若芽 18 2013年 11月9日
東京に開校する創価小学校の設立準備委員会では、「二十一世紀を担う人材の育成」を目標の柱と定め、教育の在り方をはじめ、学校の規模や児童数、建設用地などが具体的に話し合われていった。
また、自身の教育にかける決意を語り、皆のいっそうの尽力を念願した。
七六年四月の設立準備委員会では、「東京創価小学校」を正式名称とすることが決定した。
起工式が挙行されたのは、その年の十一月三日であった。
伸一は、深い感慨を覚え、心で牧口に語りかけていた。
「牧口先生! 先生は、国家のための人間をつくろうという教育の在り方に抗して、子ども自身の幸福を実現するために、創価教育を掲げて立たれました。
今、その創価一貫教育の学舎が、この小学校の建設をもって、完成を迎えます。
伸一は、先師・牧口常三郎と、まみえることはなかった。しかし、彼の胸中には、恩師・
戸田城聖と共に、常に牧口がいた。
戸田を通して牧口を知り、戸田の先師への誓いを、わが誓いとしてきた。誓願の継承こそが、師弟の生命にほかならない。