きょうの聖教新聞 2008・11・16

★名字の言

▼今月23日は、明治の文学者、樋口一葉の命日。1896年、数え年で25歳。夭折であった。が、晩年の1年あまりの間、「大つごもり」「にごりえ」などを疾風のように発表。「奇跡の14ヶ月」と呼ばれる

樋口一葉記念館を訪れたことがある。東京・台東区の下町に、それはあった。父親の死去のため、生活は困窮し、家族を養うため一葉自身が駄菓子屋を営みながら創作活動を続けた、その場所である

▼「明治が生んだただ一人の天才」(作家の小島政二郎)とも評される一葉。若き一葉がなぜ、それほどの名作を次々と生み出せたのか

▼編集者の松岡正剛氏は、一葉が「葛藤」の中に生ききったことを高く評価する(『千夜千冊』)。「源氏物語」などの華やかな王朝文学を愛し求めつつも、実生活は困窮していた。理想と現実のはざまに悩みながらも、下町で出会った庶民の姿を、一葉は愛情をもって描いた

▼理想を高く掲げつつ、現実の苦難から逃げず、そして、庶民に対する共感を忘れないー一面で、それは仏法で説く「如蓮華材水」に通じよう。11月は、学会創立の月。民衆に根を張り、世界の平和と一人一人の幸福を、どこまでも求め、歴代会長とともに歩んだ歴史。その重みと誇りを、深く感じる日々である。( 哉 )

アメリカ クリスタルシティーから池田SGI会長夫妻に名誉市民証
 世界市民の連帯をリード! 平和と寛容の哲学を社会へ

★わが友に送る
 広布のリーダーは
 常に生き生きと!
 常に勢いよく!
 戦う魂を燃やし
 同志に尽くしゆけ!<.font>