【第50回】 報恩こそ勝利の源泉  (2014.4.16)

親孝行は人間性の真髄
 今の自分があるのは、誰のおかげか。その恩を知り、恩に報いようと生きることこそ、正しき生命の道である。勝利の人生の道だ。
 知恩・報恩の根本は、「親孝行」である。
 御聖訓には、「先づ此の父と母との恩を報ずべし」 (御書1527㌻)と仰せである。
 戸田先生は、青年に訴えられた。
 「衆生を愛さなくてはならぬ戦いである。しかるに、青年は、親をも愛さぬような者も多いのに、どうして他人を愛せようか。その無慈悲の自分を乗り越えて、仏の慈悲の境地を会得する、人間革命の戦いである」
 ゆえに、先生は親不孝を許されなかった。
 難しいことではない。笑顔を見せるだけでもいい。親を喜ばせ、安心させてあげるのだ。その優しく温かな心を、友に広げ、全人類へと広げていく──この「人間革命」の振る舞いから、世界広宣流布の新時代も、大きく清々しく開かれゆくことを銘記されたい。
恩を知れば無限の力が
 わが恩師・戸田先生は「不知恩になるな」と言われ、厳しく戒められた。忘恩の人間の末路は、どんなに正当化しようが哀れである。恩師は、愛する弟子を、だれ一人も不幸な敗北者にはしたくなかったからだ。
 戸田先生は、戦時中、師匠である牧口先生とご一緒に、正義なるがゆえに、軍部政府の弾圧を受け投獄された。そのことを振り返り牧口先生の慈悲の広大無辺は、牢獄まで連れていってくださったと感謝されている。
 この崇高なる創価の師弟の真髄に、私は感動し、あとに続いた。
 いかなる苦難にも負けず、勇敢に大法を弘通することこそ、師恩に報いる究極である。
 報恩の一念に徹する時、人間は最も尊く、最も強くなる。最も偉大な力を発揮できる。
 「報恩に生き抜く」という学会精神を、諸君も厳然と受け継いでいってもらいたい。