2008年4月28日付 聖教新聞  新時代第17回本部幹部会  広布第2幕 第2回 全国婦人部幹部会での名誉会長のスピーチ-2

2008年4月28日付 聖教新聞
新時代第17回本部幹部会
広布第2幕 第2回 全国婦人部幹部会での名誉会長のスピーチ-2


 幹部がまじめに戦っているところは、栄えている。反対に、幹部がだらけているところは駄目になってしまう。
 結局、中心者の一念で決まるのである。
 今年は、笠戸丸に乗った日本人移住者が、初めてブラジルに渡航してから100周年にあたる。ブラジルでの記念行事には、私も招聘をいただいている。6月には、東京富士美術館所蔵の「日本美術の名宝展」が開幕する予定である。
 私がブラジルに第一歩をしるして48年──。わが友は、ブラジルで絶対の信頼を勝ち得た。すごいことである。
 これから、「5・3」記念の慶祝議会も、首都ブラジリアをはじめ各地で盛大に行われる。
 ともかくブラジルは、師弟不二ですべてに勝った。私は「万歳!」と叫びたい(大拍手)。

 妙法を持つことは最高の親孝行
 一、きょうは富士宮の代表の皆様も出席しておられる。いつも本当に、ありがとう!
 ここで、御書を拝したい。
 私たちは日蓮大聖人の弟子である。御書を学ばねばならない。
 大聖人は仰せである。
 「畜生の心は弱い者を脅し、強い者を恐れる。今の世の諸宗の学者等は畜生のようである。智者が弱い立場であるのを侮り、邪な王法を恐れる。諛(ゆ)臣(こびへつらう臣下)というのは、こういう者をいうのである」(御書957ページ、通解)。畜生の心こそ、卑劣な坊主の本質である。
 こうした坊主が権力者と結託して、大聖人を迫害した。大聖人は、それを見破り、厳しく糾弾されたのである。
 現代でいえば、日顕宗の坊主である。
 日顕宗の坊主たちは、信徒をバカにし、供養を取るだけ取った。自分は折伏もしないで遊興にふけり、堕落した。そして、大聖人直結の広布の団休である学会の破壊を企てたのである。
 その結果、今ではまったく哀れな宗団となったのは、皆様がご存じの通りだ。
 きょうは、我々の同志である、広宣流布をしていく、真実の僧侶の皆さんが参如しておられる。〈ここで、改革同盟、憂宗護法同盟、青年僧侶改革同盟のメンバーが紹介された〉
 大変と思いますが、学会と一緒に頑張ってください(大拍手)。
 また御書には、こうも仰せである。
 「法華経を持ち奉るを以て一切の孝養の最頂とせり」(同744ページ)
 御本尊を持った私たちは、亡くなったお父さん、お母さんの追善をしていくことができる。また、お父さん、お母さんが元気な人は、その幸福を祈ることができる。
 そして、ご両親の生命をも福徳で包んでいくことができる。
 たとえ親が信心をしていなくても、心配することはない。
 御本尊を持ち、妙法を唱えることは、最高の親孝行になるのである。このことを深く確信していただきたい。

 弟子の結果が師匠の宝
 一、これまで私は、世界の指導者と1600回を超える対話を重ねてきた。
 20世紀最大の歴史家であるトインビー博士との対話は、博士からの要請で始まり、2年越し40時間に及んだ。その後、対談集となり、世界各国で読まれている。
 博士との対談は、高度な内容で、話題が多岐に渡ったため、通訳で実に苦労した。
 また、トインビー博士が私をロンドンの伝統的なクラブに招待してくださったことがある。〈バッキンガム宮殿近くの「アセニアム・クラブ」〉
 何度も話してきたことだが、このときには通訳もおらず、本当に困った。
 勉強すべき若い時に勉強できないということは、本当に不幸だと痛感した。青年部の諸君は、"語学ができて当たり前"というくらいの気概で学んでほしい。
 トインビー博士との対談のほかにも、現代化学の父ポーリング博士、世界的経済学者のガルブレイス博士など、識者との対談集は50点を超えている。
 中国の周恩来総理や、南アフリカマンデラ大統領、統一ドイツのヴァイツゼッカー大統領との対談も思い出深い。
 ソ連のコスイギン首相とは2回、語り合った。立派な指導者であられた。ご息女ともお会いしたが、彼女も立派な方であった。
 また、ゴルバチョフ大統領、アメリカのキッシンジャー博士、キューバカストロ国家評議会議長。タイのプーミボン国王、スペインのフアン・カルロス1世国王、イギリスのチャールズ皇太子などとの出会いも懐かしい。
 アメリカのマンスフィールド駐日大使など、各国の大使とも数多く対話を重ねた。これまで受けた国家勲章は27になる。
 アメリカ・ロサンゼルス市のブラッドレー市長は、アフリカ系アメリカ人で市長となった有名な方である。彼をはじめ、これまで私は海外54カ国・地域を歴訪し、各地のリーダーと語り合ってきた。光栄にも、名誉市民称号は565となる(大拍手)。
 学会の同志の皆さんは私の眷属である。いわばきょうだいであり家族である。ゆえに私が皆さんを代表していただく栄誉は、すべて皆さんの福運になると確信している。
 私は、私が何かを受けることなどではなく、「創価学園生がノーベル賞に輝いてほしい」「創大生が、また創価学会の同志が実証を示してほしい」と、毎日毎日、祈っている。自分のことは考えていない。弟子が、どう結果を示すか。これこそが、師匠にとって何よりも尊い宝となるのである。

 「策」に走るのは魔物の動き
 一、私は、あらゆる分野の第一人者と対話してきた。その対話は、世代を超えた広がりを持っている。
 民衆の平和への願いを世界の指導者に訴えてきた。こうした対話を、心ある識者は高く評価してくださっている。
 ともあれ私は、戸田先生、牧口先生の遺志を受け継ぎ、日蓮大聖人の根本の精神に直結する行動を重ねてきた。皆さんもこの後を受け継いでいただきたい。
 師弟をないがしろにして何をなそうとも"作り物""偽物"である。それらに惑わされると危うい。「策」に走り、人を操ろうとするのは魔物のやり方だ。そういう動きがあれば、戦わねばならない。
 私は全生命をもって戸田先生に仕えに仕えた。
 牧口先生と戸田先生の師弟、戸田先生と私の師弟で、学会の勝利は決まった。仏法は厳しい。「師弟不二」の心があるか否かで決まる。偉くなって威張ろうなどという邪心は、これからの幹部には微塵もあってはならない。
 諸君全員が、本物の弟子として立ってほしい。「心こそ大切」である。決意も行動も、「心」から起こる。決して格好ではない。

 会館を護る祈り
 一、先日、悠久のライン川を望む、ドイツ・ビンゲン市の花と緑の市立庭園に、私の詩碑が建てられた(大拍手)。そこには、私が桜を謳った一節がドイツ語で刻まれている。
 「花に花を重ね 思い出に思い出を重ねて この一生を爛漫と飾りたい
 我が友も かくあれと私は祈る
 花の王 桜は『生き抜く王者』の象徴である」
 この地は、大詩人ゲーテが「ここから見るライン川が一番、美しい」と讃えた絶景である。
 ドイツSGIの「ヴィラ・ザクセン総合文化センター」も、この近くにある。同市の重要文化財で、堂々たる建物だ。
 今は、イギリスSGIの「タブロー・コート総合文化センター」など、世界各地に立派な会館がある。
 私は、学会の新たな会館が誕生する際には、「その地域で、必ず後世の歴史に輝く建物になるように」と祈ってきた。

 婦人部に最敬礼
 一、今回、桜の詩碑の建設を提唱してくださったのは、ビンゲン市のコーリン・ランゲン市長。聡明な女性指導者であられる。光栄なことに、市長は「詩碑の設置場所は、庭園内の一番よい場所です」と語ってくださっている。
 碑は精神を永遠に伝える。私は、恩師・戸田先生の故郷である北海道の厚田に、堂々たる先生の像を建てた。立派な墓地公園もつくった。恩師を宣揚し、同志に尽くし抜いてきた。
 新時代を担う諸君は、全員が、この師弟の心を受け継いでもらいたい。
 幹部だからといって、威張る資格などあるはずがない。折伏も個人指導も何もかも、一番進めてくださっているのは、婦人部の皆様である。
 尊き広布の女性に対して、心を込めて頭を下げるのは、当然である。一段と、幹部がしっかりしなければならない。リーダー自身が生まれ変わらなければ、真剣な同志は愛想を尽かす。
 何よりも、皆の幸福を心から祈っていく。これがリーダーの出発点でなければならない。
 ともあれ、男女同権は世界の常識である。女性を下に見たり、ふざけ半分で軽んじたりすることは、断じて許されない。
 これまで以上に、女性を大切に! 女性に親切に!──これを男性の幹部は深く心に刻むべきである。
 尊き創価の女性に最敬礼を捧げたい(大拍手)。
 一、ビンゲン市の市立庭園には、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの像も設置されている。
 ユゴーは、「ここには友好的で素晴らしい人々が住む」と讃嘆した。
 私たちも、地域の友から"素晴らしい"と言われるような存在になって、友情を広げてまいりたい。
 そのためにも、常に若々しい「心」で、生き生きとした「行動」で、はつらつとした「声」で進みゆくことだ。
 「ご苦労さま」「すみませんね」「お体、お大事に」──会えば、声をかける。その一言が心を通わせる。
 もちろん、「余計なお世話だ」となったら、黙ってお辞儀をするのもいい(笑い)。真心は、いつか必ず通じるものだ。

 喜べる人は幸福
 一、ユゴーは高らかに宣言した。
 「民主主義の大いなる鍵、それは連帯である」
 まさに、わが創価学会の前進の姿である。
 ユゴーは続ける。
 「人間は惑星と連帯し、惑星は太陽と連帯し、太陽は星と、星は星雲と連帯する。そして星雲や星団は、無限と連帯しているのだ」「人間と人間の連帯とは、宇宙と宇宙の連帯が生み出した、不屈にして必然の帰結なのだ」
 私たち創価の友情の連帯は、大宇宙をも包みながら、全地球に広がってきた。うれしいことだ。
 最高に挙れ高き、晴れがましい5月の3日を、全世界の友と喜び合いたい(大拍手)。
 喜べる人は、幸福である。文句を言うばかりでは、幸せになれない。
 喜んで生きる信心、そして、悪い人間とは戦う信心で進みゆこう!
 「悪」を「悪」と言いきらなければ、真の喜びは生まれないからだ。

新時代第17回本部幹部会での名誉会長のスピーチ-3に続く




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