正義 46 2014年 2月25日

「今日も元気で」は、婦人部の愛唱歌として皆に親しまれてきた歌である。
歌詞には、日々、喜びに燃えて広宣流布に走る婦人部員の、一途な心意気が表現され、曲も明るく軽快なリズムであった。
   
あかるい朝の 陽をあびて 今日も元気に スクラムくんで
闘うわれらの 心意気  れしい時も かなしい時も
かわす言葉は 先生 先生 われらの先生
   
山本伸一の個人的な思いとしては、気恥ずかしさを感じる部分もあったが、婦人部にとっては、常に師と共に広宣流布に進もうという心を託した「師弟の共戦譜」であった。
三重県文化合唱祭では、当初、婦人部のメンバーが、「今日も元気で」を合唱することになっており、練習を重ねてきた。
しかし、それが中止になったのである。
この文化合唱祭には、中部布教区の僧侶らも招待していた。
当時、学会員が会長の山本伸一に全幅の信頼を寄せ、師と仰ぐことに対して、批判の矛先を向ける僧たちもいたのである。
そこで、そうした僧を刺激してはまずいと考えてか、この歌は歌わない方向に決まったようであった。
しかし、婦人部は納得できなかった。
「なぜ、いけないのだ! 師匠を求める私たちの思いがこもった歌を、どうして歌うことが許されないのか!」
彼女たちには、山本会長の指導通りに信心に励み、さまざまな苦悩を乗り越えて、幸せになれたという強い思いがあった。
そして、広宣流布の師弟の道を歩むことに、大きな誇りをいだいていた。
だから、ただ「歌が一曲、歌えなくなった」という問題ではなかった。
自分たちの誇りが、いや、生き方そのものが、否定された思いがしてならなかったのである。