若芽 17 2013年 11月8日
児童が勉強への興味、関心をいだき、自ら学べる素地をつくらなければ、「ゆとり教育」は、結果的に、学力の低下をもたらすだけになりかねないからである。
この年、伸一は、中国とソ連を初訪問している。中国の北京では、新華小学校を訪れ、
授業を参観。上海では、小学生の課外活動センターである「少年宮」を訪問し、子どもたちの心温まる歓待を受けた。
流を図り、さまざまな角度から小学校の在り方を考えてみたかったのである。
そのなかで彼は、創価小学校は日本一国という視点ではなく、世界の平和に貢献できる、
世界市民を育てる学校にしなければならないとの思いを、強くするのであった。
フィリピン独立の父ホセ・リサールは、自著の小説のなかで、登場人物に、未来には「人間はすべて世界市民になる」(注)と語らせている。
伸一は、世界の良心ともいうべき人びとの理想を、実現するための創価教育であると、確信していたのである。