2008年2月19日 聖教新聞 「ロシア連邦友好勲章」叙勲式
2008年2月19日 聖教新聞
「ロシア連邦友好勲章」叙勲式
知性の対話 人材の育成 平和と軍縮
卓越した哲学と実行力
池田会長に脈打つ「自然への愛」「青年への支援」
ベールイ大使の祝辞
尊敬する創価学会・池田名誉会長。
尊敬する創価学会の代表の皆様、親愛なるご友人の皆様。
本日は厳かなる祝賀の式典のため、皆様に、ロシア連邦大使館にお越しいただきました。
ロシア連邦のプーチン大統領により署名された大統領令により、ロシア連邦と日本の関係発展、交流の深化に対する多大な貢献を讃え、池田大作・創価学会名誉会長に「友好勲章」を授与することを、このようにお伝えできるのは、私にとって最大の喜びです。
まず初めに、大統領に代わり、そして大使館の全職員を代表し、また私個人としても、今回の授与を心からお祝い申し上げます(大拍手)。
日本とロシア、両国間の友好、相互理解の拡大、何よりも重要な分野である教育、文化における2国間の発展に対する貴殿の長年のご尽力を、私どもは高く評価しております。
貴殿の多大なるご貢献への評価が、このたびの「友好勲章」叙勲の大統領令として、表れたものと思います。
貴殿の雄大な思想、地球規模および地域の最重要課題に対する真剣な取り組み、人類を文化で結ぶ活動、世界の多様な哲学思想に対する造詣の深さは、大変に有名であり、深く尊敬されています。
貴殿の具体的な思想の実現のおかげで、日本とロシアの国民は互いをより深く知り、文化的遺産に触れ、哲学、習慣、言語を学ぶ機会を得ることができるのです。
ここで、露日関係における貴殿のイニシアチブのいくつかを、ご紹介させていただきます。
著名なロシアの社会活動家であり政治家であるM・S・ゴルバチョフ元ソ連大統領や、モスクワ大学のサドーヴニチィ総長、宇宙飛行士のセレブロフ氏と貴殿との対談集について、触れないわけにはいきません。
これらの対談集では、重要な人道的課題や環境問題を取り上げていますが、そのことは私たちに、ロシアと日本に、現代世界の重要な問題群に関して共通の理解があることを示しています。
また、貴殿の名は、わが国で開催された貴殿の写真展を通じて、よく知られております。
この写真展は、自然への愛情と深い哲学に貫かれております。このような展覧会は、日本をより深く知る機会となり、両国の人々の友好関係発展の礎が強化されました(大拍手)。
また、貴殿の教育の発展およびロシアの青少年への支援におけるご貢献は、卓越しております。
それは、創価大学との交換留学制度について述べるだけで、十分ご理解いただけるでしょう。
今から30年以上前に、貴殿が力強く見守ってくださるなかで開始されたこれらの交流は、年々、拡大しております。
その結果、現在、ロシアには優れた日本専門家が誕生し、多くの政府機関、民間組織にあって、活躍をしています。
貴殿が創立された東京富士美術館は、わが国の主要な美術館のコレクションを展示し、ロシアの芸術を広く日本に紹介してくださっております。
現在も、東京富士美術館では、「国立ロシア美術館展」が開催されています。
また、ロシアの民族舞踊団が民音の招聘で日本公演を行っていることも、貴殿の温かなご支援のたまものであります。
さらに、池田先生は世界平和の建設と軍縮を目指し、たゆまざる活動を展開し、国連でもロシアでも高い評価を受けておられることも、ご報告申し上げたいと思います。
改めまして、本日の栄えある勲章のご受章をお祝い申し上げます。
先生が、両国間、両国民間の交流を発展・強化すべく、また、露日の言語や文化への関心を相互に向上させるために、常日ごろ、ご尽力してくださっていることに感謝申し上げます。
このよき日にあたり、貴殿のご長寿とご健勝、活力のさらなる充実、そして両国の友好に尽くされるご活動の新たなる成功を、心よりお祈り申し上げます(大拍手)。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
SGI会長の謝辞
人間主義の大道を永遠に
◎ロシアとの友好は恩師の熱願◎
私たちには地球の未来への責任が
日露友好こそ世界平和の礎
一、ただ今の、大使の深い愛情と理念に基づいたお話、感銘深くお受けしました。ありがとうございます。
つつしんで、一言、あいさつをさせていただきます。
ベールィ大使ご夫妻。大変に公務がご多忙のなか、このように荘厳な式典を執り行ってくださり、心より御礼を申し上げます。大使館の皆様方にも、真心からお迎えいただき、まことにまことに、ありがとうございました(大拍手)。
18世紀、我らの心の母校モスクワ大学の創立者であるロモノーソフは、厳かに祖国を讃えました。
「ロシアの太陽が昇る」
「欧州、アフリカ、アメリカ、アジアが感嘆する、ロシアの眩き光、世界中に輝き渡る。
おお、汝よ、天下に幸香る国よ!」
今まさに、この「ロシアの太陽」の光線が、21世紀を生きゆく人類の魂を、鮮烈に照らし始めております。
世界が目を見張る貴国の大発展を、何よりもうれしく仰ぎながら、私はただ今、最高に栄えある「友好勲章」を拝受いたしま心た(大拍手)り
格別のご厚情を賜りましたプーチン大統領に、私は満腔の感謝と敬意を表するものであります。
ご高配をいただいた先生方にも、深く深く御礼申し上げます。
平和こそ宿願!
一、戦乱の最中にあった青春時代、私を支えてくれた一書は、『戦争と平和』でありました。
トルストイが叫んだ、「僕の考えは、もし悪い人間どもがおたがいに結んで、力を持つようになるなら、誠実な人間たちはそれと同じことだけをやるべきだ、ということに尽きる」(藤沼貴訳、岩波文庫)との獅子吼は、私の人生を貫く宿願となったのであります。
なかんずく、壮大なスケールと多様性に富む隣国ロシアとの友好は、命を賭して平和のために戦った牧口初代会長、戸田第2代会長──わが師匠の熱願でありました。
1974年(昭和49年)の9月、東西の冷戦と、中ソの対立の時代にあって、反対や圧迫が渦巻くなか、私は勇んで貴国への第一歩をしるしました。
その折、コスイギン首相に申し上げたように、「平和主義」「文化主義」「教育主義」そして「人間主義」こそ、私の信念であります。
私は貴国の最高首脳とも、大学の多くの学者とも、世界的に著名な大文豪とも、さらに当時の「大英雄」と賞讃された宇宙飛行士とも対話を重ね、友情と交流を結んでまいりました。
とともに、戦争で家族を失った母や、真剣な向学の青年、未来からの使者である少年少女など、忘れ得ぬ出会いが無数の宝となって、私の胸から離れません。
かの世界の大詩人プーシキンの心情のごとく、変わらぬ「友情」こそ、人間の尊厳の勝利であります。
イデオロギー、そして国家の壁を悠然と超えて、心から信じ合える貴国の大誠実の方々との友情は、いかなる時代の激流にも絶対に流されることはないと、私は確信しております。
「人間の英知は海よりも広大」
「現在、東京富士美術館で開催されている「国立ロシア美術館展」も、おかげさまで、日本中に、深き感動を広げてまいりました。
波瀾万丈の歴史に鍛え抜かれた貴国の大芸術は、人類の胸の奥にまで、何ものにも屈しない勇気と忍耐の「人間の讃歌」「生命の讃歌」を厳然と響かせております。
ロシアと日本の妙なる音楽文化を紹介する民音主催の公演は、これまで、日露合わせて実に100万人が鑑賞いたしました。今年の秋にも、躍動するロシア民族歌舞団、そして希望あふれる青少年の合唱団を招聘する予定であります。
昨年5月、ベールィ大使との会談は、長時間にわたり、忘れられないものとなりました。大使は「平和の創造」や「環境の保全」を鋭く明晰に展望されながら、「地球の未来への責任」を強調されておりました。
一生涯、私の胸から離れない重要な対話であります。この席をお借りして、あらためて感謝申し上げます(大拍手)。
きょうは、トルストイ研究で有名な藤沼貴先生(日本トルストイ協会前会長、創価大学客員教授)もおいでくださいました。ありがとうございます(大拍手)。
「このはかない世界に、いくつかの太陽が燃えている。それは、人間の英知である」
「人間の英知は、宇宙の最も強力な要因であり、大海よりも広大である」──これは、貴国の"宇宙開発の父"ツィオルコフスキーの確信でありました。
「地球の未来への責任」を遂行するために、今こそ、若き英知の人材を、昇りゆく旭日のごとく、育成しなければならない。「世界市民」を必ず結合していかねばなりません。
本日の栄誉にお応えするべく、私は、そして私たちは、貴国との尊き文化・教育の交流を一段と広げ、深めながら、世界の青年の未来を、断固として開きゆく決心であります。
結びに、かけがえのない希望の太陽・ロシアの永遠無窮の栄光を、心の底よりお祈り申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。
スパシーバ!(ロシア語で「ありがとうございました」)(大拍手)
「ロシア連邦友好勲章」叙勲式〔完〕
ブログ はればれさんからのコピーです。
「ロシア連邦友好勲章」叙勲式
知性の対話 人材の育成 平和と軍縮
卓越した哲学と実行力
池田会長に脈打つ「自然への愛」「青年への支援」
ベールイ大使の祝辞
尊敬する創価学会・池田名誉会長。
尊敬する創価学会の代表の皆様、親愛なるご友人の皆様。
本日は厳かなる祝賀の式典のため、皆様に、ロシア連邦大使館にお越しいただきました。
ロシア連邦のプーチン大統領により署名された大統領令により、ロシア連邦と日本の関係発展、交流の深化に対する多大な貢献を讃え、池田大作・創価学会名誉会長に「友好勲章」を授与することを、このようにお伝えできるのは、私にとって最大の喜びです。
まず初めに、大統領に代わり、そして大使館の全職員を代表し、また私個人としても、今回の授与を心からお祝い申し上げます(大拍手)。
日本とロシア、両国間の友好、相互理解の拡大、何よりも重要な分野である教育、文化における2国間の発展に対する貴殿の長年のご尽力を、私どもは高く評価しております。
貴殿の多大なるご貢献への評価が、このたびの「友好勲章」叙勲の大統領令として、表れたものと思います。
貴殿の雄大な思想、地球規模および地域の最重要課題に対する真剣な取り組み、人類を文化で結ぶ活動、世界の多様な哲学思想に対する造詣の深さは、大変に有名であり、深く尊敬されています。
貴殿の具体的な思想の実現のおかげで、日本とロシアの国民は互いをより深く知り、文化的遺産に触れ、哲学、習慣、言語を学ぶ機会を得ることができるのです。
ここで、露日関係における貴殿のイニシアチブのいくつかを、ご紹介させていただきます。
著名なロシアの社会活動家であり政治家であるM・S・ゴルバチョフ元ソ連大統領や、モスクワ大学のサドーヴニチィ総長、宇宙飛行士のセレブロフ氏と貴殿との対談集について、触れないわけにはいきません。
これらの対談集では、重要な人道的課題や環境問題を取り上げていますが、そのことは私たちに、ロシアと日本に、現代世界の重要な問題群に関して共通の理解があることを示しています。
また、貴殿の名は、わが国で開催された貴殿の写真展を通じて、よく知られております。
この写真展は、自然への愛情と深い哲学に貫かれております。このような展覧会は、日本をより深く知る機会となり、両国の人々の友好関係発展の礎が強化されました(大拍手)。
また、貴殿の教育の発展およびロシアの青少年への支援におけるご貢献は、卓越しております。
それは、創価大学との交換留学制度について述べるだけで、十分ご理解いただけるでしょう。
今から30年以上前に、貴殿が力強く見守ってくださるなかで開始されたこれらの交流は、年々、拡大しております。
その結果、現在、ロシアには優れた日本専門家が誕生し、多くの政府機関、民間組織にあって、活躍をしています。
貴殿が創立された東京富士美術館は、わが国の主要な美術館のコレクションを展示し、ロシアの芸術を広く日本に紹介してくださっております。
現在も、東京富士美術館では、「国立ロシア美術館展」が開催されています。
また、ロシアの民族舞踊団が民音の招聘で日本公演を行っていることも、貴殿の温かなご支援のたまものであります。
さらに、池田先生は世界平和の建設と軍縮を目指し、たゆまざる活動を展開し、国連でもロシアでも高い評価を受けておられることも、ご報告申し上げたいと思います。
改めまして、本日の栄えある勲章のご受章をお祝い申し上げます。
先生が、両国間、両国民間の交流を発展・強化すべく、また、露日の言語や文化への関心を相互に向上させるために、常日ごろ、ご尽力してくださっていることに感謝申し上げます。
このよき日にあたり、貴殿のご長寿とご健勝、活力のさらなる充実、そして両国の友好に尽くされるご活動の新たなる成功を、心よりお祈り申し上げます(大拍手)。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
SGI会長の謝辞
人間主義の大道を永遠に
◎ロシアとの友好は恩師の熱願◎
私たちには地球の未来への責任が
日露友好こそ世界平和の礎
一、ただ今の、大使の深い愛情と理念に基づいたお話、感銘深くお受けしました。ありがとうございます。
つつしんで、一言、あいさつをさせていただきます。
ベールィ大使ご夫妻。大変に公務がご多忙のなか、このように荘厳な式典を執り行ってくださり、心より御礼を申し上げます。大使館の皆様方にも、真心からお迎えいただき、まことにまことに、ありがとうございました(大拍手)。
18世紀、我らの心の母校モスクワ大学の創立者であるロモノーソフは、厳かに祖国を讃えました。
「ロシアの太陽が昇る」
「欧州、アフリカ、アメリカ、アジアが感嘆する、ロシアの眩き光、世界中に輝き渡る。
おお、汝よ、天下に幸香る国よ!」
今まさに、この「ロシアの太陽」の光線が、21世紀を生きゆく人類の魂を、鮮烈に照らし始めております。
世界が目を見張る貴国の大発展を、何よりもうれしく仰ぎながら、私はただ今、最高に栄えある「友好勲章」を拝受いたしま心た(大拍手)り
格別のご厚情を賜りましたプーチン大統領に、私は満腔の感謝と敬意を表するものであります。
ご高配をいただいた先生方にも、深く深く御礼申し上げます。
平和こそ宿願!
一、戦乱の最中にあった青春時代、私を支えてくれた一書は、『戦争と平和』でありました。
トルストイが叫んだ、「僕の考えは、もし悪い人間どもがおたがいに結んで、力を持つようになるなら、誠実な人間たちはそれと同じことだけをやるべきだ、ということに尽きる」(藤沼貴訳、岩波文庫)との獅子吼は、私の人生を貫く宿願となったのであります。
なかんずく、壮大なスケールと多様性に富む隣国ロシアとの友好は、命を賭して平和のために戦った牧口初代会長、戸田第2代会長──わが師匠の熱願でありました。
1974年(昭和49年)の9月、東西の冷戦と、中ソの対立の時代にあって、反対や圧迫が渦巻くなか、私は勇んで貴国への第一歩をしるしました。
その折、コスイギン首相に申し上げたように、「平和主義」「文化主義」「教育主義」そして「人間主義」こそ、私の信念であります。
私は貴国の最高首脳とも、大学の多くの学者とも、世界的に著名な大文豪とも、さらに当時の「大英雄」と賞讃された宇宙飛行士とも対話を重ね、友情と交流を結んでまいりました。
とともに、戦争で家族を失った母や、真剣な向学の青年、未来からの使者である少年少女など、忘れ得ぬ出会いが無数の宝となって、私の胸から離れません。
かの世界の大詩人プーシキンの心情のごとく、変わらぬ「友情」こそ、人間の尊厳の勝利であります。
イデオロギー、そして国家の壁を悠然と超えて、心から信じ合える貴国の大誠実の方々との友情は、いかなる時代の激流にも絶対に流されることはないと、私は確信しております。
「人間の英知は海よりも広大」
「現在、東京富士美術館で開催されている「国立ロシア美術館展」も、おかげさまで、日本中に、深き感動を広げてまいりました。
波瀾万丈の歴史に鍛え抜かれた貴国の大芸術は、人類の胸の奥にまで、何ものにも屈しない勇気と忍耐の「人間の讃歌」「生命の讃歌」を厳然と響かせております。
ロシアと日本の妙なる音楽文化を紹介する民音主催の公演は、これまで、日露合わせて実に100万人が鑑賞いたしました。今年の秋にも、躍動するロシア民族歌舞団、そして希望あふれる青少年の合唱団を招聘する予定であります。
昨年5月、ベールィ大使との会談は、長時間にわたり、忘れられないものとなりました。大使は「平和の創造」や「環境の保全」を鋭く明晰に展望されながら、「地球の未来への責任」を強調されておりました。
一生涯、私の胸から離れない重要な対話であります。この席をお借りして、あらためて感謝申し上げます(大拍手)。
きょうは、トルストイ研究で有名な藤沼貴先生(日本トルストイ協会前会長、創価大学客員教授)もおいでくださいました。ありがとうございます(大拍手)。
「このはかない世界に、いくつかの太陽が燃えている。それは、人間の英知である」
「人間の英知は、宇宙の最も強力な要因であり、大海よりも広大である」──これは、貴国の"宇宙開発の父"ツィオルコフスキーの確信でありました。
「地球の未来への責任」を遂行するために、今こそ、若き英知の人材を、昇りゆく旭日のごとく、育成しなければならない。「世界市民」を必ず結合していかねばなりません。
本日の栄誉にお応えするべく、私は、そして私たちは、貴国との尊き文化・教育の交流を一段と広げ、深めながら、世界の青年の未来を、断固として開きゆく決心であります。
結びに、かけがえのない希望の太陽・ロシアの永遠無窮の栄光を、心の底よりお祈り申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。
スパシーバ!(ロシア語で「ありがとうございました」)(大拍手)
「ロシア連邦友好勲章」叙勲式〔完〕
ブログ はればれさんからのコピーです。