて、勇気があると言う人もいる。その意見に共感できる方も多いであろう。

 「私が戦います。安心して下さい」  
 一、私も勇気で道を開いてきた。
 事業に失敗した戸田先生が窮地にあったとき、「私が戦います。安心してください」と申し上げ、ただ一人、すべてを捧げてお護りした。
 戸田先生を誹謗する悪意の輩とは断固、言論で戦った。
 勇気ある人は、信頼できる人である。勝利の扉を開く人である。
 いくら数が増えても、臆病な人間ばかりでは仕方がない。学会は、「信念の勇者」「慈悲の勇者」「勝利の勇者」をつくらなければいけない。

 尊き求道の心 
 一、海外の導き同志の皆様方、寒いなか、遠いところ、ようこそ! あらためて御礼申し上げます。ありがとう! サンキュー!(大拍手)
 2月の一番寒い時期にもかかわらず、海外の皆様は、熱き「求道の心」で、はるばると来日してくださった。
 こうした海外の同志から見れば、日本のメンバーが、どれほど恵まれているか。
 それを忘れて、傲慢になったり、怠惰になってしまえば、日本の広宣流布は、たちまち海外に後れをとってしまうであろう。
 ともあれ、アメリカの青年部の皆さん、未曾有の大拡大の勝利、おめでとう!
 アルゼンチンの皆さん、35時間の長旅、本当にご苦労さま!
 ヨーロッパの要の皆さん、いつもありがとう!
 フィリピンの皆さん、新時代の出発、おめでとう!
 インドの皆さん、釈尊も喜び讃える大前進、ありがとう!
 そして、「21カ国・地域の偉大な広宣流布のリーダーの皆さん、万歳!」と叫びたい。
 尊き海外の友を、全員で大拍手をもってお迎えしたい(大拍手)。

 創価の師弟の勝利の証しを 
 一、35年前、イギリスの大歴史家トインビー博士との対談を終える際、博士は私に言われた。
 「トインビー大学の最優等生であるあなたは、必ず将来、私以上に世界中から名誉称号を贈られるでしょう」と。
 この言葉が現実になるとは思いもしなかったが、今、私が、世界の大学・学術機関から拝受した名誉学術称号は「229」となった(大拍手)。
 〈さらに、決定通知が届いている大学等を合わせると、「248」となる。また、このほど発表されたロシア連邦政府からの「友好勲章」も含め世界各国からの国家勲章が「27」、世界の各都市からの名誉市民の称号が「550」を超えるなど、実質的に世界第一の栄誉が名誉会長に贈られている〉
 すべては皆様方のお力であり、私は、全同志の皆様を代表してお受けしているにすぎないことは、これまでも申し上げてきた通りである。
 ただ、かつて戸田先生が、世界最高の知性の牧口先生が獄死させられたことに激怒され、火を吐くように、こう私に厳命されたことがある。
 「迫害のなか、正義のために戦い抜いて、真実の『知性の勝利』の足跡を残せ!」「牧口先生は教育者であった。俺も教育者だ。創価学会は教育の世界だ。その根幹に宗教があり、仏法があるのだ」と。
 第3代の私が、わが同志とともに拝受してきた世界からの栄誉は、初代・牧口先生、そして第2代・戸田先生の「正義と知性の勝利」の不滅の証しであると、私は声を大にして宣言したいのである(大拍手)。

トルストイ 信仰は生命の力である人間は信仰なくして生きることはできない

 女性を大事にそこに発展が 
 一、私は今、アルゼンチンの人権の闘士・エスキベル博士と、対談を進めている。(東洋哲学研究所発行の『東洋学術研究』で連載中)
 博士は、女性の偉大さを強調されている。先見性に富んだ、立派な方である。
 対談でも言われていた。
 「平和の文化を構築し、人々の相互理解を築くことが必要です」
 「21世紀において、社会を深く変革していくためには、女性の役割が決定的なのです」
 その通りである。男女の平等を志向された大聖人のお心とも、深く通じ合う言葉である。
 わが学会も、勇気をもって、一番、法を広めてきたのは、女性ではないだろうか。
 そうした偉大な女性を大事にする。そこに徹してきたからこそ、学会は、正しく発展の道を歩んできたのである。
 かりにも、女性を軽く見たり、ふざけ半分で、不愉快な思いをさせるようなことがあっては、絶対にならない。とんでもないことだ。
 御書には「男女はきらふべからず」(1360ページ)と仰せである。
 女性を尊重することは、人の生き方としても、正しい道である。
 広布の女性を断じて守る。永遠に、そうした創価学会でいきたい。〈「ハイ!」と賛同の声が〉
 女性は、返事しなくて結構です(笑い)。しかし、女性にも、男性と同じ権利がある。だから、全員で決議しよう(笑い、大拍手)。

アルゼンチンの人権の闘士 21世紀の変革の主役は女性

 聡明に、毅然と価値ある青春を 
 一、とくに女子部は、本当に健気だ。若いのに、勇気を奮い起こして、折伏に、聖教新聞の購読推進にと、真面目に戦ってくださっている。
 時には、友人から心ない言葉を投げかけられたり、無理解や偏見に直面したりすることも、あるかもしれない。
 しかし、そうした場合は、男性が厳然と守り、応援してあげるべきではないだろうか。
 女子部は、本当に大切だ。皆さんは、聡明に、毅然と生き抜いてもらいたい。
 後悔を残す、無軌道な空しい青春であってはならない。お父さんやお母さんを安心させられるよう、幸福への大道を、まっすぐに歩んでいただきたい。
 ともあれ、「平和の文化」を構築する主役は女性──これが、エスキベル博士の考えであった。
 博士は、厳として主張されている。
 「男女の権利と平等という観点からも、社会や政治や知的分野において女性が中心的役割を果たすことは、大変、重要です。
 女性の社会参加は、今日に至るまで男性が支配してきた人類の歩みに、新たな局面を開くことになります」
 博士が言う通りの新時代は、すでに到来している。
 我々も、徹して女性を大切にしながら、皆で団結をして、勝ち進んでまいりたい(大拍手)。

新時代 第15回 本部幹部会での名誉会長のスピーチ-2に続く

ブログ はればれさんからのコピーです。